ここのところ、朝夕に部屋から眺めるバンコクの空が霞んでるなあと思ったら、またPM2.5(大気汚染)がひどいみたいですね。まなおです。
さて。
チェンライ旅行の続きです。
前回は、タイ友の臨時国境通過証(テンポラリー・ボーダーパス)を慌てて取得し、無事にミャンマーへ入国したところまで書きました。
今回はその続きで、ミャンマー側の町「タチレク」をほんの数時間観光してきた話です。
- タチレク(Tachileik)
- ワット・タイヤイ(Wat Thai Yai)
- タチレク・シュエダゴン・パゴダ(TACHILEIK SHWEDAGON PAGODA)
- ダーマヨン寺院(Dhammayon Temple)
- バインナウン王の記念碑(Statue of King Bayinnaung)
- ミャンマー出国&タイ入国
- おわりに
タチレク(Tachileik)
タイのメーサイの町から小さな川を越えてミャンマーに入った町、そこがタチレクです。
タチレク(英語:Tachileik/タイ語:ท่าขี้เหล็ก/ミャンマー語:တာချီလိတ်)
タイ語の発音では、ターキーレックという感じですね。
同行したタイ友は、タイの周辺国はもとより、日本にもヨーロッパにも行ったことがあるんですが、なんと今回初のミャンマーということで、ちょっと興奮気味です。(笑)
本人に聞くと、タイとミャンマーは昔から宿敵だから、なんとなく怖かったというのです。
どこまで本気で言ってるのか知りませんが、いつの時代の人なんだよって。
ミャンマーのイミグレーションの建物から出ると、わらわらと客引きのミャンマー人が寄ってきます。
タチレク観光の勧誘です。
特に何のプランも考えずに入国したので、適当にかわしていたんですが、ある1人のおじさんがタイ語で声をかけてきました。
「1人100バーツで案内します」
このおじさん、唯一、最初から料金を提示してきたんですね。
そこにちょっと好感を覚えたので、話を聞きます。
「タチレクの観光場所を4か所案内します。1人100バーツです」とのこと。
念のために、タイ語で、ゆっくりと確認をします。
「所要時間はどのくらい?」
「1ヶ所にどのくらい滞在するかはお客さん次第ですが、1時間から1時間半くらいです」
「1人100バーツですね。つまり2人だからタイバーツで200バーツですね?」
「そうです。200バーツです」
これが相場なのかどうかはわかりませんが、おじさんの受け答えが実直な感じで、特にぼったくられているような気もしなかったので、お願いすることにしました。
そこからおじさんについて1分ほど歩いて、バイクの後ろを座席に改造したトゥクトゥク風三輪車のような乗り物に乗り込みます。
ワット・タイヤイ(Wat Thai Yai)
改造バイクに乗って眺めるタチレクの風景は、看板がミャンマー文字ということを除けば、それほどタイの地方と大差はないような印象を受けました。
(あ、おじさんのTシャツはタイ語・・・^^;)
そんなタチレクの町並みを楽しみながら数分、最初に到着したのが、ワット・タイヤイというお寺でした。
幾重にも重なった屋根や装飾がミャンマー風で、タイのお寺とは違う雰囲気を感じられます。
この寺院は、大タイ族(シャン族)様式とミャンマー建築が融合していて、モン族の建築技術で造られたとか。
私にはよくわかりませんが、異国情緒だけは十分に味わっておきました。
ミャンマーの仏像は電飾がキラキラしているところが多いです。
ここのご本尊の光背も電飾で光り輝いていました。
ワット・タイヤイ
Wat Thai Yai(မဟာမြတ်မုနိ ဘုန်းကြီးကျောင်း)
วัดพระเจ้าระแข่ง (วัดไทใหญ่)
タチレク・シュエダゴン・パゴダ(TACHILEIK SHWEDAGON PAGODA)
ミャンマーを代表する寺院の仏塔として有名なのは、ヤンゴンのシュエダゴン・パゴダが挙げられますが、ここタチレクにもシュエダゴン・パゴダがありました。
先ほどのワット・タイヤイから5分ほどで、小高い丘の上に建つ金色の仏塔に到着です。
別名、ゴールデンテンプルとも。
パゴダ手前の急坂では、馬力が足りず息絶え絶えに上っていたバイクの座席の上で、このままエンジンが止まって後ろ向きに坂を落ちて行きやしないかとひやひやしました。
三輪バイクから降りて参拝に向かいます。
花と線香のお供えセットを買って歩いていくと、子供が駆け寄ってきて、傘をさしかけてくれました。
これはもうあれですね。
お小遣い稼ぎなのはわかっているのですが、影のない炎天下の敷地を裸足で歩く身としては、ありがたいサービスではあるので、甘受することにしました。
案内してくれた少女が、タイ語で私の誕生日の曜日を聞いてきます。
水曜日の夜だと答えると、仏塔の周り並んでいる曜日ごとの守護仏の前に連れて行ってくれました。
簡単に参拝の方法を教えてもらい、その通りに参拝をします。
続いて、4体の仏像が並ぶ礼拝堂へ向かいます。
入り口で別の子供がジャスミンの花輪を売っています。
ここの仏像に供えてくださいとのこと。
20バーツは若干高い気もしましたが、異国の観光地で子供相手に値切るのもなんだなと思って買いました。
そして入り口の大きな礼拝堂に戻ってきて参拝し終わったところで、案の定というか、お土産買ってくれ攻撃がはじまりました。
本物かどうかわからない古い紙幣やコイン、絵葉書のセットが200バーツ。
タイの友人は、「まあ、これもタンブン」だと言って買ってあげてました。
私も、最初からいくらかのお礼はしようと考えていたのですが、お土産は要らないので断りました。
すると、
「(タイ友の世話をした)あの子からはお土産を買ったのに、私からは買ってくれないの?」ということを言われて困りました。
気持ちはわかるけど、私は、お土産だけは値段のいかんにかかわらず本当に要らないんです。
だから、傘と案内をしてくれたことに対しての心ばかりのお礼を渡したんですが、子供は最後まで不服そうでした。
品物は渡さずにお金をもらえたんだからいいじゃないと思ったんですが、もしかしたら、だからこそ嫌だったのかな?とも、後からちらっと思いました。
今年の初めに、ミャンマーのヤンゴンとバガンへ行って感じたことは、ミャンマーの観光地では寺院や遺跡を(勝手に)案内したり、バイクや靴を(勝手に)保管してくれたりした場合、たいていその後、お土産を買ってくれと言われます。
「チップをちょうだい」というよりは、「お土産を買ってちょうだい」ということの方が多い気がします。
このあたりは何か宗教観とか道徳観に基づいているものだったりするのでしょうか?
