今年1月にバンコクから日本へ一時帰省した際にマニラ経由の便を利用したんですが、その時の乗り継ぎ保安検査場でとても怪しいことをされたんですよ。
ずっと気になってはいたんですが、昨日、あるニュース記事を見てピンときました。
写っているおばちゃん係員にも見覚えあったし!(記憶違いでなければ)
とは言うものの、確たる証拠もないので、「ここで盗まれた!」とか「この人たちが犯人だ」とか言うつもりはありません。
あくまで注意喚起ということで。
私が経験した保安検査場での怪しい手口(と思われる一連の流れ)を綴ります。
タイ人旅行者、検査係員に2万円盗られる
このニュースの事件が起こったのは、マニラ空港(ニノイ・アキノ国際空港)の国際線乗り継ぎ保安検査場。
タイから日本に向かうタイ人旅行者が、保安検査の係員に日本円を盗まれたそうです。
どのターミナルかは書いていないものの、バンコクから日本に向かう乗り継ぎということや、動画の様子から、自分が利用した第二ターミナル(Terminal 2)の国際線乗り継ぎのセキュリティチェックポイントとそっくりだなと思いました。
私が経験した怪しい一幕
私自身が1月にマニラ空港の乗り継ぎで遭遇した状況は、以下のような感じです。
実は、怪しいと感じたのは、バンコクから日本への乗り継ぎ時(往路)ではなく、日本からバンコクへ戻る復路での乗り継ぎ保安検査時でした。
行きの乗り継ぎでここの検査場を通った時に、出遅れると長い列ができることを体験して知っていたので、復路では、日本からの便がマニラ空港に到着したら私はできるだけ早足で国際線乗り継ぎ場所へ向かいました。
おかげで、同便の他の人達よりだいぶ早く、一番乗りで保安検査場へ到着できたのです。
X線検査装置のところには、別便の先客が2人ほどいたでしょうか。
自分も続けて入って行こうとすると、検査装置の手前で、おばちゃん係員(おそらくニュースの動画に映っている人)が、ホールの一角にあるカウンターを指さして「まずあそこへ行け」と言います。
内心、『行きはそんな誘導はされなかったのにな』と思いつつ、指示に従ってそのカウンターへ行くと、案の定「そのまま保安検査を受けていいよ」と。
何だったのかと思いつつX線検査装置の方に戻ると、さっきのおばさんは何も言いません。(意味が分からない)
ちなみに、この時点で私の前に検査を受けている乗り継ぎ客は誰もいませんでした。
リュックをベルトコンベアに置き、時計や貴重品の入ったポーチをプラスチックトレーに入れて、X線装置に流しました。
人間用の金属探知機ゲートを通ってベルトに流れてきた荷物を受け取ろうとすると、モニターを見ていた係官が「リュックをもう一度X線に通し直せ」と言います。
何か不審なものでも見えたのかと(ないはずなんですが)、仕方なくリュックを持って金属探知機ゲートを逆にくぐって荷物をベルトに置き直しました。
確かその時に「リュックの中に入っているかばんを取り出して、別々に流せ」と言われました。
(こうして少しもたもたしている間に、ようやく同便で到着した乗り継ぎの人たちがちらほらやってきました)
それから再びゲートを通って、放置されていた自分のプラケースを見ると、貴重品の入ったポーチのファスナーがパックリ開いているではないですか。
その時点で、頭の中に疑念がムクムクと沸き起こりました。
X線検査に流す時、いつも私は盗まれる可能性を考えて、小銭以外はスマホも財布もパスポートもできるだけ全部ポーチに無理やり詰め込んで、パンパン状態にしてトレーに入れます。
性格的に整理整頓がうまくないのもありますが(雑)、財布をむき出しにしたくないのはもちろん、わざとパンパンにしてファスナーを開閉しづらくするという意図があるんです。
これは毎回かなり意識してやっています。
(タイでも検査員が金銭をくすねたというニュースが過去に何度かあるので、基本信用していません)
そして、目の前にあるこのパックリ開いたポーチ…。
状況から判断すると、リュックを再度X線装置に通し直させられている(ちょっともたついている)間に、死角となっている場所で別の係員がポーチを開けた。ということが考えられます。
もしかしたら、最初に別のカウンターまで歩かせたのも、先客の2人から引き離して私をひとりにさせたかったのかも。
リュックの再検査を指示したのも、リュックからカバンを取り出させたのも時間稼ぎで、みんなグルだったんじゃ?
