8月の夏休みを利用して、タイのイサーン地方(東北地方)を旅行してきました。
今回訪れたのは、イサーン地方の中でも北イサーンと呼ばれる地域で、「ノーンカーイ県」「ブンカーン県」「ルーイ県」という、ラオスとの国境に面するメコン川流域の3県です。
最近、鉄道の旅にはまっており、今回も行きはバンコク中央駅(フアランポーン駅)から東北本線終点であるノーンカーイ駅(ノンカイ駅)まで寝台特急列車で向かいました。
新型車両1等車の寝台列車の様子をレポートします。
先月チェンマイへ行った時に利用したタイ国鉄寝台特急の新型車両2等車の様子は、以前の記事で書いています。
よかったら合わせてご覧ください。
バンコク中央駅・フアランポーン駅
夕方仕事を終えてから、そのままバンコク駅(通称「フアランポーン駅」)まで向かいました。
今回利用するノーンカーイ行き寝台特急25番「イサーン・マンカー号」(ขบวนรถด่วนพิเศษที่ 25 "อีสานมรรคา")の発車時刻は20時。
発車までまだ時間があるので、駅前ロータリーの端にある屋台でカオマンガイを食べました。
まあ、可もなく不可もなく。
ちょっとご飯がパサついていたのが気になりました。
コーラと合わせて70バーツ。
うーん、観光地価格ですね。
これならもうちょっと足を伸ばして美味しいものを食べに行くべきだったかも。
でも、駅を眺められる景色は良かったから、マイペンライってことで。
18:30
セブンイレブンで水と小腹がすいた時用のビスケットを買って駅の構内へ。
入口では、コロナ対策としてサーモグラフィーカメラで検温をしています。
フアランポーン駅の荷物預かり所
この日は、駅の中で何かのイベントがあるのか、あったのか、ステージが設置されていました。
その横を通って私は駅の奥のほう(実際には正面に近いほうですが現在正面入口は閉鎖されている)へ向かいます。
預けた荷物を受け取りに行くためです。
実は、その日の朝、出勤前に荷物をフアランポーン駅の一時預かり所に荷物を預けていたんです。
退社後に身軽に駅まで来たかったのと、いかにも旅行行きますというバッグを会社に持ち込みたくなかったのもあって。
荷物一時預かり所は、このガラス張りの部屋になります。
一応、表に料金表が掲示されていますが、かなり適当です。
重さもサイズも計りもしませんでした。
全て受付のおにいちゃんのフィーリングっぽい。笑
私がいろいろ写真を撮っていたので、おにいちゃんが後付けのように説明してきたところによると、こんな感じです。
小さなバッグは1日40バーツ、中くらいのキャリーケースは60バーツ(私のバッグがこれに相当)、それより大きいスーツケースなどは80バーツと。
何時の列車に乗るのか聞かれたので、20時のノーンカーイ行きで19時くらいには荷物を取りに来ると伝えておきました。
料金先払いで控えの紙をもらい、引き取り時に提示します。
めったなことはないとは思いますが、ゆるゆるな感じが否めないので、できれば鍵付きのバッグに施錠して、貴重品は絶対に入れないようにしたほうがいいでしょう。
ノーンカーイ行き特急「イサーン・マンカー号」入線
荷物を受け取って駅構内を少し散策。
18:45
ノーンカーイ行き寝台特急25番、イサーン・マンカー号が3番ホームに入ってきました。
1時間前から乗車できるというような情報をどこかで見たような気がしたので、そのまま13号車(1等車)に乗り込んでみました。
一部清掃などしている方はおられましたが、特にとがめられることもなく、自分が予約した部屋まで向かいます。
そうなんです。
今回は、ちょっと奮発して1等席を予約してみたんです。
2等車の寝台は、中央の通路を挟んで両側にずらっと二段ベッドが並ぶような配置で、それはそれで快適だし悪くないんですが、1等車は完全に個室で、それぞれに個別のモニターも付いており、部屋には洗面台もあります。
モニターでは、現在地や内外気温、時刻や到着予定時刻、トイレやシャワー室の空き状況などが確認でき、テレビの視聴も可能です。
もちろん、電源コンセントも読書灯も完備です。
ただ、ひとつ問題があるとすれば、1人で予約する場合、個室に赤の他人とふたりという事態になるということなんです。
これは実際にすごく悩みました。
どんな人と一緒になるかわからないわけで。
それでも、1等車への好奇心と居心地の方が勝った私は、
「予約時に性別も入力するし、千バーツ超えの席を予約する人にそれほど危ない人もいないのではないか」
と楽観的に考えることにしました。
というのが、半分。
そして、もう半分は、
「このコロナ禍の中、満室になることはないんじゃないか」
という希望的観測によるものでした。
(端的に言うと、かけです。笑)
もちろん、同室になるのがどんな人なのか、相部屋になるのかならないのかは当日までわからないので、貴重品は肌身離さず持てる装備、荷物は鍵のかかるバッグをあらかじめ準備していきました。
