星空の名所として有名な長野県の野辺山。
最近、星空の撮影に興味を持ちだした私まなおが、夏の一時帰省の旅行先として野辺山を候補地とした際に、楽しそうな観光列車があるのを知って「ぜひ乗ってみよう!」と計画を立てました。
風光明媚な八ヶ岳山麓を走る小海線の特別列車「HIGH RAIL 1375」のチケット予約方法から乗車までをレポートしたいと思います。
特製のお弁当も注文してみましたよ。
- 「HIGH RAIL 1375」とは
- 「HIGH RAIL 1375」のチケット予約方法
- 座席の種類(おすすめ席は?)
- 「事前受付」という方法もあり(1ヵ月とさらに1週間前に申し込み)
- 特製のお弁当を予約
- 乗車当日の様子
「HIGH RAIL 1375」とは
「HIGH RAIL 1375」(ハイレール イチサンナナゴ)というのは、八ヶ岳高原線とも呼ばれるJR小海線(山梨県『小淵沢』~長野県『小諸』)で運行されている観光列車です。
標高の高さ(HIGH)、線路(RAIL)、野辺山駅付近にあるJR線の標高最高地点(1375m)がネーミングの由来だそうです。
「HIGH RAIL 1375」の運行は基本的に土日とゴールデンウィークなどの一部祝日のみで、夏休みは追加で平日にも運行されます。
詳しくは、JR東日本のウェブサイトから「運行カレンダー」をご確認ください。
のってたのしい列車 ポータル>HIGH RAIL 1375:JR東日本
※JRのウェブサイトやチケットでは全角で「HIGH RAIL 1375」と表記されていますが、ここでは基本的に半角で「HIGH RAIL 1375」と記載させていただきます。
「HIGH RAIL 1375」のチケット予約方法
日にち限定の2車両しかない人気観光列車なので、事前予約は必須です。
(そもそも指定席を予約していないと、乗車券だけでは乗車できません)
チケットの予約あたって、以下のサイトを参考にさせていただきました。
予約方法からおすすめの席なんかまで、非常に分かりやすく丁寧にまとめてくださっていて助かりました。
というわけで、詳細は上記サイトをご覧いただくこととして、私はざっくりとかいつまんで説明させていただきます。
なお、ここでは駅の窓口での予約ではなく、JR東日本のウェブサイト(「えきねっと」「のってたのしい列車」)でのインターネット予約方法を紹介します。
※ネット予約の場合、あらかじめ「えきねっと」の会員登録が必要です。
①JR東日本の予約ページへ
えきねっとのトップページ、または、のってたのしい列車サイトのいずれかから「HIGH RAIL 1375」のチケット予約画面へアクセスします。
どちらのページからでもいいのですが、4人掛けのBOX席の指定は、なぜか「のってたのしい列車」サイトからしか選べないので、最初から「のってたのしい列車」サイト一択でいいと思います。(予約を進めていくと、最終的にはえきねっとでの予約へと自動的に移ります)
「のってたのしい列車」サイト
②予約は1ヵ月前から
チケットの予約ができるのは、乗車希望日の1ヵ月前(前月の同じ日)の午前10時からとなります。
例えば、8月13日のチケットは、7月13日の10時から発売開始です。
「HIGH RAIL 1375」は、人気の観光列車で座席数も少ないので、特に夏休みや連休などはあっという間に売り切れてしまう可能性があります。
できるだけ、発売初日の10時を待って早めに予約することをお勧めします。
ちなみに、私の場合は、希望日がちょうどお盆休み期間ということもあり売り切れが予想されたので、1ヵ月前の10時前からスタンバってチケット獲得に臨みました。
当日の10時過ぎは回線が混みあってなかなかページにアクセスできなかったり、次ページに進まなかったりしてヒヤヒヤしましたが、なんとか10時25分くらいには希望の席を確保することができました。
(システムが混みあうのは、全国的に他の列車の予約も一斉に開始されるからで、この時期は仕方ないですね)
11時すぎに確認してみたら、他の席もほぼ満席となっていました。
③座席指定
上記サイトの「時刻表・運転日」というページの中に"HIGH RAIL 1375【3月17日まで】" "HIGH RAIL 1375【3月18日以降】"というような項目があるので、いずれか選んでクリックします。
そうすると、「HIGH RAIL 1号」「HIGH RAIL 2号」「HIGH RAIL 夜空」の運行スケジュールが表示され、それぞれ「普通座席」と「BOX座席」の項目があるので、希望する列車名の座席を選択してクリック。
画像は「のってたのしい列車」サイト(https://www.jreast.co.jp/railway/joyful/highrail1375.html)より
私たちは4人での申し込みだったので、「HIGH RAIL 1号」の「BOX座席」を選びました。
カレンダーから希望日を選び、空席があれば「きっぷ・座席の種類選択へ進む」というボタンが表示されるので、クリック。
次の画面では乗車券も買うか、指定券だけでいい(乗車券を申し込まない)のかを選択することができます。
ここで、えきねっと会員のログインを行い(既にログインしていた場合は不要)次ページに進むと、シートマップで座席指定ができます。
(『どの座席でもよい』というボタンもありますが、ふつうは座席指定しますよね)
希望の席を選んで内容を確認し、支払いを済ませれば無事にチケット予約完了です。(まなおおすすめの席は後ほど)
当日、乗車するまでに駅の窓口や発券機などでチケットを入手しておきましょう。
(チケット発券に必要な上記QRコードはメールでも届きます)
座席の種類(おすすめ席は?)
