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バンコク生活の中で気づいたことや感じたことを書き連ねます。タイの生活情報やタイ語のあれこれ、タイ国内旅行、近隣諸国訪問なども織り交ぜながら。

なんだここ?野ざらしの千体仏(サケーオ県の不思議スポット)

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こんにちは。
皆さん、タイのサケーオ県と聞いてぱっと場所が浮かぶ方いらっしゃいますか?

陸路でカンボジアのアンコールワットへ行かれたことのある方やカジノ好きな方なら、「ああ、アランヤプラテートのある…」とか「ポイペトとの国境の県…」など、ピンとくる方もおられるかもしれませんが、一般的にはそれほど知名度が高いとは言えない県のひとつです。

そんなタイ東部に位置するマイナー県サケーオに、ちょっと変わった場所があったので紹介したいと思います。

野天に安置された無数の仏像群が圧巻でした。

この場所、まだまだ観光地としても参拝所としてもあまり知られていないようですが、なんとも不思議なスポットでした。

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サケーオの日本料理屋

その日、サケーオのホテルに着いたのは夜の7時を過ぎた頃でした。
寝るだけだったので、安くてそこそこ清潔なHOP INNがこの日の宿です。
チェックインして荷物を置いたら、さっそく夕食を食べに行くことに。

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目星をつけていた運河沿いのレストランへ向かいましたが、Google マップの位置情報が不正確だったようで、真っ暗な細い道をぐるぐる回って結局お店に辿り着けず。(なぜか対岸を案内されてました)

出足をくじかれた感もあり、これ以上あれこれ店を探す気力もなくしたので、来る途中にバスターミナル近くで見かけた店へ向かうことにしました。
さっき見たときは赤提灯がぶら下がっていたので、たぶん日本料理レストランでしょう。

Google マップにはタイ語で「ร้านฮิวตัง」と書かれています。
ヒウタン」ってなんだろう?何語なんだろう?
と思いつつ店にたどり着いたら、

「Hyo Tan」ヒョウタンでした。

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店の内装や雰囲気が、ひと昔前のタイの地方都市によくあった日本食レストランの雰囲気そのままで、個人的には懐かしくてワクワクしました。

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メニューを見ると、鍋から丼もの、タイ料理、刺身やお寿司などまであります。

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ウナギだってあります。
え、アナゴかな?

いや、ウナゴ!笑

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さすがに旅行の初日から生ものでお腹を壊したりするのも怖かったので、無難に焼き物や丼ものなどを数品注文しました。

ちなみに、ここのオーダー表(自分で数量書き込んで注文するやつ)は、全メニューびっしりとタイ語で書かれてあるので、探し出すのに苦労しました。

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丼ものには謎のニンジンなんかも入っていましたが、味はまあ悪くなかったです。
あと、我々のオーダー、いくらかはタイ友の好みも反映されているチョイスとなっております。笑


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ラックムアン(町の守護神の柱)

翌朝、この日はわりと移動距離が長いため、早めにチェックアウトをして出かけることにしました。

最初の目的地へ向かう途中に、ラックムアン(หลักเมือง)というタイの主要都市には必ずある町の守護柱があるので、立ち寄ってみました。
ラックムアン(サーンラックムアン)は、たいてい町の中心部にあることが多いのですが、サケーオのラックムアンは意外と町外れのような場所にポツンと建っていました。

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なかなか立派な建物(お社)です。
近寄ってみましょう。

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中には守護柱が安置されていました。
旅行の安全を祈っていきます。


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参拝を終えて階段を降りると、

脱いだ靴の片方がない!!!


こんな朝っぱらから私たち以外に参拝者はいません。
となると犯人は決まってます

タイ友が辺りを探りに行ってくれました。
待つこと2分。
片手に私の靴をぶら下げて大笑いしながら帰ってきてくれた相棒。

靴を履いた私が建物横の木立へと歩いていくと、一目散に逃げていくいたずら坊主。
やべっ!て顔してました。笑

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露坐の千体仏

ラックムアンを後にして、40分ほどでたどり着いた不思議スポット。
造りかけの鬼でしょうか、異形の門番が出迎えてくれました。

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門の横の壁には無数の神像。

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これだけでも既にただならぬ雰囲気を感じます。

特に守衛さんがいたり受付的なものがあるわけでもありません。
そのまま車で敷地内に入っていきます。


正面には何やら気になる造形物がいくつか視界に入ってくるのですが、それよりもまず先に、どうしても視線を右側に移さずにはいられませんでした

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な、なんと!!

雨ざらしの野外に整然と安置された白い仏像群
なぜこんなところにおびただしい数の仏像が?

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その日の天気も手伝ってのことかもしれませんが、なんだか美しさと恐ろしさを合わせ持つような仏像群でした。

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一番後ろの列には、ひと際大きな5体の仏像が鎮座していました。

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この一帯には、いわゆる寺院の本堂や礼拝堂、僧坊のような建物は見当たりません。
ただただ、無数の仏像や神像が広い原っぱに立ち並んでいる感じなのです。
まさに、野ざらし、雨ざらしの仏様。

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白い仏像群の外れには、3体が背中合わせになっている観音像が無造作に建てられていたり、倒れていたり…。

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その向かい側には、無数の神像が地面に据え置かれていたり。
ちょっと京都化野の石仏を彷彿とさせるような…させないような…。

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手前のエリアを一通り見て回った後、
先ほど気になりながらもはっきり見ていなかった正面へと視線を移すと、

そこには、パステルな色使いの釈迦および菩薩立像。

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その後ろには、金塊の上に座する布袋様(弥勒菩薩?)

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そして、紫の腰巻をつけて横たわるガネーシャ像。

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そのガネーシャ像の裏手には、ミャンマー風の仏塔とその門番である異形の鬼。

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一体なんなんでしょうね?ここは。

Google マップの表示では、
พระพันรูป」(プラパンループ)とか「นานาธรรมสถาน」(ナーナータムマサターン)などと記載されており、それぞれ『千体仏』とか『多宗教場』みたいな意味なんですが、本当にどういう位置づけの宗教施設(?)なのかよくわかりませんでした。

もしかしたら、廃寺とか建設途中で放棄された施設なのかとも思いましたが、Google マップで数ヶ月前に投稿された写真では白塗りのままだった布袋像が、現在は鮮やかに着色されているのを考えると、まだいろいろと進行中の施設なんでしょうね。




今後、この場所が、信仰スポットとして、あるいは、映えスポットとして脚光を浴びる日が訪れたりするのでしょうか。
それとも、このままひっそりと佇んでいくのでしょうか…。


口数の少なくなったタイ友に促され、私たちは次の目的地に向かうことにしました。


以上、タイ東部サケーオ県の田舎道に突如として現れる、なんとも不思議なスポットのお話でした。


ではまた。