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バンコク生活の中で気づいたことや感じたことを書き連ねます。タイの生活情報やタイ語のあれこれ、タイ国内旅行、近隣諸国訪問なども織り交ぜながら。

チェンライ・陸の孤島のような宿 ~コーヒーと虹と白鳥と~

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チェンライ3泊4日旅行の2日目は、他のリゾート施設とも集落とも隔絶された山の宿で自然の景色を堪能しました。
自家用車(レンタカー)では行けない、まさに隠れ家的な宿でした。



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大学と教会

チェンライ2日目の朝、カティリヤマウンテンリゾート&スパホテルのレストランでゆったりと朝食をいただきます。

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その朝は、我々の他に1人だけお客さんがいました。(といってもホテル関係者の知り合いのようで、部屋の用意ができるまでコーヒーを飲んでいるような感じでした)

一体、私たちの他に何人の宿泊客がいたのだろうかと心配になるレベルでしたが、ローシーズンはこんなものなんでしょうかね。
いずれにせよ、静かにゆっくりと食事ができるのはありがたい限り。

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ドリンクやフルーツ・デザートはセルフのビュッフェ、メイン料理はアラカルトで注文する形式でした。

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昼前にリゾートをチェックアウト。
この日はチェンライ中心部から少し南側にある山へと移動です。

国道1号線(パホンヨーティン・ロード)を南下してしばらくすると、チェンライの国立大学「メーファールアン大学」の入口が見えてきたので、立ち寄ってみることにしました。
今まで何度もこの前を通っていますが、大学の敷地内に入ったのは今回はじめて。
国道の入口から大学の校舎が建つ場所まで、約2キロくらいの並木道が緑豊かで気持ちよかったです。
(並木道というか、もともとあった森の中に道を通したという方が正確かも知れません)

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森を抜けて視界が開けた場所にでると、池の向こうに校舎群が見えました。
素敵な大学です。

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私もこんなキャンパスで勉強してみたかったです。
(私がかつて通っていたバンコクのキャンパスは便利でしたが、ちょっと窮屈な雰囲気でした)

メーファールアン大学を後にして、チェンライに来た時はいつも立ち寄る陶器工房「ドイディンデーン」へ。

チェンライの窯元「ドイディンデーン陶器工房(Doy Din Dang Pottery)」を訪ねて【チェンライ旅行 9】 - siam manao-life

 

雨季のプーチーファーとドーイ・パータン - siam manao-life

 

チェンライの朝ごはんと陶器工房「ドイ・ディンデーン」とアート鑑賞 - siam manao-life




この工房の陶器、本当に好きなんです。
みなさんもよかったらぜひお立ち寄りくださいね。


工房の近くにある村の教会の礼拝堂がだいぶ完成していました。
通るたびに気になっていたんですよね。

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素朴だけど立派な教会で、青空にとても映えていました。


シンハーパーク

教会を後にして、さらに南下します。
チェンライ中心部を少し過ぎてから久しぶりにシンハーパークへ寄ってみました。
といっても、お目当ては入口にある巨大な黄金のライオン像で、公園内には入場せず。(地域経済に貢献しなくてごめんなさい)

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ビールでもおなじみのこの巨大な獅子(シン)の写真、チェンライ関連のサイトやポスターで見ることも多いですよね。
芝生の丘の上にドーンを立っており、映えるわけです。

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さらっと写真を撮ったら次へ行きましょう。

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山越え

チェンライ2日目の目的地は、ドーイチャーン(ดอยช้าง)という山を中心とする山岳地帯の一角。
ドーイチャーンと言えば、ドイチャンコーヒー(DOI CHAANG COFFEE)をご存知の方もおられるかも知れませんね。コーヒー栽培で有名な地域です。
標高1,000~1,700mに位置するこの辺りの気候はコーヒー栽培に適しているらしいです。

