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バンコク生活の中で気づいたことや感じたことを書き連ねます。タイの生活情報やタイ語のあれこれ、タイ国内旅行、近隣諸国訪問なども織り交ぜながら。

タイ国内旅行で所得税控除(マイナーな観光地55県を旅行しよう/2018年)

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年末までにまだいくつか旅行したいと目論んでいるまなおです。

 

さて。
タイで働いている人は、所得税に関して基本的な控除以外に自分で投資したり購入することによって控除を受けられるもの(生命保険、年金保険、LTF、RMFなど)がありますが、加えて、その年度年度で政府の景気対策の一環として年末ショッピング控除や国内旅行控除といった政策が発表されることがあります。

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今回は2018年度にタイ政府が打ち出したタイ国内旅行の所得税控除の概要について書きたいと思います。
タイ国内の政府が指定する「マイナーな観光都市55県」を旅行した方、旅行する予定の方(2018年12月31日まで)は、控除対象となるかもしれませんのでご一読ください。

 

 

タイ国内旅行控除のあらまし(2018年度)

マイナー観光都市旅行控除と呼ばれる今回の政策は、タイの観光・スポーツ省が指定する、観光地としてあまり知られていないマイナーな都市(เมืองรอง)55県の観光促進と景気対策の一環としてタイ政府が2018年度向けに打ち出した政策です。

2018年1月1日から2018年12月31日までに利用した、指定の55県及び一部地域を旅行する際の宿泊費やツアー代金(ただし当該地域の旅行会社を利用のこと。後述)の合計15,000バーツまでを上限として、2018年度分の所得税控除申請できるというものです。

つまり、私たち消費者は旅行代金で節税(還付)できるし、マイナー地域の観光業界は旅行者が増えお金を落としてくれることで潤い、景気も活性化するという目論みの政策なわけです。

タイで働く日本人なら、仮に15,000バーツ分の旅費を控除し隠棲した場合、所得にもよりますが、2,000バーツ~4,000バーツ程度が戻っているようなイメージとなりますので、既に該当地域で宿泊した領収書がある場合や、これから年末までに該当地域へ旅行する方は、ホテルからの領収書をもらっておいて、来年はじめの所得税控除申請時に忘れずに提出しましょう。
(ただし、後述しますが、agodaやエクスペディアなどから発行される領収書は使えませんのでご注意ください)

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旅行控除の条件

  • 指定された55県及び一部地域での宿泊費(ホテル・リゾート・ホームステイ)
  • 指定された55県及び一部地域でのツアー代金
  • 2018年1月1日から2018年12月31日までの旅行
  • 実際に利用した上限15,000バーツまでの旅行代金
  • 正規にホテル登録されているホテルであること
  • 観光・スポーツ省の基準に則し役所に登録されたホームステイ(民泊)施設であること
  • 指定された55県及び一部地域の正規の旅行代理店を利用したツアー代金であること
  • 当該宿泊施設から直接発行された領収書またはTAXインボイスであること
    ホテル検索予約サイトなどから発行された領収書は不可


※ホテルと同じ理由で、当該地域以外の旅行代理店で申し込んだツアー(例えばバンコクに拠点を構える旅行代理店でスリン県への旅行を申し込んだような場合)は不可なはずです。

「なはず」とあいまいな書き方をしたのは、現時点で該当県及び地域以外に拠点を構える旅行代理店で申し込んだツアーは適用不可と明記されているソースを私が見つけられていないからです。
もっとも、以下の実際に私が旅行会社に問い合わせた内容と、政策の主旨を鑑みれば当該地域以外のツアー会社はダメである可能性は大なわけですが。

 

バンコクの旅行会社利用のツアーは適用外?

実は、スリン県が今回の観光マイナー県55県に該当するので、一度行ってみたかったスリンの象祭りにこの旅行控除が使えればいいなと思って、バンコクの大手日系旅行代理店H社さんに電話で問い合わせてみたんです。
オペレーターの方はこの政策をご存じでなかったため、わざわざ経理の方にまで聞いてくださったのですが、結局「そのような話を受けたことはないのでわからない。できれば政府機関に直接尋ねていただけますか?」と申し訳なさそうにお答えいただきました。

それで、別のバス旅行メインのP社さんにも問い合わせてみました。
同じようにオペレーターの方はご存じなかったのですが、社内でご確認いただいたところ、「うちはバンコクの旅行会社ですので、この政策の対象にはならないと思います」というお答えをいただきました。

ということで、残念ながら今年のスリンの象祭りはあきらめることにしました。

 

どのホテルやツアー会社なら使えるの?

