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バンコク生活の中で気づいたことや感じたことを書き連ねます。タイの生活情報やタイ語のあれこれ、タイ国内旅行、近隣諸国訪問なども織り交ぜながら。

チェンダオ山の奥の隠れ里「ムアンコーン」を訪ねて

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チェンマイの北にそびえる秀峰ドーイルアン・チェンダオ(チェンダオ山)。
その山の裏手の小さな盆地にムアンコーンという美しい集落があります。

険しい九十九折りの峠道を越えた先に現れる長閑な山村には、隠れ里のような趣きがありました。

※チェンダオ(เชียงดาว / Chiang Dao)には様々なカタカナ表記(『チェンダーオ』『チエンダオ』『チエンダーオ』など)がありますが、ここでは『チェンダオ』で統一させていただきます。

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ムアンコーンという場所

チェンダオ山の奥に位置するムアンコーン(เมืองคอง)は、四方を山々に囲まれ、清流沿いに緑の田畑が広がる、自然豊かで素朴な集落です。
行政区分的には、チャンマイ県チェンダオ郡内のムアンコーン地区(タンボン)となります。

(下の地図の赤枠はムアンコーン地区全体で、主な集落があるのは中央の盆地部分)


山あいの隠れ里

ムアンコーンからは、北のウィアンヘーン郡へ抜ける道や、西側のメーテーン郡にあるフアイナムダン国立公園方面に続く道もあることはあるのですが、いずれも山間のオフロードに近い悪路なので、地元の人や一部のもの好きな旅行者が利用することを除けば、実質的に行き止まりの村落と言っても過言ではありません。

都市部からの交通の便が悪く往来の少ない盆地の村々は、さながら隠れ里の雰囲気です。
近年は、スローライフ体験やファームステイ、田園鑑賞ブームにより宿泊施設も増えてきましたが、まだまだ長閑な山里の原風景が残っています。

私がムアンコーンの名前を知るきっかけになったのは、たまたまインターネット上で青々とした田んぼとその先に見える山々の美しい1枚の写真に目が留まったからです。

それからムアンコーンに関する他の写真や動画を探して見ているうちに、どんどんムアンコーンへ行きたい気持ちが高まっていきました。


英雄の通った道!?

ムアンコーンはまた、アユタヤ時代の英雄ナレースワン大王がビルマ遠征の際に通ったという説もある土地です。

その遠征ルートについては様々な見解があり明確には証明されていませんが、もしナレースワン王がこの地を通ったのだとしたら、まさに終焉の地に向かう直前にムアンコーンを訪れたことになります。

一般的に、ナレースワン王は、ビルマ遠征途中の1605年にムアンハーン(เมืองหาง:現在のミャンマー領土内)でマラリアに罹って崩御したと考えられていますが、終焉を迎えた場所についても諸説あるようです。

 

<参考サイト>

www.sarakadee.com

https://mgronline.com/local/detail/9570000100868

 

 

チェンダオの町からムアンコーンへ

ムアンコーンへは、チェンダオの町の中心部からドーイルアン・チェンダオの外周山を車で約1時間半ほどかけて越えて行きます。
わりと急勾配や急カーブの道も続きますが、交通量はそれほど多くはありません。

今回は、先ずはチェンダオ山の麓にあるチェンダオ洞窟のお寺に参拝してからムアンコーンに向かいました。
また、山越えの途中、山の斜面にあるリス族の村から眺めるチェンダオ山は絶景なので、合わせて立ち寄ることをお勧めします。


チェンダオ洞窟(ワット・タム・チェンダオ)

朝リゾートをチェックアウトして、チェンダオ山の麓の洞窟寺「ワット・タム・チェンダオ(วัดถ้ำเชียงดาว)」へと向かいました。

ここの洞窟はなかなか立派で見応えがあります。
入場料(メンテ・電気料)は、タイ語で20バーツ、英語と中国語で40バーツと書いてありました。

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洞窟の中には各所に仏像やヒンドゥー教の神像が祀られており、メインの洞窟「タム・プラノーン(ถ้ำพระนอน)」は全長約360mで、終点には涅槃像が祀られています。

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通常、涅槃像は片肘をついて横向きに寝てらっしゃるお姿が多いのですが、ここの涅槃仏は仰向けに真上を向いて横たわっておられます。

この先は行き止まり(侵入禁止)となっているため、元来た道を戻ることになります。

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また、メインの経路以外に、途中、ランタンを持ったガイド付きでしか入れない洞窟ツアー(マー洞窟)もありました。

このオプション料金は5人以下のグループで200バーツのようでしたが、我々は時間の関係もありオプションツアーは利用しませんでした。

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洞窟の前にはとても澄んだ水の池があり、ナマズに餌を与えている人たちがたくさんいました。

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境内にはいくつかの礼拝堂や仏塔が点在しています。

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特に、長ーいナーガに守られた仏塔というのはあまり見かけないような気がして、とても印象的でした。(横から見るインパクト)

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チェンダオ山絶景スポット

チェンダオ洞窟を後にして、いよいよ山越えを開始することに。
前日にも通ったチェンダオの野生生物保護区入域のチェックポイントでは、年末年始ということで入域料は無料となっていました。
ムアンコーンへ行く旨の申請のみ行い、急カーブの山道を上がっていきます。

途中、リス族の村(ナーラオマイ)に立ち寄り、ドーイルアン・チェンダオの山並みを堪能しました。
この日の空は少し霞んでいましたが、それが雲間から降り注ぐ光のカーテンを浮かびあがらせ良い眺めでした。

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ここからの絶景については、前回のブログで書いていますので、よかったら合わせてご覧ください。(今回全部で3回このビューポイントを訪れました)

www.manao.life

 

ムアンコーン到着

リス族の村から先は、再び九十九折の山道を何度か上り下りしながら、小一時間ほどで開けた盆地へ到着しました。
そこがムアンコーンの集落です。

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インターネット情報やSNSでは青々とした田畑の画像ばかりを見ていたので、緑一面の田んぼのイメージが頭の中で出来上がっていたのですが、12月のムアンコーンでは既に稲の刈り入れが終わり、土色の田んぼだけが残っていました

薄々想像はしていましたが、そんな日本の晩秋を思わせるようなひなびた景色もまた素敵でした。

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 いよいよ、ここからムアンコーンの散策開始となるのですが、続きは次回に。



隠れ里とは・・・

隠れ里とは日本の民話、伝説にみられる一種の仙郷で、山奥や洞窟を抜けた先などにあると考えられた。「隠れ世」などの呼称もある。(出典:Wikipedia)

1 人目を避けた人たちがひそかに住む村里。
2 人里遠く離れた所にあるという理想郷。
3 江戸時代、公認されない遊里。岡場所。
(出典:デジタル大辞泉)

 

 

ではまた。