発車まで1時間以上ありましたが、個室の中であれこれ旅行計画を立てたり情報収集をしているとあっという間でした。
1等車両についているトイレやシャワー(今回使用しませんでしたが)も清潔でよかったです。



出発まであと数分。
現時点では、誰も部屋に入ってきません。
というか、隣の部屋もその隣の部屋も、ほとんどが空席です。
これはもしや・・・と期待が高まりますが、途中乗車してくる方もたくさんいるので、まだまだぬか喜びはできません。
フアランポーン駅発車
20:00
定刻で発車です。
バンコク中心部はいつもノロノロ運転なのですが、線路脇に住む人々の生活などが垣間見える風景を眺めているのは、わりと好きです。
ウルポンの交差点付近でペッブリー通りを超え、しばらくガタゴト走っていきます。
20:20
バーンスー駅到着です。
近い将来、フアランポーンに代わってバンコク中央駅となる巨大な新バーンスー駅が煌々と輝いています。
外観はほぼ完成間近です。
バーンスー駅を発車すると、係の方が寝台のセッティングにやってきました。
手際よくベッドメイクをしてくれます。
私が利用する下段のベッドメイキングが終わって、ふつうは続いて上段の寝台を倒して同じようにベッドにするんですが、上段はそのままで部屋を出ていきます。
え、これはもしや!?(2回目 笑)
しばらくしてから、念のために、先ほどの係員に尋ねに行きました。
「あの部屋、この後どなたかが来られますか?」
「あー、たぶん来ないよ」と。
やったー!
予想的中。イエスっ!
まあ、平日の列車だったので、たまたま運が良かったのかも知れませんが、
結局、13号車の1等個室で利用されていたのは3~4部屋くらいしかありませんでした。
これで心置きなくドアに鍵をかけて1人の車窓を楽しめます。
といっても夜ですがね。
21:43 アユタヤー駅着
22:22 サラブリー駅着
旅先のグルメ情報などを調べてスマホをいじっていたら、ウトウトしだしました。
04:10
次に目を覚ましたのは、コーンケーン駅でした。
このコーンケーン駅(コーンケン駅とも)は、去年、高架駅となったばかりです。
高架の駅をバンコク以外では見慣れないため、車窓から寝ぼけまなこで見ていると、日本の駅にいるような錯覚に陥りました。
05:45
ウドンターニー駅に到着。夜が明けました。
終点のノーンカーイはお隣の県。あともう少しです。
ノーンカーイ駅到着・そしてお迎え
06:25
定刻ぴったりにノーンカーイ駅に到着しました。
遅延することの多いタイ国鉄にしては、すごいです!
タイの東北本線の終着駅ノーンカーイ駅は、起点の駅にしては素朴なたたずまいでした。
なかなかいい感じです。
あいにく小雨がぱらついていましたが、改札をでると、車の荷台にスクーターを乗せたヌイさんが待っていてくれました。
実は、ノーンカーイ観光の足にバイクをレンタルしようと事前に問い合わせたら、当日駅まで迎えに行ってあげると言われたんです。
ヌイさんはそのバイクレンタルショップのオーナーです。
それにしても、朝の6時半ですよ。
たった1日250バーツで借りるだけなのに、なんという手厚いサービス!
(『繁忙期は送迎まで手が回らないけれど、今はこんな時期だし送迎もしている』そうです)
ということで、ヌイさんの車に荷物と共に乗り込み、予約してある宿まで送ってもらいます。
ヌイさんが言うには、20年くらい前はノーンカーイにも日本人観光客がたくさんいたけど、最近はめっきり減ったそうです。
人の良さそうなおじさんでした。
私とはまったく利害関係はありませんが、ノーンカーイでバイクを借りる際は、ヌイさんのお店も検討してあげてくださいね。
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■Nui motorcycle and bicycle for rent
所在地:Kaeworawut Road จังหวัด หนองคาย 43000 Nongkhai Nong Khai 43000
TEL:081-975-4863
Facebook:https://th-th.facebook.com/NuiMotorcycle
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まとめの動画
最近、動画編集にはまってまして。
まだまだ未熟なんですが、編集アプリを使いながら、試行錯誤しつつぼちぼちやってます。
(スマホ撮影時の手振れをなくすためにジンバルなるものまで買ってみたしだい)
それで、今回の内容も、嬉しくて動画にまとめてみました。
よかったらご覧くださいませ。
バンコク・フアランポーン駅から寝台特急25番「イサーン・マンカー号」1等車でノーンカーイまで
以上、バンコクからノーンカーイまで寝台列車で移動した話でした。
続きは、また次回。
それではまた。