結論から言うと、大手ホテルチェーンやタイ政府観光庁などで紹介されている宿泊施設はまず問題ないと思うのですが、小規模のホテルやホームステイ施設などはあらかじめ問い合わせておいたほうが無難です。
特にホームステイ施設は政府機関に登録していないところが多いようです。(もっとも、日本人の方でホームステイ施設を利用される方はめったにいらっしゃらないかも知れませんが)

タイ政府観光庁日本語サイト

タイ政府観光庁英語サイト

タイ政府観光庁タイ語サイト


また、以下のタイ国税局のウェブサイトでも正規登録されている宿泊施設や旅行代理店を検索することができますが、情報が古い(2016年まで)のと、ここに載っているのがすべてではない可能性があるので、参考程度にしたほうがいいと思います。

国税局登録の宿泊施設リスト・検索ページ(タイ語)http://www.rd.go.th/publish/44132.0.html

国税局登録の旅行代理店リスト・検索ページ(タイ語)http://www.rd.go.th/publish/44131.0.html

 

注意事項

今までの記述と一部重複するところがありますが、注意事項を書いておきます。

  • 指定地域の宿泊施設から直接発行された領収書またはTAXインボイスであること。(インターネット予約サイトからの領収書は不可)
    ※Agodaなどのサイトでも、予約条件によっては、ホテルに直接支払いをしたりホテルから領収書を発行してもらえるよう選択ができるものがありますので、その場合はOK。
  • 指定地域に所在する旅行会社でのツアーや旅行費用であること。(バンコクなど指定地域外の旅行会社手配のツアー代金は不可だと思われる)
  • 個人手配の航空券代やガソリン代などの交通費は不可。(指定地域内に所在する旅行会社が手配するパッケージツアー代金に含まれている交通費や入場料などはOK)
  • 小規模なホテルやホームステイは未登録だったり正式な領収書が発行できないところもあるので注意。
  • 領収書には所得税控除を申請する本人の名前が記載されていること。

マイナー都市55県リスト

肝心の、今回の税金控除で使える観光マイナー県を書いておきます。

<北部>
カンペーンペット県、チェンラーイ県、ターク県、ナコンサワン県、ナーン県、パヤオ県、ピチット県、ピサヌローク県、ペッチャブーン県、プレー県、メーホンソン県、ランパーン県、ランプーン県、スコータイ県、ウッタラディット県、ウタイタニー県(16県)

<東北部(イサーン地方)>
カラシン県、チャイヤプーム県、ナコンパノム県、ブンカーン県、ブリラム県、マハーサラカム県、ムクダハーン県、ヤソートーン県、ローイエット県、ルーイ県、シーサケート県、サコンナコン県、スリン県、ノーンカーイ県、ノーンブアラムプー県、ウドンタニー県、ウボンラーチャターニー県、アムナートチャルーン県(18県)

<東部>
チャンタブリー県、トラート県、ナコンナーヨック県、プラチンブリー県、サケーオ県(5県)

<中央部>
チャイナート県、ラーチャブリー県、ロッブリ―県、サムットソンクラーム県、シンブリー県、スパンブリ―県、アントーン県(7県)

<南部>
チュンポーン県、トラン県、ナコンシータマラート県、ナラーティワート県、パッタニー県、パッタルン県、ヤラー県、ラノーン県、サトゥーン県(9県)

追加の15県167郡リスト

2018年8月、マイナー県には属さないが観光的にマイナーな地域にも恩恵を与えるために、55県以外の15県の167の郡も対象として追加されました。
記載されている郡(อำเภอ)のみ適用。県全体ではありません。

日本人の方がどれだけこのマイナーな地域に旅行されるかは不明ですが、一応、リストを載せておきます(タイ語)

