先日、バンコクのスカイトレインことBTSの運営会社が「車内で足を組んで座らないようご協力ください」という旨の呼びかけを行いました。
たしかに、満員の車内で足を組まれると、立っている人のじゃまになったり、歩行の妨げになって転倒事故などが発生する可能性もあります。
私としては賛成ですが、足を組むのが癖になっている人は今後も無意識のうちにやってしまうと思うので注意が必要ですね。
一方で、タイの方は人前で他人を注意したりたしなめるようなことはほとんどしないため、車内放送で繰り返し呼びかけるなりしないと、浸透するのは難しい気もします。(もともと足を組む人はそれほど多くないかもしれませんが)
ちなみに、日本で足組みしないよう要請・アナウンスしている鉄道会社ってあるんでしょうか?(たまの一時帰国でしか鉄道を利用しないので記憶にないのですが…)
<プチタイ語講座>
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「足を組んで座る」は
นั่งไขว่ห้าง /nâŋ khwài hâaŋ/ ナン クワイ ハーン
または
นั่งไขว้ขา /nâŋ khwâi khǎa/ ナン クワイ カー
これ、"ไขว่ /khwài/"と"ไขว้ /khwâi/"が微妙に声調が違っててややこしいですね。どちらもカタカナにすると同じで、意味も似ている(『交差』)のでなおさら。
画像中の最初の2行のタイ語は以下の通りです。
「ขอความร่วมมือ ไม่นั่งไขว่ห้างภายในรถไฟฟ้าบีทีเอส」
(スカイトレインBTS車内では足を組んで座らないようご協力願います)
ご協力ください = ขอความร่วมมือ /khɔ̌ɔ khwaam rûam mʉʉ/ コー クワーム ルアム ムー
〜の中で = ภายใน /phaai nai/ パーイナイ
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私の感覚的な話ですが、女性は比較的足を組んで座る方が多いと感じる一方で、タイ人の男性は日本の男性ほど膝の上に膝を重ねるような足の組み方(女性がよくする組み方)をして座る人は少ない気がします。
どちらかと言えば、膝の上にもう一方の足のくるぶしあたりを乗せるような足の組み方(股を開くような組み方)をする人が多い印象ですが、さすがにあの組み方をして混雑するBTS車内で座る人は、そうそういない気もします。
無意識にやってしまいそうなのは、膝の上に膝を置くスタイルの方ですよね。
私は、数年前から骨盤の歪みを気にして足を組まないよう、意識的に座り方を変えてきたつもりですが、たまにやってしまうこともあるので注意しないと。
また、個人的には、組んだ足を前に放り出されるのは迷惑だと感じる一方で、組んだ足を手前にうまく引いて座ってる方はそれほど気にならないのですが、言い出すとキリがないのでね。
ちなみに、この「足を組まないでお願い」は、実は以前からあったような気がしています。
数年前に印象に残る記事を読んだことを思い出しました。
その時は、駅構内に備え付けられたベンチに足を組んで座っていた男性が、警備員に足を組まないように注意をされて納得がいかないという内容でした。
警備「安全のため、座り方を変えてください」
男性「足を組むのがなんで危険なんですか?」
警備「安全のためです」
男性「いやいや、どう危険なのか知りたいんです」
警備「行儀が悪いです」
男性「は?結局、危険だから?それとも行儀が悪いから?」
警備「き、危険だからです。私の考えですからお客様は従わなくてもいいですけど」
男性「つまり危険だからなのね?」
警備「は、はい…」
(ちょうど電車が来たので会話はここまで)
というやり取りを、注意された男性がFacebookに投稿して話題になりました。
もしかしたら本当にこの警備員個人の考えの可能性もありますが、タイの国民性を考えると、個人の判断で(このようなトラブルになりかねない)注意をわざわざ警備員がするとは考えにくいので、当時からBTSの社内では足を組ませないようにという何らかの方針や指導があったのではないかと思います。(それが車内も駅構内もだったのか、警備員の勘違いがあったのかはわかりませんが)
いずれにしても、今後BTSの車内では足を組まないようにした方が良さそうです。
ではまた。