今日、思い立ってバンコクからチェンマイへの寝台列車のチケットを予約しました。
タイのセントラルステーションであるフアランポーン駅がもうすぐ廃止(縮小?)となることもあり、今のうちにもう一度利用しておきたかったんです。
以前にもタイ国鉄のインターネット予約については書いてますが、最新情報更新も兼ねて紹介したいと思います。
久しぶりの鉄道一人旅。楽しみです。
フアランポーン駅が撤廃・移転!?
1916年に竣工したフアランポーン駅(クルンテープ駅/ホアランポーン駅とも)は、言わずと知れたタイ・バンコク最古のターミナル駅です。
鉄道移動が全盛期だった時代にはバンコクの顔として華々しく君臨し、タイ人や外国旅行者にとっての、首都バンコクと地方を繋ぐ起点あるいは中継点、終着点として活気ある姿を見せていました。
しかし、その後の長距離バスや近年の格安航空会社(LCC)の台頭によって、前近代的な鉄道の利用者は年々減少していっており、ここフアランポーン駅も近々中央駅としての役割を終え、その地位を現在建設中のバンスー駅(バーンスー駅とも)に譲ることとなります。
フアランポーンは中央駅としての100年超えの歴史に幕を下ろそうとしているのです。
モーチット近くに造営されている新しいバンスー駅は、新ターミナル駅の名前にふさわしく近代的で巨大な駅です。
現在、新規プロジェクトとして進行している高速鉄道や都市鉄道のレッドライン、エアポートレイルリンクなどの起点となる駅でもあります。
確かに、ある意味時代遅れとなったフアランポーン駅ですが、その歴史あるアーチ型駅舎の堂々とした佇まい、光と影のコントラストが美しいホーム、陽炎で歪む線路の先からゆっくり入ってくる長い長い列車、待機している車両整備士や清掃人、物売りの人たち、大きな荷物と共にレトロな木のベンチで乗車を待つ家族連れなど、そういった光景にはなんとも言えない郷愁があり、旅情をかき立てられるんですよね。
あとどのくらいこのフアランポーン駅からチェンマイ行きの列車に乗れるのか?
タイのことですから、2021年からとされているバンスー新中央駅への移転計画も遅れる可能性はありますが、いずれにしてもカウントダウン状態であることには違いないでしょう。
そう思ったら、久しぶりにフアランポーン駅発の寝台列車に乗りたくなりました。
※以前はフアランポーン駅を完全に廃止するという話でしたが、今年1月にタイ国鉄は「フアランポーン駅自体は残す。ただし中央駅ではなくなり発着する列車の数も大幅に減る」と発表しています。詳細は未定。
バンコクからチェンマイまでの寝台列車をネット予約
前置きが長くなりましたが、インターネットでのチケット予約方法を説明していきます。
まずは、タイ国鉄(State Railway of Thailand / การรถไฟแห่งประเทศไทย)のウェブサイトへアクセスします。
https://www.thairailwayticket.com/eTSRT/default.aspx?language=1
乗車日と列車検索
チェンマイは北本線なので「Northern」を選んでから、出発を「BANGKOK」、到着に「CHIANG MAI」を選び、希望日と人数を指定します。
そして検索(Serch)を押すと、
購入可能な列車リストが表示されます。
緑色になっているのが購入可能、グレーになっているのは選択できません。
私は、特急の寝台列車に乗りたかったので、バンコク18時10分発でチェンマイ7時10分着の「SPECIAL EXPRESS」(列車番号9号)を選択しました。
ちなみに、これの約1時間半後の13号も、同じく寝台特急なんですが、車体が旧タイプの古い車両なんです。
9号は中国製の新車両で、どちらにするか非常に悩みました。
旅情ということなら古い車両かなあとも思ったんですが、旧車両は以前に何度か利用したことがあるので、今回は快適さ(実際どうかはわかりませんが)と好奇心を優先してしまいました。
座席タイプの検討
列車を選択すると、次は座席のタイプを選ぶことになります。
1等車寝台車(ANFCN)と2等寝台車(ANSCNまたはANSHC)の中から、希望の席種を選びます。
ちなみに、2等車のANSHCというのは、ハンディキャップ用寝台車両ということらしいです。
1等車は完全な2人用個室タイプですが、1人旅の場合、全くの他人と2人で個室利用という、それはそれでどうよ?っていうことにもなるので、考えものです。
(たまたま利用者が少なかった場合は、個室を自分1人だけで使用というラッキーなこともあるでしょうが)
一方、2等車は(壁とドアで仕切られている)個室ではありませんが、いわゆるドミトリーの二段ベッドが通路を挟んで並んでいるような感じになり、上下ともそれぞれカーテンで仕切られるので、一応プライベート感は確保できるわけです。