いや、ふと思いつきで書きました。
さっきの少女は、単に、お土産の売り上げ(インセンティブ)より私のチップのほうが少なかったから不服だったのかもしれません。
いずれにしても、もしチップやお土産攻撃が煩わしいと思われる方は、子供が傘をさしかけてきた時点で、最初からきっぱりと断ったほうがいいです。
彼らにとっても、そのほうが時間を無駄にせず、別のお客さんを探せるのでいいのではないかと思います。
タチレク・シュエダゴン・パゴダからの眺めはそこそこきれいでした。
でも、とにかく日差しが強かったので、早々に退散します。
タチレク・シュエダゴン・パゴダ
TACHILEIK SHWEDAGON PAGODA(တာချီလိတ် ရွှေတိဂုံဘုရား)
เจดีย์ชเวดากอง ท่าขี้เหล็ก
気になったのは、マップ内の「タチレクシェゴダンパゴダ」っていうカタカナ表記はあってるんですかね?よくわかりません。
ダーマヨン寺院(Dhammayon Temple)
シュエダゴン・パゴダの麓あたりにある、薄緑色(エメラルドグリーン?)のペイントが印象的な寺院です。
敷地はそれほど大きくはありません。
お堂の中の本尊はミャンマー独特の白いお顔の仏様です。
写真では分かりづらいですが、光背はここでも電飾だったりします。
境内には特徴的な像がいくつかありました。
ホン(伝説の鳥)に乗る天女(?)とかナーガ(蛇神)に守られたブッダ像とか。
それにしても、お寺の名前が書かれた看板を持つ人たちは、なぜかみんな陽気です。
ダーマヨン寺院
Dhammayon Temple(Township Dhammayon Tachileik)
วัดพระหยกขาว
バインナウン王の記念碑(Statue of King Bayinnaung)
最後に連れてきてもらったのが、バインナウン王(ブレーンノーン王)の記念碑でした。
このバインナウン王(ဘုရင့်နောင်)というのは、タイ語では「พระเจ้าบุเรงนอง(プラチャオ・ブレーンノーン)」と呼ばれ、ランナータイ王朝のチェンマイを支配下に置き、アユタヤーとの攻防を繰り返したあげくアユタヤーを陥落させた宿敵でもありますが、ミャンマーでは三大王の一人であり偉大なる英雄なんです。
アユタヤ時代の歴史には必ず登場する人物で、タイ人ならたいていこの人物の名前は知っているかと思います。
敷地内に入っていくとき、三輪バイクの運転手さんに、
「あまり長居をすると管理事務所の係員が出てきて5バーツ徴収されるから、さっと見てきたほうがいいよ」
と言われたので、なんとなくソワソワしながら近くまで進み、足早に見学して戻ってきたんですが、
よく考えたら、別に入場料を徴収されたとしてもよかったんですよね。
たかだか5バーツ(約17円)ってこともありますけど、むしろ、もしそれが正規の入場料なら支払うのが当然だったわけだし。
なんでコソコソしなければならなかったのか・・・。
この記念碑からミャンマーの国境検問所までは、すぐの距離だったので、
「ここからは散歩しながら戻るから」と運転手さんには告げて、
三輪バイクツアーはこの場で終了としました。
ちょうど200バーツを渡しましたが、特にそれ以上催促されることもありませんでした。
バインナウン王(ブレーンノーン王)記念碑
Statue of King Bayinnaung
อนุสาวรีย์พระเจ้าบุเรงนอง
ミャンマー出国&タイ入国
1時間半前に出てきたミャンマーのイミグレの建物に戻ってきました。
向かって右側の通路から建物の中に入り進むと、右手にパスポートコントロールの部屋がありますので、そこでパスポートを提示します。
小型カメラで顔を撮影されて出国スタンプが押されます。
そのまま再び国境の橋を渡り、橋の途中で右側からなんとなく反対の左側へ移動してタイの入国通路へ入っていきます。
タイの入国に際しては、出入国カードの記載が必要です。(近い将来、この出入国カードが廃止されるといううわさもありますが)
パスポートと出入国カードを提示して、スタンプを押してもらい、無事タイに戻ってきました。
おわりに
ほんの2時間足らずのミャンマー入国でしたが、それなりに異国情緒を味わえて楽しかったです。
特に、タイ友は初のミャンマーということもあり、タチレクの町を興味深く観察していたようです。
でも、タイに戻ってきたときには、やっぱりホッとしていました。(笑)
私たちは後の予定があったので早めに切り上げましたが、時間があれば、もう少しタチレクの町を歩いて散策してもよかったかなと思います。
あと、タチレクでは、ほとんどタイバーツで問題ないかと思います。
チェンライ旅行はまだまだ続きます。
それではまた。