そのドーイチャーン方面を目指して、シンハーパクから出発です。
宿への経路をGoogleマップで検索。

のどかな田園風景からしだいに山へと入っていくのですが、途中、「これ、川やん!」っていうような、日本ではちょっと考えられない道も通りました。

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洪水だからとかじゃないですからね。ふつうに貯水池から流れ出る水の上を車で渡るわけです。
地元の子供たちが楽しそうに水遊びなんかしてたりして、タイらしいっちゃタイらしいんですけど、水深とかあまりよくわからなくて不安でした。笑

先に言っておくと、チェンライ中心部から我々が向かった宿へ行くなら、もう一つの方法として、最初から1号線をもう少し南下して118号線に入り、南側から山道に入るルートの方がいいかも知れません。
勾配も道幅も北側からの山越えルートよりもましで、運転は楽です。

ただ、私たちがGoogleマップに案内されるまま行った北側のルートも多少運転はきついものの、山岳民族の集落のようすや木立生い茂る山道など、興味深い景色がみられることも確かです。(ただし、大雨の日などは絶対におすすめしません)


ネニラ

そんな山の急こう配をいくつか過ぎて、ようやく下り道となったので、アカキッチン(ครัวอาข่าดอยช้าง)という展望レストランで、休憩を兼ねて軽く食事をすることにしました。

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ランチは食べないままここまでやってきたのですが、この時点で午後3時過ぎ。
ここでがっつり食べると夕飯が食べられなくなるので、あくまで軽めに。

アカ族の店員さんに地元料理でおすすめを聞いて注文したのがホームチューの炒め物とマッシュドポテト。

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タイ語でホームチュー(หอมชู)またはグーチ(กู่ชิ)と呼ばれるこの野菜(英語:Allium hookeri Thwaites)は、ネギ属の植物の根で、どうやら日本語では「ネニラ」と言うらしいです。
写真手前の白いモヤシのようなものがそのネニラの根っこで、今までに食べたことのないシャキシャキした独特の歯ごたえに感動しました。

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ちなみに、緑のほう(おそらくネニラの葉)は、まさに韮(ニラ)の味わいでした。

食事をしていたら、突然暗雲がたちこめて土砂降りの雨に。
山越えの途中じゃなくて本当によかったです。
山道が川になっていましたからね。

しばらくして、雨が小康状態になってから宿へ向かうことにしました。



隠れ家

アカキッチンからカーブの続く山道を下り、途中で分岐の細い道を山側に入ってしばらく進むと小さな村に辿り着きました。
家屋数十軒といった小さな集落です。





その一角に、カフェ・アールールーという黄色い壁のカフェ兼焙煎所的な建物があります。
ここが、本日の宿。

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と言っても、ここはあくまでチェックインをする場所で、実際に宿泊する部屋は、この集落の裏手に位置する山の斜面にあるのです。

そして、その裏山へは急こう配のダート道となるため、基本的に自家用車(レンタカー)では行けず、車はこのカフェに駐車しておき、オーナーさんのピックアップトラックで送迎してもらうことになります。

周辺のリゾート施設はおろか、集落とも隔絶された、まさに隠れ家的なお宿。
周りには地元農家の家が1、2軒あるだけです。


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ドーイチャーン周辺あるお洒落なドームテントやリゾートで快適にカフェ巡りなんかも楽しみたいという方には不向きですが、私たちのように静かに景色と自然を堪能したいという者にはうってつけの宿!

