こんにちは、まなおです。
タイは南イサーン旅行の続きです。(まだ終わっていなかったんです)
今回は、あのカンボジアの超有名な世界遺産「アンコールワット」のモデルとなったとも言われているタイ最大級のクメール遺跡であり大乗仏教遺跡でもある「ピマーイ遺跡」のお話です。
ピマーイ遺跡について
ピマーイ歴史公園(อุทยานประวัติศาสตร์พิมาย)は、ナコーンラーチャシーマー県(コラート)のピマーイ郡にあるクメール遺跡を中心とした歴史公園です。
11世紀から12世紀にかけてヒンドゥー教寺院(神殿)として建てられ、その後ジャヤーヴァルマン7世によって大乗仏教寺院に改宗されました。
かのアンコール・ワットを建設したスーリヤヴァルマン2世は、副王時代にこのピマーイ寺院の建設に携わっていたとのことです。(Wikipedia情報)
また、ジャヤーヴァルマン7世と言えば、あの「クメールの微笑み」とも呼ばれる巨大尊顔で有名なバイヨン寺院や、アンコール・トム(『大きな都市』の意)を建設した人物としても有名です。
ひとつ面白いのは、クメール寺院は通常東向きに建てられることが多いのですが、このピマーイ寺院が南向きに建っているのは、当時のクメール王国の王都に正面を向けたと考えられており、さらに、この「ピマーイ遺跡」と、同じくタイ最大級のクメール遺跡である「パノム・ルン遺跡」(ブリラム県)と、「アンコール・ワット」の3つの位置関係が、ちょうど一直線上にあるというのです。
Googleマップ上で確かめてみましたが、本当にほぼ一直線上にありますね。
偶然なのか、意図的なのか・・・。
なかなか興味深いです。
でも、たしか、パノム・ルン神殿は、普通に東向きに建てられていた気がするのですが、そこはあまり気にしちゃいけないところですかね。(笑)
いずれにしても、ピマーイ遺跡は、時代的にアンコール・ワットに先駆けて建造されたクメール神殿であり、アンコール・ワットにも引けを取らない規模の重要な建築物、歴史的遺産であることは間違いなさそうです。
ピマーイの神殿を手本にして、あの壮大なアンコール・ワットが後に造られたと思うと、ワクワクしてきますね。
実際、復元されたその姿は、アンコール・ワットに非常によく似ているんです。
<遺跡情報>
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ピマーイ歴史公園
อุทยานประวัติศาสตร์พิมาย
Phimai Historical Park
所在地:Ananthachinda Rd, Nai Mueang, Phimai District, Nakhon Ratchasima 30110
ถนนอนันทจินดา ต.ในเมือง อ.พิมาย จ.นครราชสีมา 30110
TEL:044 471 535
時間:07:00 - 18:00
料金:100バーツ(タイ人20バーツ)
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ピマーイパラダイスホテル
この日、ピマーイの旧市街に到着したのは、もう日の暮れかけた頃でした。
もともと、ピマーイは今回の旅行の予定には入っていませんでした。
というのも、私は今までに4回ほどピマーイには訪れたことがあったので、今回はコラートの中心部あたりで泊まればいいかなと思っていたんです。
ところが。
コラートへ向かう車内で、タイ友はピマーイ遺跡を見たことがないということが発覚!
わりとあちこち旅行している人なので、まさかピマーイ遺跡に行ったことがないなんて思ってもいませんでした。
「それなら絶対立ち寄ったほうが良い!」と、急遽、ピマーイに滞在することにしたんです。
Googleマップやagodaでホテル検索をすると、ちょうど遺跡のすぐそばにあるホテルが空いているよう。
直接ホテルに電話してみると、なんと、1泊1部屋500バーツ(約1,800円)で朝食付き!
