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バンコク生活の中で気づいたことや感じたことを書き連ねます。タイの生活情報やタイ語のあれこれ、タイ国内旅行、近隣諸国訪問なども織り交ぜながら。

バンコクから聖地バラナシ(ベナレス)へ週末旅行【準備~出入国編】

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先日、インド・ヒンドゥー教の大聖地バラナシ(ベナレス)へタイのバンコクから週末旅行で行ってきました。

バラナシは、ヒンドゥー教徒にとっては、一生に一度は訪れたい場所、あるいは人生の最期をこの地で迎えたいと願うような、ヒンドゥー教最大の聖地のひとつです。

私も含めて、ヒンドゥー教ってよくわからない異国の宗教だと思っている人も多いかも知れませんが、実は、タイや日本の仏教、信仰、民話、芸能、風習などの伝承にも、ヒンドゥー教(バラモン教)の影響を受けているもの、形を変えて取り込まれているものなどがたくさんあります。

そんな太古の昔より受け継がれてきたヒンドゥー教の一大聖地、聖なるガンガー(ガンジス川)の流れが三日月形に北上する場所、バラナシを、私も一度は訪れてみたいという思いがありました。

今回のバラナシ旅行については、今後何回かに分けて書くつもりですが、まずは、出発準備から出入国について紹介したいと思います。

インドのe-ビザを事前取得した場合、「入国時にはいったい何をプリントアウトして持っていけばいいのか?問題」についても実験的に検証してみましたので、ご興味ある方はぜひご覧ください。

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バラナシとの出会い『河童が覗いたインド』

私がバラナシという名前を初めて意識したのは、おそらく20年以上前に『河童が覗いたインド』という妹尾河童さんの本を読んだ時だと思います。
当時、この「河童が覗いたシリーズ」の本が大好きで、読み漁っていました。

ご存知の方もおられるかとは思いますが、「河童が覗いた・・・」の本は、すべて妹尾河童さんご自身の手書きの文字とスケッチで構成されています。
河童さんの独特の視点や興味、非常に細かいスケッチ、特に泊った部屋の見取り図(俯瞰図)が面白くて、見知らぬ土地を一緒に旅しているようなワクワク感を覚えながら、何度も読み返していたのを思い出します。

その冒頭「カルカッタ」に続く「聖なる河」と「聖なる牛」という2章が、バラナシを舞台にした話となっていました。

私がインドという国に興味を持ったのも、この本のおかげかも知れません。
ただ、同時に「(今でいうところの)ハードルの高そうな国だな」という印象も受けました。
酷い下痢に見舞われた話(それでも河童さんはティッシュペーパーで栓をして町を歩き回る!)だとか、物乞いや立って歩けない子供たちが地面を這っているような状況だとか、チャーターしたタクシーの運転手が他の客も乗せてしまうようなところだとか、彼らの論理とこちら側の常識とが全くかみ合わなさそうなところだとか・・・。

とにかく軽い気持ちではいけない場所心して臨まなければならない国、という気持ちを抱いたまま、気づいたら20年経っていました。

という私の話はおいといて、この『河童が覗いたインド』という本は、ある好奇心旺盛な旅行者の視点から当時のインドの様子がリアルに伝わってくる、とても面白くて興味深い本です。
旅の情報としては古いかも知れませんが、根本にあるものは、2020年のインドと何ら変わらないと思える部分もたくさんあります。
インドをほんの少しでも理解する上で、何らかのヒントになるかもしれません。
あ、「インド」なんて大きすぎる言葉を主語にしてしまうと、「理解する」という言葉自体が陳腐になっちゃいますかね?

ともかく、機会があったらぜひ読んでみてほしい一冊です。
個人的に、超お勧め。

 

バラナシの表記について

この記事では「バラナシ」と書いていますが、バラナシという地名の日本語表記はたくさんあって、あまり統一されていないような気がします。
現在、英語表記では「Varanasi」が一般的だとは思いますが、イギリス植民地時代の「Benares」という呼び名の名残で「ベナレス」だとか、「ワーラーナシー」(Googleマップほか)や、「ヴァーラーナシー」(wikipediaほか)、「ヴァラナシ」、「ワラナシ」なども。
このブログでは、バラナシと表記することにします。

ちなみに、タイ語ではどう発音するのかというと、「พาราณสี /phaaraanásǐi/ パーラーナスィー」なんですね。てっきり"v=ว"で、「ワーラーナスィー」という風に発音するもんだと思っていましたが、意外でした。「パーラーナスィー」です。

 

事前準備(e-ビザ)

インドへの渡航前に準備しておいたほうがいいものの一つにビザがあります。
日本パスポートは、アライバルビザの特例を認められていますが、バラナシ空港は、アライバルビザの指定外空港(アライバルビザ申請できない)ですから、あらかじめ何らかのビザを取得しておく必要があります

