今日も就業間近になって大雨が降りだして泣けました。まなおです。こんにちは。
先日、プラチンブリー県へ日帰り旅行に行ったんですが(記事はこちら)、その帰り道に手作り竹細工で有名な「伝統竹細工センター」へ行ってきたので紹介します。
伝統竹細工センターとは
「伝統竹細工センター(Traditional Bamboo Handcraft Center / ศูนย์ส่งเสริมฝีมือจักสานด้วยไม้ไผ่)」は、チョンブリー県のパナニコムという町にある竹細工の技術促進養成所を兼ねた竹細工工房です。
この竹細工工房を立ち上げたプラーニー女史にちなんで、通称「プラニー工房」という名前で呼ばれることもありましたが、現在はプラーニー女史は他界されお子さんがその跡を継いでおられます。
竹かごやハンドバッグ、小物入れなど、その繊細で優美な細工はタイ王室にも認められており、国内外で非常に人気があります。
工房のあるパナニコムという町は、小さいながらも趣のある町で、古い町並みが残る一角を歩くと、数十年前にタイムスリップしたかのようなノスタルジックな雰囲気に包まれます。
ショップギャラリー
まずは明るく心地よい商品ギャラリーへ。
ディスプレイも上品で竹細工製品と木のぬくもりを感じさせる空間がマッチしています。
非常に細かく織り込んだハンドバッグや小物入れなどは、思わずため息がでるくらい美しいです。芸術品を見ているような気にさえなります。
売れ筋など聞いてみたのですが、やはりタイ人好みの形や日本人好みの形というのがあるそうで、日本から「こういう形のこれくらいの大きさのバッグを作ってほしい」という依頼を受けて作製することもよくあるそうです。タイの衣装はもちろん、洋装や和装にも合いそうなバッグがたくさんありました。
中には竹で編んだコースターや果物かごや小物などお手頃な価格の商品もありますが、基本的にこちらの商品は安価なものではありません(美しさと品質に見合った値段)ので、ご自分へのご褒美や大切な方へのお土産にいいかもしれません。
(店内及び工房敷地内の写真はすべて許可をいただいて撮っています)
資料用展示スペース
工房の一角にはかつて作成されていた竹細工製品の展示スペースがあります。
ここの棚に飾られているものはすべて年代物で、伝統的竹細工製品の見本・資料として保管されているため販売はされていません。
しかし、もし気に入ったものがあれば、展示品と同じ型のものをオーダーすることは可能とのことでした。ただし、作製には数か月を要し値段もそれ相応になるようです。(冷やかしでそれ以上質問することはやめました。笑)
作業場見学
工房の作業場では数人の職人さんたちが作業をなさっていたので、見学させていただきました。みなさん黙々と作業をなさっています。
その中のお一人(現場責任者)の方にお話を伺いました。
職人さんはたくさんいらっしゃるんですか?
常勤の職人が数名いますが、その他にも家事の合間や農作業の閑散期に内職を行っている職人もいます
カラフルな商品がありますが、染料は天然のものですか?
化学染料です。天然の染料はどうしても竹にうまくなじまないんです。
茶色く艶のある色の竹細工がありますが、あれも染色しているのですか?
あれは火で炙っているんです。いい具合に艶が出て固く仕上がります。
こちらの工房のこだわりはなんですか?
品質ですね。よく値段が高いと言われることもあるんですが、それはうちでは質のいい材料だけを使って非常に細かい作業をしているからなんです。
通常、竹の断面を5つの層に分けるんですが、うちでは竹の繊維が細かく整っている一番表面の層とその下の層の二層しか使わないんですよ。あとの三層は使わないんです。繊維が粗いし虫も食いやすい部分だから。
同じような見た目の竹かごでも、品質が違うんですね。
はい、確かにうちの製品は値が張るかもしれませんが、品質には自信があります。
作業をしながらも淡々と質問に答えていただきました。
お話を聞きいていると、自分たちの仕事に誇りをもっているということがよく伝わってきました。
(最初はちょっととっつきにくい感じがしたのですが、実は気さくで笑顔もかわいかったのはここだけの話です。笑)
おわりに
いかがでしたか。
場所柄、車がないとなかなか行きにくいところではありますが、もしチョンブリーやチャチュンサオ方面にお出かけになることがあれば、立ち寄ってみるのもいいと思います。
実際に手に取ってみると本当に緻密で繊細な竹細工の美しさに感動します。
私もその中から手頃なバッグをひとつ、一時帰国時の母へのお土産として買い求めました。
ではまた。