siam manao-life

バンコク生活の中で気づいたことや感じたことを書き連ねます。タイの生活情報やタイ語のあれこれ、タイ国内旅行、近隣諸国訪問なども織り交ぜながら。

千年に一度の大雨、タイは?

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7月頭に起きた熱海の土石流被害、7月半ばに発生したドイツ・ベルギーの大洪水に続き、先週は中国の河南省の省都・鄭州市が記録的な豪雨に見舞われました。
道路が冠水し、地下鉄構内に水が流れ込んで人々が車内に閉じ込められるなど、死者も出る大きな被害が発生しています。
お亡くなりになられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々が一日も早く元の生活に戻れることを願っております。


この大災害を引き起こした大雨は、「千年に一度の大雨」「千年ぶりの豪雨」などと言われていますが、今年、タイでも同じような被害に見舞われるのではないかという心配の声が各方面であがっているようです。

ちなみに、この「千年に一度の大雨」というのは、タイ語メディアでは以下のように表現されていました。

ฝนพันปี(フォン・パン・ピー)=千年雨
ฝนตกหนักรอบ 1,000 ปี(フォン・トック・ナック・ロープ・1,000・ピー)=千年ぶりの大雨

 

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今年の年末にかけてラニーニャ現象が発生し、タイでも千年に一度の大雨に見舞われるという学者やマスコミの懸念を受け、プラウィット副首相は、ラニーニャ現象が発生する可能性や「千年に一度の大雨」が発生した場合の対策や準備(特にバンコク)などを報告するよう、国家水管理本部(国家治水局?)に命じました。


ラニーニャ現象エルニーニョ現象と対となる現象で、エルニーニョとは逆に東太平洋赤道付近の海面水温が平年より低くなる現象であり、世界各地域の気象状況に大きな影響を与えます。

www.data.jma.go.jp



国家水管理本部は、タイ気象局と政府機関である「Hydro - Informatics Institute」と共に調査を行い、以下のように報告しています。


今年2021年の5月から7月にかけての降水状況は、2008年の5月から7月にかけての降水状況と似ており、降水量は平年より少なくむしろ水不足の傾向にある。
ただ、9月から10月にかけては降水量が多くなり、北部や東北部、中央部、東部で洪水の起こる可能性がある。
また、南部では11月から12月にかけて洪水の可能性がある。
なお、2008年の降水量は、2011年の大洪水発生時よりも少なかった。


一方、ラニーニャについては、タイ気象局は今のところ南方振動(エルニーニョ現象)は10月まで通常の状態を維持し、11月から12月にかけて弱いラニーニャ現象へと展開する可能性があり、タイ南部で降水量が高まると予想。
また、8月から12月までの平均降水量は、最高でも10月の260ミリ程度に過ぎないと予想され、バンコクが「1000年雨」や1日350ミリ以上の雨に見舞われる可能性は少ない。

 

とのことです。


ちょっとよくわかりませんが、
要は、『今年もタイの洪水はあったとしても例年通りで、1000年ぶりの豪雨だとか2011年に起こったような大洪水というレベルにはならないでしょう』ということらしいです。


とはいうものの、
バンコク都内の洪水に対して脆弱なエリアについては、以下の指針に基づいて洪水対策の強化を図っていくとのことです。

  1. 排水システムの改善。(巨大排水トンネル、水を逃す場所の確保、排水管の効率アップ、自動測定システムなど)
  2. 排水管、堤防、水路の建設及び排水装置のメンテナンス、移動式排水ポンプの準備。
  3. 停電時に速やかに復旧できるような停電対策。
  4. バンコク都内の交通麻痺を解決するための、警察を中心とした対策組織の設置。
  5. 今年の雨季に住民が受ける被害が最小限となるよう、排水処理能力が追いつかない広い地域での洪水対策を練る。

 
現時点において、タイはそれほど心配することはないとのことですが、10年前のあの大洪水の緊張を知っているだけに、洪水対策には万全を期してほしいと思います。


ではまた。

 
(参考サイト)

https://www.matichon.co.th/economy/news_2847845
https://mgronline.com/greeninnovation/detail/9640000072805
https://hilight.kapook.com/view/215081