※もしこれらの地域のホテルやホームステイを利用される際は、あらかじめ所得控除の対象となるかどうかを確認しておいたほうがいいです。というのも、地方の小規模宿泊施設は政府機関に登録していない施設も多く、有効な領収書を発行できないところが多いからです。

  • (クラビ―県:จังหวัดกระบี่) อำเภอเขาพนม อำเภอปลายพระยา อำเภอลำทับ
  • (カンチャナブリー県:จังหวัดกาญจนบุรี) อำเภอด่านมะขามเตี้ย อำเภอท่าม่วง อำเภอท่ามะกา อำเภอบ่อพลอย อำเภอพนมทวน อำเภอเลาขวัญ อำเภอหนองปรือ อำเภอห้วยกระเจา
  • (コンケン県:จังหวัดขอนแก่น) อำเภอกระนวน อำเภอเขาสวนกวาง อำเภอโคกโพธิ์ไชย อำเภอชนบท อำเภอชุมแพ อำเภอซำสูง อำเภอน้ำพอง อำเภอโนนศิลา อำเภอบ้านไผ่ อำเภอบ้านฝาง อำเภอบ้านแฮด อำเภอเปือยน้อย อำเภอพระยืน อำเภอพล อำเภอภูผาม่าน อำเภอภูเวียง อำเภอมัญจาคีรี อำเภอเวียงเก่า อำเภอแวงน้อย อำเภอแวงใหญ่ อำเภอสีชมพู อำเภอหนองนาคำ อำเภอหนองเรือ อำเภอหนองสองห้อง อำเภออุบลรัตน์
  • (チャチュンサオ県:จังหวัดฉะเชิงเทรา) อำเภอคลองเขื่อน อำเภอท่าตะเกียบ อำเภอบางน้ำเปรี้ยว อำเภอแปลงยาว อำเภอราชสาส์น อำเภอสนามชัยเขต
  • (チョンブリー県:จังหวัดชลบุรี) อำเภอเกาะจันทร์ อำเภอบ่อทอง อำเภอบ้านบึง อำเภอพนัสนิคม อำเภอพานทอง อำเภอหนองใหญ่
  • (チェンマイ県:จังหวัดเชียงใหม่)อำเภอกัลยาณิวัฒนา อำเภอไชยปราการ อำเภอดอยเต่า อำเภอดอยสะเก็ด อำเภอดอยหล่อ อำเภอพร้าว อำเภอแม่แจ่ม อำเภอแม่แตง อำเภอแม่วาง อำเภอแม่อาย อำเภอเวียงแหง อำเภอสะเมิง อำเภอสันทราย อำเภอสันป่าตอง อำเภอสารภี อำเภออมก๋อย อำเภอฮอด
  • (ナコンラーチャシマー県:จังหวัดนครราชสีมา) อำเภอแก้งสนามนาง อำเภอขามทะเลสอ อำเภอขามสะแกแสง อำเภอคงอำเภอครบุรี อำเภอจักราช อำเภอเฉลิมพระเกียรติ อำเภอชุมพวง อำเภอโชคชัย อำเภอด่านขุนทด อำเภอเทพารักษ์ อำเภอโนนแดง อำเภอโนนไทย อำเภอโนนสูง อำเภอบัวลาย อำเภอบัวใหญ่ อำเภอบ้านเหลื่อม อำเภอประทาย อำเภอปักธงชัย อำเภอพระทองคา อำเภอพิมาย อำเภอเมืองยาง อำเภอำทะเมนชัย อำเภอวังน้ำเขียว อำเภอสีคิ้ว อำเภอสีดา อำเภอสูงเนิน อำเภอเสิงสาง อำเภอหนองบุญมาก อำเภอห้วยแถลง
  • (プラチュアップキリカン県:จังหวัดประจวบคีรีขันธ์) อำเภอเมืองประจวบคีรีขันธ์ อำเภอกุยบุรี อำเภอทับสะแก อำเภอบางสะพาน อำเภอบางสะพานน้อย
  • (アユタヤ―県:จังหวัดพระนครศรีอยุธยา) อำเภอท่าเรือ อำเภอนครหลวง อำเภอบางซ้าย อำเภอบางบาล อำเภอบางปะหัน อำเภอบ้านแพรก อำเภอผักไห่ อำเภอภาชี อำเภอมหาราช อำเภอลาดบัวหลวง อำเภอวังน้อย อำเภอเสนา อำเภออุทัย
  • (パンガー県:จังหวัดพังงา)อำเภอเมืองพังงา อำเภอกะปง อำเภอคุระบุรี อำเภอทับปุด อำเภอท้ายเหมือง อำเภอเกาะยาว อำเภอตะกั่วทุ่ง
  • (ペッチャブリー県:จังหวัดเพชรบุรี) อำเภอบ้านลาด อำเภอหนองหญ้าปล้อง
  • (ラヨーン県:จังหวัดระยอง)อำเภอเขาชะเมา อำเภอนิคมพัฒนา อำเภอบ้านค่าย อำเภอบ้านฉาง อำเภอปลวกแดง อำเภอวังจันทร์
  • (ソンクラー県:จังหวัดสงขลา)อำเภอเมืองสงขลา อำเภอกระแสสินธุ์ อำเภอคลองหอยโข่ง อำเภอ ควนเนียง อำเภอจะนะ อำเภอเทพา อำเภอนาทวี อำเภอนาหม่อม อำเภอบางกล่ำ อำเภอระโนด อำเภอรัตภูมิ อำเภอสทิงพระ อำเภอสะเดา อำเภอสะบ้าย้อย อำเภอสิงหนคร
  • (サラブリ―県:จังหวัดสระบุรี) อำเภอแก่งคอย อำเภอเฉลิมพระเกียรติ อำเภอดอนพุด อำเภอบ้านหมออำเภอวังม่วง อำเภอวิหารแดง อำเภอหนองแค อำเภอหนองแซง อำเภอหนองโดน
  • (スラタニー県:จังหวัดสุราษฎร์ธานี) อำเภอเมืองสุราษฎร์ธานี อำเภอกาญจนดิษฐ์ อำเภอคีรีรัฐนิคม อำเภอเคียนซา อำเภอชัยบุรี อำเภอไชยา อำเภอดอนสัก อำเภอท่าฉาง อำเภอท่าชนะ อำเภอบ้านนาเดิม อำเภอบ้านนาสาร อำเภอพระแสง อำเภอพุนพิน อำเภอวิภาวดี อำเภอเวียงสระ