何らかのと言っても、観光で行く場合は、ほとんどe-Visa(e-ビザ)を取得することになるかと思います。

大使館へ行って通常のビザを申請してもいいですが、手続き自体が面倒だし、日数もかかります。
特にタイに住んでいる場合は、インターネットだけで申請から取得までが完了するe-ビザが断然お勧めです。
現在、eビザは5年間のマルチビザ(有効期間内は何度でも出入国できる)となっているので、この機会にeビザを取得しない手はありません。

私も、事前にインドのeビザを取得しておきました。
気が早く、去年の11月には取得していましたね。(笑)

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eビザは何をプリントアウトしていけばいいのか?

さて。
eビザを無事に取得出来たら、あとはeビザが承認された証拠となる書類とパスポートをを持って、当日、到着したインドの主要空港の入国審査窓口に行けば、有効期限を書いたビザスタンプをパスポートに押してもらえます。
(一部、eビザ入国が認められない空港もあるので、念のために事前確認を)

よっぽどのことがない限り、いろいろ質問されることもなく、すんなりとスタンプを押してもらえます。

ただ、このeビザが承認されたことを証明する書類というのは何なのか?
ということが、時々問題になることがあるようです。
実際、インド旅行関係のブログなど、ネット情報でも見解が分かれていたりします。

要は、


承認メールのプリント
それとも、
顔写真付きの承認書PDFのプリント

このふたつのうち、どちらを持っていけばいいのか?ということなんですが。



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前述のインドe-ビザ取得の記事でも書いていますが、
私は以前、承認メールのプリントだけを持って行って、特に問題なくスタンプを押してもらった記憶があるのです。

でも、その時、確かに顔写真付きのPDFをプリントしている人がいたことも覚えていますし、もしかしたら、今はルールが変わって、顔写真付きPDFでないと受け付けてもらえないということもあるかも知れないなと思い、今回、ある実験をしてみることにしました

 

バラナシ空港の入国審査で実際に試してみたら

ま、実験というほど大げさなものではないのですが、今回、私と同じ条件で事前にeビザを取得した友人と一緒にバラナシ空港で入国審査を受けるので、

友人は顔写真付きのPDFを、私はメールの本文をプリントアウトしたものをそれぞれ提示してみることにしました
(もちろん、いざという時のために、私も顔写真付きのPDFを隠し持ってはいましたが)

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結果、

顔写真付きPDFを提示した友人(私の隣の列で審査)は、問題なくスタンプ受領

そして、

メールのプリントだけを提示した私も、問題なくスタンプ受領!


ちなみに、私の前にいた韓国人は顔写真付きPDFでしたし、見た限り、ほとんどの人がPDFをプリントしてきていました。
そんな中で、あえてメールのプリントアウトだけ提示した私がOKだったってことは、やっぱり、メールのプリントアウトで大丈夫なんじゃないですか?
というのが、私なりの結論です。

※あくまで、私の実体験の話なので、「どこの空港でもどの係官でも絶対大丈夫だ」と保証するものではありません。万が一、メールのプリントアウトではダメだったという場合があっても、責任はとりかねますので、ご了承くださいませ。

チェックイン時の航空会社の対応は?

ただ、悔やまれるのは、往路バンコク・スワンナプーム空港でのチェックインの時に、同じ実験をするのを忘れたことです

というのは、航空会社のチェックインカウンターでは、必ずインドビザの有無を確認されるので、その証明となるeビザの承認書類を提示しなければならないのですが、その時に、私も顔写真付きPDFを出してしまったんです。(不覚)

ですから、もし、メールのプリントアウトしたものを見せたら、チェックインカウンターのスタッフはすんなり受け入れてくれたのかどうかの検証ができませんでした。

実際、インド入国審査窓口では、メールのプリントアウトでも問題なかったのは事実ですが、もしかしたら、バンコク出国時のチェックインカウンターでは、航空会社スタッフがそのへんの事情をよく知らないために、顔写真付きPDFでないと受け付けないとか、確認作業に手間取ったりするということが起こるかも知れません。

よって、結局は、
無用なトラブルを避けるためにも、顔写真付きのPDFはやっぱり準備しておくにこしたことはない
という、なんとも詰めの甘いレポートになってしまいました。

どなたか、バンコクの「チェックインカウンターでも、メールのプリントで大丈夫だったよ」というような経験の方がいらっしゃったら、ぜひ教えてください。


なお、顔写真付きのPDF承認書の入手の仕方などは、以前のブログでも触れているので、よかったら参考にしてみてください。

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バラナシ空港から出国

バラナシ観光を堪能してバンコクへの戻り。
インディゴ(IndiGo)のチェックイン手続き自体は、特筆することもないのですが、しいて言えば、預入荷物は事前にチェックを受ける必要があるということですかね。
(インドの空港はたいていそうだと思いますが)

