バンコクの北約80キロの場所に位置する古都アユタヤ。
世界遺産にもなっている、言わずと知れたタイ有数の観光地です。
タイ在住の私も、アユタヤへは比較的よく足を運びます。
有名な遺跡寺院だけでなく、意外と穴場の観光スポットもたくさんあるんですよ。
もちろん遺跡や寺院巡りも楽しいのですが、旅行の楽しみと言えば現地での食事ですよね。
今回は、私個人的にお勧めの川沿いレストランを紹介します。
バーン・アユタヤロム
(Baan Ayudhayarome:บ้านอยุธยารมย์)
ここは雰囲気も景色も料理もサービスもいいんです。
実は、アユタヤで私が一番気に入っている川沿いのレストランは別にあります。
あまり表立って紹介されていない隠れ家のようなレストランなんですが、非常に料理も雰囲気もいいところなんです。
今回も、久しぶりにそちらで食事をしようと予約の電話をしたところ、コロナの影響で現在営業を停止しているとのことでした。
いつ再開するかは未定とのことです。(ああ。こんなところにもコロナの影響が・・・涙)
再開した暁には、また食べに行ってここでも紹介しようと思います。
そんなこともあって、今回選んだのがバーン・アユタヤロム(アユタヤーロムとも)なんですが、私の中では甲乙つけがたい、とても素敵なレストランでした。
まず、景色がいいんです。
アユタヤ歴史公園の中心部からは少し離れた島の向かい側(アユタヤの旧市街中心部は島)ですが、チャオプラヤー川を挟んでスリヨータイのチェディーを目の前に眺めながら食事ができます。
こちらは、対岸のスリヨータイ・チェディー側から見た様子です。
そして、雰囲気もいい。
雰囲気のあるエントランスから、タイスタイルの家屋が並んだ緑の庭を進み、巨木の茂った川沿いのテラスへいざなわれます。
天気のいい日に木漏れ日の下で食事するのは気持ちがいいんです。
(雨の日や暑いのが苦手な方もご安心ください、エアコンの効いた室内席もあります)
レストランの城門のような入口の前には噴水の池が。
緑いっぱいの敷地とタイ式家屋。敷地の総面積は8千平米もあるそうです。
木陰となった川沿いのテラス席。
そして、やはり気になるのは料理ですよね。
価格帯としては町中のレストランよりは若干高めですが、前菜的なものは80バーツ程度から、サラダや炒め物なども100〜200バーツ台のものも多く、この雰囲気やサービスから考えたら総じてリーズナブルだと思います。
(もちろんアユタヤ名物の川エビや魚丸ごと一匹などはそれなりに値が張りますが、それはどのレストランでも同じですのでね)
参考までに言うと、ハイネケンの大瓶が140バーツ、シンハーで120バーツ、リオビールで110バーツです。
今回私たちがチョイスしてみたものをざっくり紹介しますが、どれも美味しかったです。
ちなみに、ここの食器も可愛らしくて素敵なんです。
注文後にセットされたプレートと金のスプーンとフォークでテンションあがっちゃいました。
まずは、ヤム・フアプリー。
これ、バナナの花のヤム(和物)なんですが、美味しかったです。
バナナの花のサクサクした食感と飽きのこない味付けでパクパクいけました。
バナナの花のヤム(ยำหัวปลี 180THB)
次は、ホタテのバジルソース炒め。
バジルソース炒めはバーン・アユタヤロムの名物のひとつですが、熱々の鉄板にこれでもかっていうくらいバジルソースたっぷりのプレート(ホタテ貝以外にエビやムール貝やミックスなどのメニューもあり)は、見た目は地味で今ひとつですが、とても美味しいんです。
ホタテ貝のバジルソース炒め(หอยเชลล์ผัดซอสโหระพา 220THB)
そして、蟹肉のカレー炒め。
タイ料理の定番となった感のあるプーパッポンカリーですが、殻なしの蟹肉だけなので食べやすくてよかったです。
蟹肉たっぷりで、食べ応えありました。
ただ、個人的にはもう少し半熟的な卵加減の方が好みです。
蟹肉のカレー粉炒め(เนื้อปูผัดผงกะหรี่ 220THB)
スープは、ゲーン・ソムを選んでみました。プリックキーヌーという小さい青唐辛子が入っているので結構辛いのですが、これが本当に美味しかったです。小ぶりのイカは新鮮でプリプリとした弾力があり、スープにもコクがありました。ちなみに、この日のイカは子持ちでした。
蓮の茎のシャキシャキ感もたまりません。
子持ちイカの青唐辛子入りゲーン・ソム(แกงส้มพริกขี้หนูปลามึกไข่ 160THB)
この器も可愛くないですか?
ご飯入れなんですよ。
2人だったので、注文できる数も限られていましたが、どれもハズレなしに美味しかったです。
4、5人でくればもっといろんな種類の料理を少しずつ試せるのになと思いました。
あと、このレストランで私が一番気に入ったのは、みんな気持ちいいサービスをしてくれるなあということでした。
この日は特に予約をしていなかったにもかかわらず、到着が17時と早めだったこともあり、すんなり席に案内してしてもらえたのですが、その案内の仕方もスマートでよかったです。
私たちがエントランスから公園のような敷地をゆっくり歩いてくるのを見ていたのでしょう。
テラスに差し掛かる少し手前で、さりげなくメニューを川沿いの席に準備してそのまま流れるように席まで誘導してくれました。
また、サービス担当の青年も常にテーブルに気を留めてくれており、何かを頼もうとするとすぐに察してやってきてくれたり、さりげなく写真を撮ってくれたり、料理名をその都度しっかりアナウンスしてくれたり。
川を行き交う貸し切りボートについての質問にも、面倒がらずに答えてくれました。
そして、私が一番感心したのは、食事が済んで下げものをする時には、必ず左手に持ったトレーの上で皿やシルバー類をさばき、客の目の前のテーブル上でお皿を重ねたりスプーンやフォークをまとめたりしなかったことです。
これ、居酒屋とか食堂とかではない、日本のある程度きちんとしたレストランやホテルでは当たり前のことですが、タイでは一般のレストランでここまでできるところは珍しいと思います。下手したらホテルのレストランですらできてないことろありますから。
ですから、ここは基本的なサービスの教育がしっかりされているんだなと思いました。
レストランでの食事の満足度って、料理の味は当然ながら、雰囲気や景色、サービス、そして価格ということを含め、トータルで決まってくると思います。
そういう意味では、このバーン・アユタヤロムは、まなお的にかなりおすすめです。
外国からの観光客が押し寄せていない今の時期が、ある意味チャンスかもしれません。
週末の予定が決まってない方、古都アユタヤのリバーサイドでゆっくり食事でもいかがですかー。
ではまた。
<レストラン情報>
バーン・アユタヤーロム
บ้านอยุธยารมย์
Baan Ayudhayarome
所在地:1/1 Moo 7, Banpom, Phra Nakhon Si Ayutthaya, Ayutthaya
1/1 หมู่ 7 ต.บ้านป้อม อ.พระนครศรีอยุธยา จ.พระนครศรีอยุธยา 13000
TEL:035-801-279, 095-564-2426
時間:11:00-22:00
収容可能人数:200人
駐車場:50台
ウェブサイト:http://www.ayudhayarome.com/