ここ数日、タイでは新型コロナ感染者数の急増による病床不足や、ワクチン供給に関するきな臭い噂でもちきりですが、ベランダのイチジク栽培日記の続きを書きたいと思います。
今週末は、3週間ほど根の育成・養生をしていた2品種の苗の定植(植え替え)と、剪定で切った枝を穂木にして挿し木をしてみました。
新入り苗の定植
最初に買った苗3品種から約4週間遅れで届いた2品種の苗「Petite Negra」と「Iraqi」。(「Iraqi」はおまけでいただいた)
この2つの苗は、根を育成するために栄養分のない土の中で3週間ほど養生していました。
経過は以下の記事で書いています。
根の育成を初めて2週間ほど経った先週末に根の張り具合を確認したら、いずれも鉢底から根が出てくるほどに順調に成長しているようでした。
先に届いた3つの苗の時は、根の育成に全部で4週間を費やしたのですが、今回の2品種はそこそこ生育が早いようだったので、3週間で定植(本植え)することにしました。
土のブレンド
培養土のブレンドは、購入した店のマニュアルやタイのイチジク栽培Youtubeなどを参考に、私のオリジナル配分にしてみました。
・細かい椰子殻のチップ(กาบมะพร้าวสับ)3
・乾燥牛糞(ขี้วัวแห้ง)2
・赤玉土(ดินญี่ปุ่น อาคาดามะ)1.5
・腐葉土(ใบก้ามปูหมักร่อน)1
・パーライト(เพอร์ไลท์)少々
・細かい軽石(หินภูเขาไฟ)少々
恒例の体重測定
植え替える前に、念のため恒例の重量測定をしておきました。
・Petite Negra 1006g
・Iraqi 719g
でも、先週の途中観察時に水を与えた後の重量を測るのを忘れていたことが発覚し、今回の測定は全く意味がありませんでした。
ただ、イラキー種の方は枝も葉も大きいので蒸散が激しかったことは想像できました。
根の様子
早速、植え替えを始めます。
まず、水分の無駄な蒸発を抑えるために覆っておいたビニール袋を外します。
(これ、バンコクにあるドンキのレジ袋なんですが、本当に重宝しました。銀色の素材が遮光して温度が上昇するのを抑えてくれた気がします)
仮植えで使った黒い鉢から取り出すと、そこそこ根が回って「根鉢」状態になっていました。
Petite Negra(左)の方は若干根の張りが少ない気もしましたが、Iraqi(右)の方はわりとパンパンに張っていました。
どちらもこの3週間ですごく成長してくれました。
ありがとう♡
ちなみに、3週間前はまだこんなでした。
根を痛めるのが怖いので、影響のなさそうな部分の椰子柄チップだけ軽く落として、ほぼ根鉢そのままを、準備した9インチの鉢(直径約23センチ)に植え付けていきました。
植え替えた後は、たっぷり水を与えて完了!
剪定決行!
本当は、植え替えてそれで終了とするはずでした。
でも悩んだ末、強剪定(バッサリ幹や枝を切ってしまうこと)を行うことにしたんです。
悩んだものの・・・
実はこの2週間ほどずっと悩んでいました。
先に植えた3品種の苗は、定植をした後も、特に枝を切ったり(剪定)、芽をつんだり(芽かき・摘心)ということなどはしていません。
とりあえず、葉を伸ばして光合成をして木に栄養を蓄えることが先決かなと思ったからです。
ただ、イチジクの特性として、今年新しく伸びた枝にたくさんの実(秋果)をつけるようなので、このまま元の枝を残しておいても大して結実は見込めないのじゃないかと思い始めていたんです。
もしかしたら、全く実をつけないかもしれないし。
かといって、初めてのイチジク栽培挑戦ということもあり、ばっさり剪定してしまって失敗するのも怖いという思いがありました。
だから、後から来たこの2品種を実験台と言うとあれですが、失敗は成功の元、仮に失敗したとしてもその経験を今後に活かせばいいやと決心しました。
つまり、地面に近い場所で強剪定をして、そこから芽吹いてくる枝を育成してみることにしたんです。
剪定をすることは決めたのですが、若干まだ気にかかることもありました。
今日植え替えして、今日剪定してもいいものだろうか?
環境が変わって苗はストレスを抱えているかもしれないし。
もうしばらく待った方がいい?
下手したら枯れちゃうかも?
とも考えましたが、
待っている間にどんどん芽が出ちゃったりしたら、結局また先の3種と同じように決意が鈍るのでは?
なんていうふうにも思えたり。
最終的には、
ほとんど根を崩さずに植え替えたので、大丈夫だろう。。。
ええい、やってしまおう!
ということにしました。
これが正しいのか、間違っているのかはわかりません。
もしかしたら、それダメー!!!っていうことをしているのかも知れません。
でも、とにかくやってみました。
これが吉と出るか凶と出るかは、追ってちゃんとご報告します。
高級剪定ばさみ「飛庄」デビュー
心を決めたら、早速、剪定の開始です。
私が7年間も引き出しの中で眠らせていた高級剪定鋏(せんていばさみ)を使う日がとうとうやってきました。
万年園芸初心者の私が、日本のテレビ番組「和風総本家」を見て衝動的に購入してしまった剪定鋏「飛庄」。
その切れ味はいかに!?
地面から3節(フシ)くらい残した部分で切ることにします。
ちょと緊張します。
スパン!
緊張のあまり切り口に迷いが現れている気もしますが、いい感じです!
Petite Negra も Iraqi もスパン!スパン!と行きました。
切り口からはイチジク独特の白い樹液が出てきていますが、一応念のために剪定の切り口の乾燥や腐食防止のため「カルスメイト」を塗っておきました。
ちなみに、この保護剤はタイの通販"Lazada"で買いました。
有名な「トップジン」もタイの通販で購入可能です。
タイもずいぶん便利になりました。
これで、2つの苗の強剪定が完了。
すごくさっぱりしちゃいました。
どうかうまく育ってください、お願いします!
挿し木にも挑戦
剪定で切った枝を捨てるのはもったい無いので、それを穂木にして挿し木をしてみることにしました。
イチジクは比較的強い植物で、挿し木での発根率もそこそこ高いらしいです。
節(フシ)のある場所から根と芽が出るので、だいたい3〜4つの節を目安に切っていきます。
1番下の節は根を生やすため、後の2〜3つは芽を生やすためです。(本来、芽を出す用の節は1つだけでもいいのですが、今回の枝は節と節の間隔が狭かったのと、芽がうまくでない節がある場合の保険の意味合いも兼ねて多めの位置でカットしました)
根っこの方(下)は水を吸収する表面積を増やすために斜めにカット。
切れ味のいい剪定鋏はやっぱりいいですね?
枝の組織を潰してしまわないのがいいです!(←なんて言ってみたかった。笑)
それぞれの枝から3本の穂木を取ることができました。
(先端の部分は発根しにくいらしいですが、実験も兼ねて使いました)
品種がわからなくならないようにゴムで縛ってから、半日ほどバケツの中で水に浸しておきました。
バケツの水は、活力剤「メネデール」を入れた水を使ってみました。
夕方、準備しておいたプランター(タイのダイソーで購入)に小粒の鹿沼土を入れて水で湿らせ、そこに穴を開けて穂木を挿していきました。
挿し木に使う土は別に鹿沼土でなくてもいいのですが、私はお気に入りYoutubeチャンネルを参考に鹿沼土を使用してみました。
ただ、タイで私は細粒の鹿沼土を入手できなかったので、もしかしたら小粒だとうまくいかない可能性もあります。
どうにかうまく根が出てくれるといいのですが。
ではまた。