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バンコク生活の中で気づいたことや感じたことを書き連ねます。タイの生活情報やタイ語のあれこれ、タイ国内旅行、近隣諸国訪問なども織り交ぜながら。

【Aoon Pottery】バンコクの中華街ヤワラート近くにある、あたたかな陶芸工房カフェ

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バンコクの地下鉄MRTブルーラインが延伸し、中華街や王宮方面へのアクセスが飛躍的によくなりました。
今日は、そんな中華街(ヤワラート)のはずれにある小さなカフェ『Aoon Pottery』の紹介です。
このカフェの2階は陶器工房になっているのですが、実はここ、もともとセラミックスタジオありきのカフェなんです。
作品を実際に手に取って使ってもらう「Living Gallery」をコンセプトに作られたユニークなカフェです。

実は、個人的にあまり知られたくないカフェだったので紹介してませんでしたが、最近日本人向け某フリーペーパーでも取り上げられていたので、どうせならこのお店のコンセプトとかも含めてちゃんと紹介しておこうかと思った次第です。
(誰に頼まれたわけでもないんですが。笑)

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Aoon Porrery との出会い

私が、Aoon Porreryというカフェを知ったのは、かれこれ2年くらい前のこと。
当時、フアランポーン駅からタラートノーイという下町周辺を散策してヤワラートへ向かう途中、自動車修理工場や部品工場が立ち並ぶ路地の中ほどに小さなカフェがあるのを目にして、休憩に立ち寄ったのがきっかけでした。

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注文したヨーグルトデザートの入った陶器は手作り感があって可愛らしく、他のテーブルを見渡しても、カップやお椀といった器がみんなそれぞれ違っていました。


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キッチン横にはさまざまな形の器が並べてあり ったり壁に飾られた陶器が粋だったり、素敵なカフェだなと直感しました。

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トイレを借りに店の奥へ向かったとき、そこにあったものに「あっ」っとなったんです。
昔、陶芸をかじったことがあるので、それが陶器の焼成窯であることはすぐにわかりました。

2階はセラミックギャラリーとの貼り紙が目に留まり、興味津々で上がって行きました。
手前の踊り場には焼きあがった作品がいくつか陳列されていたのですが、これがなんというか、私好みの器がけっこうあったのでますます興味が湧いてきました。

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部屋の中には焼成前の生素地や素焼き後の器が並べられた乾燥棚、壁にはテストピース、その奥には電動ろくろがひとつ。
正面の窓から明かりが差し込んで、あたたかでいい雰囲気の工房だなと感じました。

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“Aoon Pottery” は何と読む?

私は店名もよく確かめずに入ったのですが、
「あ、そうか。ここは陶器カフェなんだ」ということに、その時気づきました。

ところで、「Aoon Pottery」の「Aoon」って何て読むかお分かりですか?
日本人的には、想像するのがちょっと難しいかもしれません。

タイ語にすると“อุ่น พอทเทอรี่”なんです。
「Aoon」は、温かいという意味の「อุ่น(ウン)」だったんですね。

日本語にするのは野暮かもしれませんが「あたたかな陶器」という名の工房カフェ。

いやぁ、私にはよく伝わりましたよ、そのあたたかさとか土のぬくもりとか。はい。

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唐津にたどり着く!?

工房で作業をしていたオーナーでもあるグワン(ง้วน:nguan)さんと少し話しをしました。

「陶芸は、チェンライの先生の下で学びました。
その先生は、昔、唐津という町で修行してナカサトさんに習っていました」

えええ、ちょっと、ちょっと、その話、聞いたことがある!
と、驚きを隠せませんでした。

おそらく、というか、絶対、そのナカザトさんというのは、かの有名な唐津焼の窯元、中里太郎右衛門さんのことであり、チェンライの先生というのは、アチャーン・ソムラックのことです。

※ソムラック・パンティブン氏(Somluk Pantiboon:อ.สมลักษณ์ ปันติบุญ)は、タイの著名な陶芸家で、かつて唐津焼の中里太郎右衛門氏に師事。チェンライのドイ・ディン・デーンという工房を運営しています。

私、日本の陶器の中でも唐津焼がとても好きで、今まで何度か唐津まで行って窯元めぐりをしたりしています。
もちろん中里太郎右衛門窯も訪れたことがあります。
(ちなみに、個人的には中里隆さんやご子息の中里太亀さんの作品が好きで、いくつか買い求めました)

なんだか、唐津繋がりー!!

と1人興奮気味に。(笑)

どうりで、なんとなく日本の陶器っぽい匂いというか、「和」な感じがしたわけですね。
このグワンさんは直接日本で学んだわけではありませんが、彼の師匠の中に少なからず宿っている日本の陶芸の心が、きっと受け継がれているはずです。

 

事業形態としては、カフェ兼セラミック工房ということなんですが、カフェは工房で作った陶器を実際に手にして使ってもらうための場であり、あくまで主体は陶器工房とのこと。
Living Gallery」というのがコンセプトだそうです。

  • 「ご飯は美味しいものだけど、もしお気に入りの器に盛り付けられていたら、もっと素敵でもっと美味しく感じたりしませんか?」
  • 「タイのベンジャロン焼なんかは、ほとんどショーケースの中に納められているだけで、実際に触ったりしないから、その良さがわからないんです」

  • 「陶器は作り手の作為が50%、自然が50%なんです。思った通りにはいきません」
    (雑誌『a day』のウェブサイトのインタビュー記事より)

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実際に話しをしたグワンさんは、穏やかで朴訥とした感じの好青年でした。
作品にもその素朴なあたたかさがにじみ出ていました。

タイ人にも広く陶器のよさを伝えたいという想いをこめて、日々作陶しているそうです。


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そんなふうにして、私は「Aoon Pottery」と出会い、
以降、普段は大してカフェめぐりなどしない私の、お気に入りカフェとなったわけです。

もっとも、目的はどちらかというと器のほうにあるんですけど。
行くたびに、新しい作品はどんな感じだろうかと楽しみに眺めています。

 

お店情報

Aoon Pottery
อุ่น พอทเทอรี่
ウン ポッテリー カフェ

住所:2/8 เยาวราช ซอย 5 ซอยวัดปทุมคงคา เขตสัมพันธวงศ์ กรุงเทพมหานคร 10100
   2/8 Alley, Lane Phathum Khong kha Sampanthawong Bangkok 10100
(ワット・トライミット寺院近く)
TEL:08-9447-7161
営業時間:10:00-19:00
定休日:木曜日、金曜日

ウェブサイト:https://aoon-pottery.business.site/

Facebook:https://www.facebook.com/aoonpottery


 


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ちなみに、カフェで使用されている器は購入可能です。(一部を除く)
気に入ったものがあれば、尋ねてみてください。

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以前、この工房で買ったお気に入りの器たち(普段使い)


以上、私、まなおによる「Aoon Pottery」勝手に応援紹介でした。

 

 

ではまた。