航空会社ごとのX線検査機のところで、まず航空券を提示して、預入荷物だけをベルトコンベアに乗せて検査機を通します。機内持ち込み荷物は通す必要ありません
検査機から出てきて問題がなければ、係員が検査済のタグを取り付けます。(バックパックなどは、開けられないようにわりとしっかりファスナーを縛られます)

また、チェックインカウンターでは、タイ滞在のビザ(バンコク在住の私)、またはタイ出国の航空券の有無(日本在住の友人)も確認されました。

出国審査カウンターがなかなか開かない問題

チェックインと荷物の預入まではスムーズに進んだんですが、出国審査で待たされました。
というのも、一応、国際空港とは言え、バラナシ空港発着の国際線は本数も限られているので、常に出国審査カウンターが開いてるわけではないんです。
フライトのある程度直前にならないと、出国審査が始まりません。

私たちのフライトは11時20分だったんですが、10時前に出国審査レーンに行ってもまだ係官は誰もいませんでした。
カウンターの電光掲示板には、IndiGo便の出国審査は10時からという文字が。
周りには、バンコク行きの乗客がカウンターが開くのを待っています。

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10時を過ぎてもカウンターは開きません。
隣に座っていた日本人の方が心配になって尋ねに行くと、
10時30分から開ける」との回答だったそうで、
「でも、チケットには搭乗時間が10時20分と書いてありますけど・・・?」と食い下がっても、
ノープロブレム!」とのこと。

もちろん、何のアナウンスもないし電光掲示板も10時オープンのまま変更されません。
これは、不安になりますよね。

かくして、10時半過ぎに出国審査が始まりました。
入国時には入国カードの記入が必要でしたが、出国時には出国カードはなくて、係官にパスポートを提示して出国スタンプを押してもらうだけなので、出国審査自体は特に問題はありません。

問題は、その後のX線検査です。
インドを旅行した方はご存知かも知れませんが、けっこう念入りに検査されます。
実は私、荷物をはじかれて、全部中身をひっくり返された後、再検査となりました。
カメラとレンズ、モバイルバッテリーをリュックの中に入れたままだったからです。

最初、荷物を検査機に通す際、
「パソコン、iPad、電化製品はカバンに入ってないか?」と聞かれて、
モバイルバッテリーについてはすっかり失念していたので
「ありません」と言ってしまってたんですが、
まさかデジカメやレンズもトレーに入れなければならないとは思ってもいませんでした。

という私みたいな人がわんさかいるので、検査場が大混雑でした。
そのうえ、X線検査機も荷物と人体用が男女それぞれ1台だけで、担当官も少人数。
これでは時間がかかるわけです。

かれこれしているうちに、11時
フライト11時20分ですけど・・・。

検査場を出たところでは、航空会社のスタッフが、
「IndiGoのバンコク行きのお客様、急いでください。早く早く!」
と呼び掛けています。
こちらとしても急ぎたいのはやまやまですが、出国審査開始とかX線検査が遅すぎて、もうどうすることも・・・

ちなみに、今までインドでは、機内持ち込みの手荷物すべてにあらかじめ紙のタグをつけておいて、検査が終わった後、係官がその紙のタグにいちいち検査済のスタンプを押すという工程があったのですが、今回はそのスタンプがなかったのは意外でした。

最初、チェックインカウンターで紙のタグを渡されなかったので、航空会社スタッフに尋ねたら、紙のタグは必要ないという回答でした。
これが、インド全土での新ルールとなったのか、バラナシ空港だけのルールなのかはわかりませんが、その点だけはスムーズでよかったですね。


11時すぎ。私が検査を終えた時点で、あと40人くらいはまだ検査場の列に並んでいるのが見えました。
内心『絶対に出発遅れるだろう』と思っていたら、なんと、11時20分に飛行機のドアが閉まって、結局、ほぼ定刻に離陸したのには驚きました。
最後の追い上げ、帳尻合わせ、すご過ぎです!


あまりにも急き立てられたので、バラナシ空港の出国審査後に免税店的なものや売店などがあるかどうかの確認さえできませんでした。
私が歩いた(というか半分走らされた)範囲内ではショップらしいものは見かけなかった気がするので、もしかしたら国際線の出発ゲート付近には何もないんでしょうかね?

という、最後はバタバタのインド出国でしたが、これもまたインドらしい思い出ということで。


次回からは、旅行記的な感じで書いてみようかな、どうしようかな。
ちょっとまだ決めかねてますが、インドのバラナシシリーズ、しばらく続きます。

 

ではまた。

 


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