なんて、疑い出したらキリがありません。
ただ、これはあくまで私の想像にすぎず、悲しいかな、何の証拠もありません。
もともと私がファスナーを閉め忘れていた可能性もゼロではありませんし。
カウンターへの誘導だって、ドキュメントチェックとか預け荷物の有無確認とか、正規の手順だったのかもしれません。(実際にはそんな確認されなかったけど)
10秒ほどプラスチックトレーを凝視した後、その前に立っている係員を無言で見つめましたが目をそらされました。(ように見えた)
なんか悔しくて、ポーチには入りきらなかったもう1台のスマホでトレーと係員のおっちゃんの写真を撮りました。
それが精一杯の抵抗。
なんの意味もないし、釈然としないけれど、仕方がないです。
で、とりあえず荷物を受け取って、その場で財布の中身を確認してみたんですが、そもそも日本用の財布に入っている金額を正確に把握していなかったので、抜かれているのかどうなのかはわからず。(アホ!)
ちなみに、タイ用の財布には、カード以外に大した金額は入ってなかったはずなのであまり気にせずでした。
楽観的に考えれば、こそっとファスナーを開けてはみたものの、あまりにもパンパンでごちゃごちゃした中身を見て「これはダメだ。間に合わない」と諦めた可能性もあります。
(そして閉める時間もなかった)
あるいは、そもそも盗む意図などなくて、パワーバンクの容量などをチェックしようと考えて開けたのかもしれません。
だとしても、本人のいないところで勝手に開けるのはアウトだと思うのですが。(フィリピンではOKとか?)
私なりの反省とアドバイス
たぶん、一番乗りで保安検査場に着いた場合とか、前の乗客たちとの列がとぎれたタイミングなんかで、自分が先頭になって周囲の目がなくなった状況が最も危険なんだろうなと思います。
検査員たちがグルになってやっている可能性もあるので。
でも、検査員に「荷物をもう一度戻って検査機に通せ」なんて言われたら、やましいことがなくても焦っちゃいますよね。
私も迂闊でした。
ああいう時は貴重品のポーチも手に取って戻るべきでした。
そして必要であればリュックと一緒に再度X線検査装置に通す。
(貴重品から離れない!)
あと、財布の中身(金額)はあらかじめ数えて把握しておきましょう。(私だ!)
出羽守(デワノモリ)になる意図も、自分が海外慣れしていると言いたいわけでもないのですが、偉そうにアドバイスっぽいことを書いて恐縮です。
日本にいるとまさか保安検査員がそんなことしないだろうと安心してしまいがちですが、マニラ空港に限らず海外では油断禁物な場面でもあるので、今回の私の間抜けで迂闊な経験が注意喚起となれば幸いです。
最後に、しつこいようですが、私の場合はグレーです。
彼らが無実の可能性も、私の勘違いだった可能性もあります。
(名誉毀損とかで訴えられたくない小心者。。。)
で、結局、お金を盗られたのか盗られてないのかも不明なまま。
(精神衛生上、『盗られていない』と思い込んでいる節はあります。汗)
ただ、冒頭のタイ人旅行者のケースでは、実際に係員が2万円をくすねてバレたのでこっそり返そうとした証拠となる動画が残され、被害者はフィリピン警察に通報し、空港管理会社も当該職員を免職処分にしたようですので、これを機会にマニラ空港の悪徳検査員が一掃されるといいですね。
ちなみに、このタイ人旅行者はすぐに財布の中身を確認するなど、しっかりしているなあと感心したのですが、タイ語のニュースを見ると、「マニラ空港の荷物検査は危険」「現金を盗まれた人が多い」という噂を聞いていたので、用心していたそうです。
マニラ空港のこの場所、以前からけっこう悪評の高いスポットだったようです。
以上、長々と失礼しました。
みなさん、楽しい海外旅行を!
ではまた。