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バンコク生活の中で気づいたことや感じたことを書き連ねます。タイの生活情報やタイ語のあれこれ、タイ国内旅行、近隣諸国訪問なども織り交ぜながら。

アユタヤで万仏節 ~今年もっとも小さい満月の夜~

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去る2月24日(土)は、万仏節(マーカブーチャー)というタイの仏教徒にとって重要な祝日であり、マイクロムーンと呼ばれる一年で最も小さな満月の日でもありました。

タイの古都アユタヤの寺院で、ロウソクに火を灯しながら仏堂の周りを歩くウィアンティアンという行事に参加してきました。

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万仏節について

万仏節というのは、タイ語でワン・マーカブーチャー(วันมาฆบูชา)といい、陰暦3月の満月の日にお釈迦さまが王舎城の竹林精舎で戒律を説かれた際、何の知らせもなかったにも関わらず、悟りを得た1250人の弟子(比丘)たちが全国各地から集結したという奇跡にちなんだ仏教の祝祭日です。


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(ナコンナーヨック県にある万仏節記念公園)

 

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マイクロムーン/スノームーン

今年の万仏節は2月24日でしたが、この夜の満月は、今年一年で最も小さく見える満月(地球から最も遠い満月)ということで、マイクロムーン(Micromoon)、あるいはマイクロフルムーン(Micro Full Moon)などとも呼ばれています。

また、毎年2月の満月はアメリカ先住民が名付けた「スノームーン」(Snow moon)という呼び名でも親しまれているそうです。
もっとも、既に暑季に入ったアユタヤはうだるような暑さだったため、スノームーンなんて全くピンとこなかったですけど。笑


蝋燭を持って本堂を回る(ウィアンティアン)

タイでは、万仏節(マーカブーチャー)、仏誕節(ウィサーカブーチャー)、三宝節(アーサーラハブーチャー)といった、仏教の重要な祝日の夜に、在家の仏教徒が寺院へ赴き、ロウソクに火を灯して本堂の周囲を三巡するウィアンティアン(เวียนเทียน)という行事が行われます。

たいてい日が沈んだ19時前後から僧侶による読経が始まり、読経が終わると参加者はロウソクと線香に火を灯し、蓮の花と共に手に持って、僧侶の先導の下、本堂の周りをゆっくり時計回りに3周します。その後、堂内や境内で僧侶の説法を聞くというのが、だいたいの流れとなります。

ちなみに、僧侶先導によるウィアンティアンに間に合わなかったとしても、各々自分の都合のよい時間やペースで回って大丈夫です。

今回、私はアユタヤにあるワット・マヘーヨン(วัดมเหยงคณ์)という寺院でウィアンティアンに参加してみることにしました。

ワット・チャーン(象の寺)と満月

ワット・マヘーヨンへ着いたのはまだ日没前だったので、隣にある遺跡寺院ワット・チャーン(วัดช้าง)へ行ってみました。
このワット・チャーンは、私のお気に入りのスポットでもあるんですが、草はらに少し傾いた仏塔と頭部の欠けた仏像が残るだけの遺跡となっています。





象の寺」を意味するワット・チャーンだからというわけではないのでしょうが、ここの遺跡は象乗りのコースになっており、象の背中に揺られて楽しむ観光客の姿が見られます。

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日暮と共に哀愁感がグッと増すワット・チャーン。
この時間の雰囲気が好きです。

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しばらくすると東の空から月が昇ってきました。
月と遺跡をきれいに撮ってみたかったのですが、難しかったです。

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この日のマイクロムーン。

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ワット・マヘーヨンでウィアンティアン

ワット・マヘーヨンはアユタヤ時代には重要な王室寺院でしたが、アユタヤの陥落により廃れてしまいました。
今は、遺跡の反対側に新しい寺院が建てられています。




万仏節のウィアンティアンは、歴史ある遺跡部分で行われます。
土台と壁だけとなった布薩堂(本堂)跡がメインの会場となっていました。

ウィアンティアン開始の19時半ちょっと前に遺跡に到着。
通常、この遺跡部分へ入るには拝観料が必要なのですが、さすがにこの日は無料開放していました。

境内には、白い服を着た方々(女性が多かったです)が、既にたくさん待機されています。

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布薩堂跡のレンガや仏塔の周りにもランプが配置され、荘厳で幻想的な雰囲気が漂っています。

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僧侶による読経の後、ウィアンティアンが始まりました。
大勢の人が一斉に布薩堂の周りや象のレリーフに囲まれた仏塔の周りを歩きます。


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その光景はなかなか圧巻でした。
その圧巻さをうまく写真でお伝えできないのが残念ですが。。。汗

実は、事前に警備の方に聞いたところ、ウィアンティアンは19時半から0時までやっているとのことだったので、『それだけ長い時間行うのなら写真は後でゆっくり撮ればいいや』と思っていたのですが、僧侶先導のウィアンティアンがひと段落すると(15〜20分程度?)その後はお説法タイムとなったため、途端にウィアンティアンをする人たちが減りました。

みなさん、ほとんど境内に腰を下ろして説法に耳を傾けています。
もちろんこの時間もウィアンティアンをしてもいいのですが、さっきまでと比べたら圧倒的に歩く人もまばらになってしまいました。

そんなわけで、せっかく長時間露光して蝋燭の流れるような軌跡を撮ろうと思っていたのに、なんだか寂しい感じになってしまいました。

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ともあれ、厳かな気持ちで行事に参加できて良かったです。

ウィアンティアンの流れは理解できたので、またいつか機会があれば、写真撮影リベンジもしてみたいです。

以上、古都アユタヤで万仏節のウィアンティアンに参加した話でした。

ではまた。