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バンコク生活の中で気づいたことや感じたことを書き連ねます。タイの生活情報やタイ語のあれこれ、タイ国内旅行、近隣諸国訪問なども織り交ぜながら。

タイの伝統芸能「コーン」(仮面劇)を学べる巨大施設とタイ美術の粋を集めた博物館【アユタヤ】

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アユタヤ県の幹線道路沿いに現れる、ある立派な建物が気になったのが数年前。

調べたところ、ここは「Arts of the Kingdom Museum」(พิพิธภัณฑ์ศิลป์แผ่นดิน)と呼ばれる、トップクラスのタイ芸術作品を集めた博物館と、タイの伝統仮面劇「コーン」に関する展示館「All About Khon」(อาคารเรียน​-รู้-เรื่อง-โขน)のある施設でした。

外国人観光客にはまだあまり知られていませんが、タイの美術や伝統芸能について学べる非常に興味深い施設でしたので、その様子を紹介したいと思います。


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仮面劇「コーン」学習館【ALL ABOUT KHON】

1月の週末、バンコクからアユタヤへと向かっていました。

その日、私たちはドンムアン空港前から続く32号線(アジアハイウェイ1号線:AH1)側からではなく、347号線(アジアハイウェイ2号線:AH2)側からアユタヤー旧市街西側を目指して走っており、途中であの建物が見えてきました。

この道を通るたびに気になっていた建物へとついに立ち寄ってみることにしたのです。


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まずは、道路側に近い場所にある建物のほうへ。
ALL ABOUT KHON」(อาคารเรียน​-รู้-เรื่อง-โขน)と書かれています。

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そうか、ここでは仮面舞踊劇「コーン」(โขน)の全てが学べるんですね。






古典舞踊劇「コーン」

コーンというのは、主に「ラーマキエン」(インドでは『ラーマーヤナ』)と呼ばれるヒンドゥー教の神々と鬼たちとの壮大な物語(大長編叙事詩)をテーマにしたタイの古典舞踊劇です。

煌びやかな衣装と仮面を身につけた演者が伝統楽器や声楽(詩吟)に合わせて踊り、華やかなステージが繰り広げられます。
もともとは、宮廷内で上演される宮廷仮面劇でした。


館内へ(ガイド付き)

そんなタイの伝統芸能「コーン」について学ぶべく(ほんのさわりだけでも)、早速館内に入ってみましょう。

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入場料は150バーツ
これはタイ人も外国人も同じ料金で、そこそこいい値がします。

チケットを購入すると、案内の方がエレベータへといざなってくれます。
どうやら、ここへの入館はガイド付きのようです。
(結果、チケット代も決して高くはないかなと)


私たちはタイ語で案内をしてもらいましたが、英語でも可能なのか確認したところ、「平日は英語案内のスタッフがいます。土日は基本タイ語ガイドだけなんですが、各所の案内ボードは英語併記ですので」とのことでした。


エレベーターを上がったところには、ガルーダに跨ったビシュヌ神の像がドーンと。

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ラーマキアンの主人公ラーマ王子は、ヴィシュヌ神の化身ですものね。



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それから小さめの部屋に案内され、コーンについてのビデオを数分間鑑賞。

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部屋から出ると、次は巨大な帆船と海から上半身を出す女の鬼の像が配置されたスタジオへ。
これらは、実際に仮面劇の上演で使われるセットだそうです。

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次の部屋は、衣装や装飾品が展示されていました。
どれもすごく煌びやかで素敵です。

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武器や小道具・大道具なども。

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実際に自分の目で見るのが一番だし、ここで全部を紹介するのは控えますが、こんなご時世でなかなか足を運ぶのも大変だと思いますので、以下、簡単に館内の雰囲気を写真メインで紹介しておきます。



仮面の絵付けの様子も実演されていたり。

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仮面の名前や作り方の説明なども。

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紙すきの実演とか。


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猿神ハヌマーンの巨大セットは迫力満点。
実際に手が動いたり口が閉じたりするんです。

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とにかく、巨大な倉庫みたいなスタジオに、バンコクの国立タイ文化センターとかで実際に使用されるセットがドッカドカ展示されているので迫力があります。

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案内役の方は、それぞれの場所で何人か交代しながら、最後までアテンドしてくださいました。

みなさん物腰も柔らかくスマートで、しっかり教育訓練された選り抜きの方々なんだろうと感じました。

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実は私、昔、タイの仮面劇にハマっていたことがありまして。
というか、仮面のミニチュア集めにハマっていたことがあって、かなりの数の仮面を持っていたりします。(今は諸事情により段ボール箱の中に眠っていますが・・・)
なので、個人的にこの展示館はすごく楽しかったです。