「HIGH RAIL 1375」には、いろんな種類の座席があります。
①進行方向向きの2人席(リクライニングシート)
②進行方向向きの1人席(リクライニングシート)
③4人掛けのボックス席
④窓向きのペアシート
⑤窓向きのシングルシート(リクライニングシート)
画像は「のってたのしい列車」サイト(https://www.jreast.co.jp/railway/joyful/highrail1375.html)より
どの席も決して悪くないのですが、私が実際に乗って近くで観察して良さそうだと思ったのは④と⑤の席でした。
やっぱり、(同行者全員が)大きなガラス窓に面して座れると、目の前に広がる景色がゆったりと眺められていいなと。
(ただし、④は1人だとちょっと辛いかも)
中でも、私の一番のおすすめは⑤です。
⑤の席は独立したシングルシートですが、左右に45度ほど回転させることができるので、見たい角度に椅子を動かせたり、2人で座る場合も隣同士で内向きに座ればちょっとしたペア空間ができるのです。
私たちは4人だったのでボックス席が一番都合が良かったのですが、それでも、『⑤のシートに横並びでも良かったかなあ』とか思ったりしました。
「事前受付」という方法もあり(1ヵ月とさらに1週間前に申し込み)
上記は、発売開始時間以降に直接サイトにアクセスして、その場でチケット予約を完了させる方法でしたが、「発売開始日の10時にスマホやPCにかじりついてなんていられない」っていう場合もありますよね。
かといって、人気の列車は「後で予約」なんて悠長に構えていたら、あっという間に完売になってしまう可能性もあります。
そんな状況で役に立つのが、「事前受付」というシステムなんです。
要は、発売開始日(乗車する日の1ヵ月前)のさらに1週間前に希望するきっぷをあらかじめ申し込めるサービスなんです。
指定席発売開始日の1週間前(同曜日)の14時から申し込み可能です。
この「事前受付」をしておくと、発売日の10時以降、システムが自動的に予約手続きを進めてくれます。
ただし、この「事前受付」をしたからといって、座席の確保が保障されるわけではなく、満席などで不成立となる可能性もあります。
また、事前受付の場合には、シートマップで席を決めることができません。
(隣り合う席を希望する程度のことはできますが、基本的にはシステムにおまかせ)
そこで気になるのは、果たして「事前受付」と発売当日の発売時間にサイトにアクセスをして予約するのと、どちらがいいのか?ということですよね。
正直言って、そこははっきりわからないのですが、あくまで私の場合はこうだったということをお知らせしておこうと思います。
実は、今回、両方の方法でチケットの予約を行っていたんです。
どうしてもその日時で4人分のチケットを入手したかった私たちは、友人が発売日の1週間前に事前受付を行い、私が発売日当日にパソコンから予約を行いました。
(もちろん、運良くどちらも入手できた場合は、手数料を支払って速やかにキャンセルを行い、できるだけ他の方の迷惑にならないようにする心づもりでいました)
事前受付の方法は、通常の予約方法と途中まで同じで、日時を選択する画面のカレンダーに「事前」と記されているものを選んで手続きを進めます。
結果、とてもラッキーなことにどちらもBOX席を確保することができたんです。
ただ、私がパソコンからの当日アクセスで10時半前に予約が完了した一方、友人の事前受付の結果メールが届いたのが11時過ぎだったことを考えると、事前受付が優先されるわけではなく、直接、発売開始時間(10時)にサイトへアクセスして取るほうが確実かなという印象は持ちました。
(もちろん、サイトが繋がりにくい状況をうまく乗り越えればの話ですが)
実際、私が座席指定をする際には、2つあるBOXシートはどちらも選択可能だったので、事前受付のシステムが先に押さえていたとは考えにくいです。
何はともあれ、幸運にも両方ともボックスシートのチケットを取ることができたので、4人で相談のうえ友人に当てがわれた方の席(八ヶ岳と反対側の席)は即時キャンセルすることにしました。
キャンセル手数料がかかることは承知のうえで申し込んだので、そこは問題ありません。
なお、キャンセルした30分後に再び予約サイトに入って確認してみたら、既にどなたかが予約されていました。(欲張りな予約方法をしていたので少し心苦しかったんですが、すぐに埋まってよかった!)