ターンセータキット(ฐานเสรษฐกิจ)のウェブサイトより引用

 

参考元・情報の正確性について

今回の記事を書くにあたって参考にしたホームページやウェブサイトを記載しておきます。
私が勤めている会社の会計事務所に確認をした内容や、ある程度信頼性のあると思われるソースから私なりにまとめたつもりですが、もしかしたら私の勘違いや理解不足、情報不足があるかも知れません。
今後新たな情報や修正点などがあった場合はその都度更新していく予定ですが、万が一、今回の記事の内容通りに所得税控除が認められなかったり宿泊施設との間でトラブル等が発生したりしても責任は負いかねますので、なにとぞご了承ください。
また、もし間違いなどを発見した場合はご指摘いただけると大変うれしいです。

 (参考)

タイ国税局ウェブサイト
http://www.rd.go.th/
セミナー資料PDF
省令第335号PDF

iTAXウェブサイト
https://www.itax.in.th/

TAXBugnoms ウェブサイト
http://tax.bugnoms.com/?p=6180

THANSETTAKIJ ウェブサイト
http://www.thansettakij.com/content/307037

 

まとめ

タイ政府の景気対策の一環として2018年度の所得税控除につき、タイ国内の観光マイナー地域への旅行費用控除が認められています。

上限15,000バーツ分までの該当地域での宿泊費やツアー代金が控除申請に使えますので、2018年1月から今までに該当地域へ旅行した際の領収書がある方は保管しておき、2019年初旬の確定申告時には忘れず申請しましょう(会社勤めの方は経理担当者に渡せば処理してくれると思います)。
15,000バーツの申請の場合、3,000バーツ前後の還付が見込めます。

また、これから年末にかけて旅行を考えている方もまだ間に合いますので、該当地域へ行かれる方は参考になさってください。

 

それではまた。