タイの伝統舞踊劇「コーン」に興味がある方はもとより、あまりよく知らない方も、アユタヤ方面へお越しの際には一度お立ち寄りになってみてはどうでしょうか。
(実物は迫力があるし、なんとなく高尚な文化に触れた感が味わえることだけは確かです。笑)


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スパンニガーの並木道

スパンニガーといえば、有名なタイ料理店を思い浮かべる方も多いと思いますが、スパンニガー(スパンニカーとも)というのは、もともと花の名前なんです。


チャオプラヤー川沿の絶景タイ料理レストランについては、こちらもどうぞ。

www.manao.life



で、花の方の話なんですが、
スパンニガーสุพรรณิการ์は、フリル状の花びらを集めたボンボンのような鮮やかな黄色い花を咲かせます。

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と言っても、私がこの目で実物を見たのはつい今年になってから。
(今までにも見たことはあったのかも知れませんが、意識していませんでした)


そのスパンニガーの見事な並木が、「ALL ABOUT KHON」展示館のすぐ脇にあったのです。

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あまりにも見事でゴージャスな咲きっぷり&散りっぷりだったので、思わずテンションが上がりました。

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その日、誰もこの並木道にいませんでしたが、これを見るためだけに立ち寄っても損はないスポットだと思いました。


ただし、これは1月の話ですから、お気をつけください。




王国アート博物館

先ほどの「ALL ABOUT KHON」館から奥へ数分で行った場所に「Arts of the Kingdom Museum」なる博物館があります。

なんだか重々しい名前の博物館なので、それなりにすごい展示物がありそうです。


この博物館に行くには、少し手前の駐車場からシャトルバス(電動トラム)のようなもので向かうことになります。(無料)

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この施設内にいるスタッフの方々はみんなきちっとしている印象を受けます。
というのも、おそらくシリキット王太后陛下のお名前のもと運営されている博物館だからというのもあると思いますが。

シキリット王太后・・・ラーマ9世(プミポン前国王)の妃。現国王ラーマ10世の生母。


電動トラムを降りて、非常に手入れの行き届いた庭や噴水を眺めながら、これまた美しい博物館へと向かいます。


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正面の扉を入ると、高級ホテルのレセプションかと思うようなカウンターが。
ここの入場料も150バーツ
(タイ人も外国人も同一料金。王宮の入場チケットを持っていればそれでも入れるようです)

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そして、この博物館で写真を撮れるのもここまで。
この先は一切撮影禁止です。
(門外不出・国宝級のタイ美術品が集められているのかも!?)

タイの一般的な博物館や寺院が撮影に甘い(だいたい許可されている)ことを考えると、撮影禁止というのは厳しめの措置だなと思うのですが(日本では当たり前ながら)、ここはさらに厳格で、鞄やカメラのみならずスマホや携帯電話も館内に持ち込んではなりません。
透明の鍵付きロッカーに預ける必要があります。

まさに、全員手ぶらで入場しなければならないのです。

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なお、入口で日本語対応のオーディオガイドを貸してくれます。
(もちろんタイ語も英語もあり)


写真撮影ができないので館内の様子はお伝えできませんが、まあゴージャスな感じでした。
どこかの宝石サロンのような雰囲気もあったりなかったり・・・。


色々豪華絢爛な美術品が満載で見応えありましたが、個人的には、タイの説話「ほら貝王子」(สังข์ทอง)を題材にした巨大な木彫りのついたて(スクリーン)が特に圧巻で見とれてしまいました。



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詳細はHPなどを参照ください。


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アート・オブ・ザ・キングダム・ミュージアム
พิพิธภัณฑ์ศิลป์แผ่นดิน
Arts of the Kingdom Museum
所在地:ตำบลเกาะเกิด อำเภอบางปะอิน  จังหวัดพระนครศรีอยุธยา 13160
    Ko Koet, Bang Pa-in, Phra Nakhon Si Ayutthaya 13160
TEL:035-352-995 / 035-355-995 / 02-283-9557
時間:09:45—15:30
休館日:月曜日、火曜日
URL:http://www.artsofthekingdom.com/
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いずれの施設もまだ新しく、タイ芸術の粋を集めた美術品や芸能の一角を鑑賞できる機会だと思います。
興味ある方はぜひ!

 

ではまた。