メコン川沿いの北イサーン旅行の続きです。
ディープなノンカーイ水族館を見学した後、再びバイクでノーンカーイ中心部へ向かいます。
ラーンサーン仏「ルアンポー・プラサイ」(ワット・ポーチャイ再訪)
水族館から市内に戻ってきた私は、宿に帰る前に、午前中雨のために参拝できなかったワット・ポーチャイ(วัดโพธิ์ชัย)を再訪することにしました。
有名なラーンサーン様式の美しい仏像を拝見してみたかったのです。
ラーンサーンというのは、現在のラオスにあたる地域の昔の王国名です。
このワット・ポーチャイに祀られているルアンポー・プラサイ(หลวงพ่อพระใส)という仏像にはこんな伝え話があります。
かつてラーンサーン王朝ビエンチャン(現在のラオス)の国王に、三姉妹がいました。
その3人の王女にちなんで三体の仏像が造られ、それぞれ「プラスック(พระสุก)」「プラスーム(พระเสริม)」「プラサイ(พระใส)」という名前が付けられました。
ラーマ3世がビエンチャンを討伐した際、この三体の仏像がノーンカーイに遷座されることになりましたが、その移動中、嵐によってプラスック仏はメコン川に沈んでしまいました。
残る二体のうち、プラスーム仏はワット・ポーチャイ寺院に、そして、プラサイ仏はワット・ホーコーン寺院(現在のワット・プラディット・タンマクン寺院)に安置されました。
その後、ラーマ4世の治世に、この二体の仏像はバンコクに移転されることになりましたが、このうちプラサイ仏がワット・ポーチャイまで運ばれた時、牛車がうんともすんとも動かなくなり、ついには牛車が折れてしまい、それ以上運ぶことができなくなりました。
それで、プラスーム仏だけがバンコクに遷座され、プラサイ仏はワット・ポーチャイに安置されることになったそうです。
ちなみに、バンコクに遷座されたプラスーム仏はワット・パトゥムワナーラーム寺院(วัดปทุมวนาราม)に安置されています。
サイアムパラゴンとセントラルワールドの間にあるお寺ですね。
そんな言い伝えの残る、ルアンポー・プラサイ仏に会いにいきました。
境内の一角にバイクを停め、本堂へと向かいます。
階段の下で靴を脱ぎ、堂内へと入って行きました。
正面に安置されているのが、ラーンサーン王朝の王女三姉妹の末娘のために造像されたプラサイ仏です。
三王女にちなんで造られた仏像は、それぞれ大きさも長女・次女・三女という具合に変えて造られたので、プラサイ仏はそれほど大きな仏像ではありません。
末っ子ということで、仏像のお顔も額が広めでどことなく幼い印象を受けたのは私の気のせいでしょうか。
この本堂の壁画は楽しかったです。
新しく描かれたものだと思いますが、色彩が鮮やかで、お釈迦様の一生や仏教説話を題材にした絵だけではなく、ノーンカーイ地方の伝統行事や人々の暮らしなども描かれています。


中には見ていてクスッとしてしまうモチーフも。
メコン川の夕景
ゲストハウスの部屋に戻りシャワーを浴びたら、さすがに疲れていたのか、睡魔が襲ってきたので少し昼寝…。
夕方、ゲストハウス前にある遊歩道に出てみました。
雨上がりのメコン川は涼しく、なんとも言えない表情を見せてくれます。
しばらく対岸のラオスを眺めていました。
日が傾いてくると、空は刻々と色を変えていき、しばらく時間を忘れて見とれていました。
そういえば、これほどゆっくり夕焼けを観察したのは久しぶりです。
遊歩道ではジョギンをしている人たちや、夕涼みをしている地元の人たちもたくさんいました。
刻々と変わるメコン川の情景をInstagramの動画で投稿してみました。
夕飯難民
19時すぎ。
夕陽を堪能したので、夕飯を食べに行きます。タイ政府観光庁のウェブサイト で紹介されていた「フアンハートカム(เฮือนหาดคำ)」というレストランに向かいます。
ノーンカーイ中心部から7キロほど離れたメコン川沿いにあるようです。
ノーンカーイの町はそれほど大きくはなく、バイクを走らせるとすぐに暗い田舎道に変わりました。
途中、道を間違えたのかと心配になるくらいの未舗装の夜道を進むと、明かりのついたリゾートっぽい建物が見えてきました。
レストランと思しき建物はオープンしているようですが、客は誰もいません。
せっかく夜道をここまでやって来ましたが、さすがに中に入るのはためらわれ、ノーンカーイ市内に引き返すことにしました。
Googleマップでいくつかのレストランを検索してみましたが、早い時間に閉まる店も多く、なかなか行き先が決まりません。
そこそこ評価の高い小さなレストランに向かいましたが、そこも誰も客がおらず、従業員が暇そうにテーブルでだべっていたので、なんとなくパス…。
幹線道路沿いの大型レストランにも行ってみましたが、そこは若者たちが生演奏を聞きながらワイワイビールを飲むような雰囲気だったので(でも人はそれほど入ってない)、ちょっと違うかなと。
そうこうしているうちに、20時半近くになってしまい、ようやく気づいたんです。
客がいないのは、ここでは普通なのかも
ということに。
ふだんバンコクに慣れていると忘れがちですが、平日の、しかもコロナ騒ぎで観光客が激減しているこの時期、地方のレストランなんて、きっとこんなものなんです。
もうこうなったら、客がいるとかいないとかで選んでる場合ではない。
とりあえず、まだ開いてる店で雰囲気の良さそうな店があったら入ってみようとバイクを走らせました。
レストラン「マラコー」
そして、目についた店が、この「マラコー(มะละกอ)」というレストランでした。
パパイヤという意味の店名ですね。なかなかお洒落な雰囲気です。
ここも客は私1人でした。
オーダーを取りにきてくれた女性と相談しながら、数品注文してみます。
タムタイ・グンソット(ตำไทยกุ้งสด:120B)
エビのソムタム。
最初、作る人が間違えてプララー(発酵した生魚の調味料)を入れてしまったのはご愛敬。
注文を聞いてくれたさっきの女性が慌てて「取り換えます」と。
イサーン地方に来たんだからプララー入りのソムタムを試してみても良かったんですが、1人で一皿全部食べるのはキツいかもと思い、取り換えてもらうことにしました。
大きなエビが5つほど入っていて美味しかったです。
トムセープ・カーラン(ต้มแซ่บขาลัง:80B)
牛肉のトムセープです。


干し牛肉(เนื้อแดดเดียว:80)と、豚肉のラープ(ลาบหมู:80B)
どれも食べやすくて美味しかったです。
辛いのが苦手な人は辛さ控えめリクエストが可能です。
21時にはこのレストランも店じまい。
一応、レストランの位置などを貼っておきますね。
<レストラン情報>
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マラコー
ร้าน มะ-ละ-กอ
Ma-La-Gor
所在地:ถ ซอย มีชัย ต.ในเมือง อำเภอเมืองหนองคาย หนองคาย 43000
Soi Mi Chai, Nai Mueang, Mueang, Nong Khai 43000
TEL:091-861-2862
営業時間:11:00-21:00
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宿に戻ったら、翌朝に備えて早めに寝ることに。
明日はいよいよブンカーンの巨石巡りです。
晴れてくれるといいのですが…。
ではまた。