もっとも、今回私の場合は、1等車が満席だったこともあり、余計な迷いもなく、2等車一択となりました。
座席指定
次は、いよいよ席の予約です。
が、希望する席のタイプを選んでクリックすると、ここで会員のログイン画面となります。
(最初からログインしている場合は、改めてログイン画面になることはありません)
既にタイ国鉄のメンバーの場合は、メールアドレスとパスワードでログインします。
まだ会員になっていない方は、まずメンバー登録(無料)を行ってください。
トップページの右上の「Sign Up」をクリックして必要情報を入力していきます。
ログインすると、座席はお任せの自動選択(Automatic Seat Selection)にするか、自分で選ぶ(Manual Seat Selection)かを聞いてきます。
私は、寝台の上と下も含めて自分で選びたいので、「Manual Seat Selection」をクリック。
空いている席がオレンジ色で表示されるので、希望の席を選びます。
寝台の上段は料金が安く、下段は少し高めの設定になっていますが、上を選ぶと窓からの景色が見られないので、私は下を選択しました。
ほとんど夜だし車窓に興味がないという方は、上でもいいかと思います。
支払い
座席の指定ができたら、あとは、画面に従って支払いを行います。
オンライン予約をする場合、1等車は40バーツ、2等車は30バーツ、3等車は20バーツの手数料が別途加算されます。
支払いは、クレジットカード(VISA、MasterCard、JCB)か、タイ国内発行のデビットカードとなります。
カード番号、所有者名、カード有効期限、セキュリティ番号など必要事項を記入して支払いを済ませます。
私は、なぜかJCBカードで2回エラーが出たため、同じ銀行発行のVISAカードに変えてみたところ、支払いできました。
チケットの印刷
支払いが完了すると、「Reservation Success・・・」という文字が書かれた画面になります。
下の「print」というボタンを押すと、チケット画面となるので、念のために印刷しておきます。
ちなみに、ここで印刷できなくても、後ほどメールで同じものが添付されてくるので、それを印刷すれば大丈夫です。
または、タイ国鉄のウェブサイトにログインして「Ticket History」メニューからもプリントアウトすることが可能です。
なお、このメール添付のチケットは、必ずプリントして乗車当日に持参する必要があります。
スマホやタブレットの画像を見せるだけでは乗車させてもらえませんので、注意してください。
なお、このプリントした用紙自体がチケットとなりますので、窓口で改めて引き換える必要はありません。
健康質問票(T8フォーム)
この予約方法を記事にするにあたり、タイ国鉄のウェブサイトを見直していると、若干気になるお知らせがありました。
「タイ国内を鉄道で旅行する乗客は、質問票への記入を」
ダウンロードした質問票に記入してチケットと共に携帯し、タイ国鉄職員に提示すること。と書かれています。
ダウンロードと書かれたボタンをクリックして確認したところ、これは、T.8 FORMというもので、新型コロナ対策としてタイに入国する人に義務付けられた申告書類のひとつ(健康質問票)です。
空路で入国する時にこのT8書類を書かなければならないのはニュースで知っていましたが、国内の鉄道移動でも必要だったんですね。
1ヶ月以上国内新規感染者ゼロが続き、7月となったタイの今現在、いろんな規制がかなり緩和されていはいるものの、一応まだ非常事態令は継続していることを改めて思い出しました。
県外の移動制限も緩和され、すっかり油断していたので、ちょっとドキッとしましたね。
正直、この書類のチェックがどれくらい厳格に施行されているのか(それともタイチャナのQRコードスキャンのように半分形骸化しているのか)はわかりませんが、一応記入して携帯するつもりではあります。
ただ、一箇所だけとりあえず空欄のままにしておいた項目があるんです。
「旅行の目的(TRAVEL PURPOSE)」ってところ、堂々と「観光」とか書いていいのかな?
今は規制緩和されているから正直に書いても問題ないはずと思いつつ、それでも「不要不急!」とかって、追い返されやしないかとビビってるチキンなまなおです。
当日、もし提示しなければならなかったら、その時に車掌さんに相談してから書こうっと。
ちなみに、復路はベトジェットエアがえらく安かったので飛行機でビュンと帰ってくることにしました。
何はともあれ、無事に往復の足も確保したし、ホテルも押さえたので、どうか問題なくチェンマイ旅行へ行けますように。
ではまた。