この裏山の宿には4棟の木と竹でできた質素なバンガロー(小屋)と、コンクリート造りの小さなコテージが1棟あります。
ダイナミックな景色とワイルドな雰囲気を味わいつつ経済的に泊るなら木のバンガロー、ある程度快適で安全に過ごすならコテージがおすすめです。


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私もどっちにするか悩みました。
星空撮影の景色的(画角的)には木造バンガローなんですが、竹でできた橋(通路)の上に三脚を置く場合の安定性や、雨季に差し掛かるこの時期の雨対策などを考えると、今回はコンクリート造りで安定感があり、屋根と庇のあるコテージの方を選択することにしたんです。
もっとも、この日は私たち以外に宿泊客は誰もいなかったので、オーナーさんは「木造バンガローのエリアにも自由に行って写真を撮っていいですよ」と言ってくれました。


オーナーさんにピックアップトラックで集落から5分ほどの裏山の部屋まで送ってもらい、荷物を降ろして一休み。

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こんな辺鄙な場所にあるとは思えない明るくてきれいな部屋でした。

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写真には写ってませんが、ロフトもあるので、家族や数人のグループでも泊まれますね。

ベランダも広くて開放的・・・

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と思っていたら、雨上がりの空に大きな虹が。
しかもダブルレインボー!

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天気予報的に星空は期待薄ですが、こんな景色を見られただけでも十分幸せな気分になりました。
チェンライ、やってきてよかったなあ。


雨も上がったので、周辺を少し散策。
(この坂道、やっぱりレンタカーでは無理だなあ)

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下の木造バンガローエリアにも入ってみました。
この竹の桟橋風通路、お子様連れやお年寄りは無理でしょうね。手すりもないので大変危険です。
絶景ではあるんですけど。

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また明日の朝にでも来てみましょう。



ムーカタ

18時過ぎ。
タイの山の定番、ムーカタ(タイ風焼肉兼鍋)のセットが運ばれてきました。
ムーカタと言えば炭の七輪が一般的なのですが、ここではカセットコンロだったのがちょっと驚きでした。
(カセットコンロでムーカタしたの、はじめてです)


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ただ…。
清潔で使い勝手のいいカセットコンロですが、風が強く気温の低い野外での使用はあまり効率的ではありませんでした。

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タイとは言え、チェンライの山の夜はわりと冷えるのです。
半袖だと寒いくらいで、しかも山の斜面に吹き付ける風も手伝って、火力マックスにしても鉄板がぜんぜん熱くならない。
炭火ならあっという間に焼ける肉もなかなか焼けず、鍋部分のスープも全く沸騰しないのです。

しばらくして、とうとうしびれを切らせたわたくし、ベランダはもうダメだと、鍋を持ってシャワールームに移動しました。(笑)
ベッドルームは焼肉臭くなるのがいやだったからなのですが、換気扇回しながらシャワールームで肉を焼く姿は我ながらとてもシュールでした。




コーヒー

そうそう、この宿の嬉しかったポイントとして、部屋にコーヒー豆とドリップセットが一式用意してあったこと。

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山の絶景を眺めながら、豆をガリガリひいて、ドリップして飲んだコーヒー、最高でした。

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(翌朝のモーニングコーヒー)



白鳥

予想通り、その日の夜も雲が多めで天気はあまり優れず、星空撮影は早々に断念。
一応、明け方前に目覚ましをセットしておきました。

4時過ぎ。
まだ暗いベランダに出てみると、やっぱり雲が空一面を覆っています。
諦めて二度寝しようかと思いましたが、少しだけその場で待ってみることに。

すると、しばらくして雲のカーテンがスライドしていくように空が開けてきました。


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北東の空からはくちょう座が上っていく姿は、まさに雲の波間から飛び立つ大白鳥のようで感動しました。
(二度寝しなくてよかった。笑)

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それから、夜明け間近のブルーアワーには、輝く明けの明星(金星)とその横に寄り添うように輝く土星も見られました。

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夜明け

夜明けの景色もとても印象的でした。

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せっかくなので、部屋を出て、坂の下の木のバンガローと竹の橋まで行ってみました。
山の間に朝靄が広がり下界を覆い、まるで別世界にいるような気持ちに。

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なんだか神々しささえ覚えました。

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部屋に戻ってシャワーを浴び、コーヒーを飲みながらしばらくすると、朝ごはんを運んできてくれました。

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さて、チェンライ旅行3日目の始まりです。

続きは次回に。

ではまた。