かなりリーズナブルだと思いますが、このコロナ禍の中、そうせざるを得ないホテル側の事情もあるのでしょう。
遺跡公園は既に閉まっていたので、ホテルにチェックインをして少し休憩です。
わりと新しい建物(リノベーション?)で、部屋もシンプルながら清潔な感じです。
広さも十分。
シャワールームの洗面台が、シャワーブースの一角というかシャワーの水がガンガンかかる場所にあるという謎の設計でしたが、まあその点を除けば特に文句もない、十分コスパの良い部屋でした。
<ホテル情報>
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ピマーイ パラダイス ホテル
โรงแรมพิมายพาราไดซ์
Phimai Paradise Hotel
所在地:100 หมู่ 2, ถนนสมัยรุจี, ตำบลในเมือง อำเภอพิมาย ในเมือง พิมาย จ.นครราชสีมา 30110
100 Moo 2, Samairuji Rd., Nai Mueang, Phimai, Nakhon Ratchasima 30110
TEL:044-287-565, 044-471-575, 086-468-8402
URL:http://www.phimaiparadisehotel.com/
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しんみり晩ごはん
シャワーを浴びてすっきりしたら、外にご飯を食べに行きます。
遺跡の脇にあるナイトマーケットは閑散としており、19時過ぎにはもう店じまいが始まっていました。
観光客のいなくなった現在は、既にナイトマーケットという位置づけではなく、地元の人のためのちょっとした屋台通りという感じに。
遺跡前の目抜き通りも人の気配がなく静まり返っています。
開いているレストランもほとんどないので、ミニスーパーの向かいにあった麺屋台で食べることにしました。
前回訪れたのが、ピマーイフェスティバル期間の華やかな雰囲気だっただけに、あの時とのギャップにしんみりしてしまいましたが、この夜のクイッティアオは美味しかったです。
朝のピマーイ遺跡は最高
翌朝、少し早起きをして、ピマーイの遺跡(歴史公園)に向かいました。
以前の記事でも書きましたが、ピマーイ遺跡は、早朝に行くのが断然お勧めです。
誰もいない静かな遺跡内を独り占めできるんです。
ホテルから3分ほどで公園入口に到着です。
6時50分。
ちょっと早すぎたようです。
開門は7時からみたいなので、少し待つことに。
入口で写真を撮っていたら、守衛のおじさんが「先に入ってもいいよ」と、門を開けてくれました。
「チケットは出るときに買えばいいから」って。
やさしいなあ・・・。
本当に誰もいないピマーイ遺跡に一番乗りです。
これ、もう最高ですがな。
以下、写真メインで進めさせていただきます。
コロナ対策の看板
プラッププラー(พลับพลา)
王や貴族の控えの間だったとか。
外周壁に通じる参道
この位置に立つといつもワクワクしてきます。
ナーガの橋(สะพานนาคราช)
手前には、狛犬のように対の獅子が控えています。
これはアンコールワットの入口を彷彿とさせますね。
(復元時に推測で置かれたのか、実際に発掘されたのか・・・)
この橋を渡って人間界から天界へと向かいます。
塔門(ซุ้มประตู)と外周壁(กำแพงแก้ว)
コープラと呼ばれる塔門をくぐれば、ここから先は神々の領域となります。
外周壁を入った先の参道
もうたまらなくかっこいいですねー!
回廊/内周壁(ระเบียงคด)とまぐさ石(ทับหลัง)
回廊内に刻まれたクメール文字の碑文
回廊から覗いた中央祠堂(ปราสาทประธาน)
かっこいい・・・。
中央祠堂内へと向かいます。
内部にも装飾がいっぱいです。
側面の扉からの景色
中央にはナーガに護られたブッダ像が安置されています。
中央祠堂の後ろ側から。
背面にあたる内回廊の塔門から。
さらに外周壁の北側の門まできてみました。
北側外周壁から見た中央祠堂
人っ子ひとりおらず、鳥のさえずりが心地よく響いています。
境内のオオバナサルスベリ(อินทนิล)とゴールデンシャワー(ราชพฤกษ์)
中央祠堂側面から。
プラーン・プロマタット塔(手前左)と中央祠堂
プラーン・プロマタット塔内部に安置された彫像
ジャヤーヴァルマン7世だと考えられています。
これはレプリカで、本物はピマーイ古公立博物館に展示されています。
ナーガ橋へと戻ってきました。
獅子の後ろ姿が愛らしいです。(笑)
この先がピマーイの目抜通りとなっており、このまま真っ直ぐ700メートルほど進むと、市城壁の勝利の門(ประตูชัย)へと至ります。
最後に、ビジターセンター(インフォメーション)を訪問しました。
ここには、英語をはじめとする各種言語で書かれた簡単な案内リーフレット(無料)が置いてあります。
もちろん日本語版もありますので、ぜひ入手されることをお勧めします。
この記事も、いただいたタイ語と日本語版のリーフレットを参考にさせていただいています。
私たちは開館前に入場したので帰りに寄りましたが、最初に立ち寄って情報を得てから遺跡を回るのもいいと思います。
遺跡入り口からナーガの橋、外周壁、参道、内周壁(回廊)を通って中央祠堂まで行って折り返し、最後に遺跡全体を振り返ったところまでの動画をYoutubeにあげてみました。
よかったらご覧ください。
ホテルで朝ごはん
早朝のピマーイ遺跡を十分堪能させていただいたら、すっかりお腹が減りました。
ホテルに帰って朝ごはんを食べることにします。
ブーゲンビリアの花が満開ですごく綺麗でした。
この垣根の雰囲気は、なんとなく沖縄っぽいなあと思ったりして。
朝食はホテル1階のレストランでいただきました。
シンプルなお粥でしたが、十分です。
ピマーイって、何度来てもやっぱりいいところです。
今はなかなかタイ国内移動も厳しいですが、コロナが落ち着いて機会があればぜひお出かけください。
ではまた。