ナコンパノムはのんびりとした町の印象でした。
メコン川沿いのカフェや食堂は時間がゆっくり流れ、ヨーロピアンな雰囲気の建物は青空に映えました。
ベトナム建国の父「ホーチミン元主席」が一時期亡命生活を送っていた村では面白い話も聞けました。
瀟洒な図書館【国立図書館】
この木なんの木のお寺(ワット・チョームシー)から一旦ホテルに戻ってひと休み。
窓からの景色はこんな感じです。
雨期ならもうちょっと川が近くなるんだと思います。
ホテルをチェックアウトして、ナコンパノム市内の観光をすることにしました。
最初に向かったのは、以前タイの方のYoutubeで見かけて興味をひかれた図書館です。
この図書館、外観が西洋風で素敵なんですよ。
正面にはきれいに刈り込まれた欧風庭園があり、その中央にラーマ5世の騎馬像があります。
実はこの建物、1915年に建てられたナコンパノムの旧県庁なんだそうです。
黄色い壁の建物が青空に映えて美しいですね。
では、さっそく中へ・・・
と思ったら、休館!
ざんねーん!!!
こちら、日曜日と月曜日、そして祝日は休館ですのでご注意ください。
<施設情報>
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チャルームプラキアット国立図書館
หอสมุดแห่งชาติเฉลิมพระเกียรติฯนครพนม
Nakhon Phanom National Library in Honor of Her Majesty the Queen
所在地:350 ถนนอภิบาลบัญชา อำเภอเมือง จังหวัดนครพนม 48000
350 Aphibalbancha Rd., Mueang Nakhon Phanom District, Nakhon Phanom 48000
TEL:042-512-200, 042-512-204
時間:09:00-17:00
休館日:日曜日、月曜日、祝日
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メコン川沿いのおしゃれカフェ【76a the space】
国立図書館は休館日だったため、次の目的地へ行ってみることに。
メコン川沿いの道を北に向かうと、昨日の夕方に訪れたセント・アンナ・ノーンセーン教会の前に差し掛かったので、午前中の順光での姿をパチリ。
教会を後にしてさらに北上すると、道の左手に古い建物を利用した可愛らしいカフェが。
「76a the space」という名前のおしゃれカフェです。
ベトナムで町歩きをしてる時に入ったカフェのような雰囲気。
実際、ベトナム人の古い家屋をリノベートしたのだそうです。
エスプレッソ55B、カプチーノ70B、スムージー各種80Bからと、地方にしてはそこそこの値段するのですが、まあ、場所代・雰囲気代と考えればそれほど高いというわけでもないかもしれません。
私たちが座ったのは、正面脇のテラス席。
道路越しではありますが、目の前にメコン川とその先にラオスが見えます。
流れる雲をのんびり眺めながらゆったりとお茶することができました。
ただ、SNS映えするカフェとして有名なので、入れ替わり立ち替わりお客さんは来ます。
そこを気にしなければ、かなりお勧めのカフェです。
<カフェ情報>
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76a the space
所在地:11 ถนน ถนน ดิษฐ์วงวิถี หนองแสง อำเภอเมืองนครพนม นครพนม 48000
11 Ditwongwithi, Nong Saeng, Mueang Nakhon Phanom District, Nakhon Phanom 48000
TEL:093-548-9246
時間:07:00-18:00
URL:https://www.facebook.com/76ATheSpace/
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お隣のタイ料理屋さん
カフェでまったりし過ぎて、気づけばもう13時過ぎ。
特にランチの予定は決めていなかったのですが、ふと横を見ると古民家を改造したようなタイ料理レストランが。
ということで、お隣にスライドして昼ご飯を食べることにしました。(安直!)