特製のお弁当を予約
無事にきっぷの予約ができたので、乗車当日に車内で受け取ることのできる特別な弁当を事前予約しておきました。
JRE MALLの「ネットでエキナカ」というサイトで予約できます。
事前予約でHIGH RAIL 1375をおいしく楽しもう!:JR東日本
HIGH RAIL 1号で申し込めるのは、「小海線高原ブランチ」というお弁当です。
税込みで2,200円と、わりといいお値段するのですが、特別列車の思い出ということで、楽しみにしておきましょう。
乗車当日の様子
今回、私たちは時間の都合もあり、始発の小淵沢から終点の小諸までではなく、清里から佐久平までの区間の指定席を予約していました。
というわけで、清里駅でHIGH RAIL 1号の到着を待ちます。
清里駅出発
定刻通り、11時すぎにHIGH RAIL 1号がやってきました。
清里駅で約7分停車するので、乗車してきた人の中にも一旦外に出てホームから列車を撮影している人がちらほら。
八ヶ岳高原の絶景ということでは、私的には清里駅から野辺山駅付近がメインスポットというイメージがあります。
JR線で最も標高の高い地点(1375メートル)もこの清里駅から野辺山駅の間にあります。
ちょうど八ヶ岳グレイスホテルのあたりです。
野辺山駅停車
JRの駅の中で最も高い位置にある野辺山駅でも約10分程度停車し、乗客はそれぞれ記念撮影などをして過ごします。
(野辺山で下車して行った人たちも何人かおり、入れ替わりに乗車してきた人たちもいました)
車内アテンドをする女性スタッフさんは、野辺山駅の看板の前で記念撮影のお手伝いもされていました。
野辺山駅の駅舎の天井に描かれた星空には、ちょっとした仕掛けがありました。
普通に撮影するとただの星空なんですが、フラッシュをたいて撮影すると、星座が浮かび上がるんです!
これにはちょっと感動しました。
(↑写真は前日に撮ったもので、HIGH RAIL 1375号ではありません)
車内の様子
皆さんが駅に降りて撮影をされている間に、空いた車内の写真を撮ってみました。
こちらは、ボックス席。
そして、こちら右手が窓を向いたシングルシートで、左手が同じくペアシート。
こちらは、2号車のリクライニングシート席(1人席が少しと2人席)
いずれの座席も進行方向を向いています。
シートの柄はみんな星空仕様になっていて素敵です。
こちらは、車内の物販ブースです。
こちらのカウンターで事前に申し込んであったお弁当も受け取ります。
記念グッズをいくつかお土産に買いました。
ハイレール1号の車窓
野辺山あたりには高原野菜の畑が広がり、八ヶ岳の見晴らしも良く、まさにハイライト的な風景が続きます。
森の緑も美しく、清々しい車窓を堪能することができました。
特製弁当「小海線高原ブランチ」
そろそろお弁当を食べることにしましょう。
四角いボックスと、高原野菜のサラダが入ったパックがセットになっています。
ボックスの蓋を開けると、HIGH RAIL号が飛び出る仕様になっていて、とてもキュート。
これはさすがに捨て難く、紙でできた外箱だけは記念に持って帰ることにしました。
中身はこんな感じです。
思ったよりボリューミーでした。
感動的な美味しさというわけではありませんでしたが、パッケージのかわいらしさや美しい景色、観光列車の中で食べる雰囲気込みで、気分は上がりました。
多少割高な気がしないでもないものの、個人的には注文して良かったと思います。
佐久平駅で下車
その後、列車は少しずつ標高を下げながら千曲川沿いを走り、車窓も佐久盆地ののどかな田園風景へと変わっていきました。
私たちは北陸新幹線で東京へと向かうため、終点の小諸ではなく手前の佐久平駅で下車しました。
清里から約1時間ちょっとの高原列車の旅でしたが、車窓からの景色ものどかで美しく、車内も可愛らしくて、大満足でした。
下のインスタリール動画は、High Rail 1375だじゃなく前日の小海線乗車風景や野辺山駅周辺の様子なども入っていますが、良かったらご覧ください。
もし機会があったら、次は星空鑑賞をテーマにした「HIGH RAIL 夜空」号に乗ってみたいと思っています。
以上、八ヶ岳山麓を行く観光列車「HIGH RAIL 1375」に乗車した話でした。
最後までお読みいただきありがとうございます。
ではまた。