「クルア・チャダー」という店で、テラス席からの雰囲気はなかなか良さそうです。
ゴーヤと玉子の炒め、手羽揚げ、そして、知らずに(タイ友が)注文した鶏の卵巣入りスープ。
私は卵巣も含めてモツ系は苦手なので、野菜とスープだけいただきました。
味は可もなく不可もなく、総じて普通でした。
のんびり食事をするにはいいです。
<レストラン情報>
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クルア・チャダー
ครวชฏา(ครัวชฎา3-ฟาร์มไก่งวงศูนย์ภูมิพลัง)
Chada Kitchen
所在地:20 ซอย สุนทรวิจิตร ตำบล ในเมือง อำเภอเมืองนครพนม นครพนม 48000
20 Sunthorn Vijit Alley, Nai Mueang, Mueang Nakhon Phanom District, Nakhon Phanom 48000
TEL:092-396-1556
時間:11:00-22:00
URL:https://www.facebook.com/chadakitchen3
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ホーチミンの家
ウドンタニーに向かう前に、ナコンパノム最後の観光スポットとして私たちが向かったのは、「ホーチミンおじさんの家」(以下、ホーチミンの家)でした。
あの、ベトナム建国の父と呼ばれるホーチミン元国家主席がかつて身を潜めて住んでいた家です。
ナコンパノムの中心部から車で十数分、ナージョーク村(หมู่บ้านนาจอก)という小さな村の一角にあります。
ナージョーク村は、かつて戦火を逃れてタイにやってきたベトナムの人たちが移住した村です。
ホーチミンは、先にこの地に避難してきていた友人を頼って、1924年から1931年までの7年間、ここで逃亡生活を送りました。
その間、身元がばれないように名前を変えて過ごしていたそうです。
私たちがホーチミンの家の保存家屋に着いた時、現在この場所を管理されている村の女性が、訪問客相手にちょうど案内をされているところでした。
「どうぞ、ご一緒に」
と声をかけていただいたので、中に入って拝聴することに。
この、ボランティアガイドのような女性こそ、ホーチミン元主席が頼ってやってきた友人一族(子孫)の方で、ホーチミン氏とご自身の一族との関わりや、この場所での生活などについてとても詳しく案内してくださいました。
いやー、もう熱弁でしたね。(笑)
『注目されるのはホーチミンさんばかりですが、実際に泥臭く縁の下の力持ち的に立ち回った自分たちの親族のおかげでホーチミンの成功はある』という自負もおありですし、ホーチミンがベトナムに帰還した後もずっとこの村を支えて来られたわけでもありますから、熱が入るのもわかります。
『今でこそタイ国籍を取得してますが、親や祖父母の代にはベトナムからの移民には国籍も支援もなく苦労が絶えなかった』というようなお話もされていました。
あと、興味深かったのは、
「この近くにあるホーチミン博物館なんて、ホーチミンとは縁もゆかりもない建物ですからね」
とおっしゃってたことです。
実は、ベトナムが独立国家として安定した後、かつてホーチミンが一時期避難生活をしていた場所として、また、タイとベトナムの友好の地として、この村に(実際にはタイ政府へでしょうが)ベトナム政府からけっこう莫大な援助金が贈られたそうなんです。
その際、ベトナムからの避難民にもタイ国籍を与えてもらえるよう取り付けてくれたそうです。
でも、その時にどこの誰だか知らない人たちがよくわからない団体を立ち上げて、ホーチミン博物館を作ったそうなんです。
「最初は、この家を買い上げて博物館にすると言ってきたんですが、断ったら、この家のレプリカを作って別の場所に博物館を作ったんですよ」
ということらしいです。
「ベトナム政府から贈られたお金もどこに消えたのやら。私たちにはまったく入ってきてませんでした」
あくまで一方的な説明を聞いただけですから、真実がどうなのかはわかりませんし、博物館側の言い分もあると思います。
ただ、この女性がホーチミン博物館を目の敵にしているかと言えば、そういう風でもなく、「時間があれば博物館のほうにも足を運んでみてください」とおっしゃってたのは、自分たちが守っているものが本物だという自信の裏返しなのでしょうね。
え、私たち?
時間配分ミスにより次のウドンタニーへ急がなけばならず、残念ながら博物館には寄れませんでした。囧
<施設情報>
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ホーチミンの家(ホーチミンおじさんの家)
บ้านลุงโฮจิมินห์
Uncle Ho Chi Minh House
所在地:48 หมู่ที่ 5 ตำบล หนองญาติ อำเภอเมือง นครพนม 48000
48 Moo 5, Nong Yat, อำเภอเมือง Nakhon Phanom 48000
TEL:042-503-527
時間:08:00-18:00
入館料:無料
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おわりに
これでナコンパノムに関する旅行記事は終了です。はじめてのナコンパノム県でしたが、かなり気に入りました。またいつか再訪すると思います。
この後、ウドンタニー県に移動して絶景「赤い睡蓮の湖」などを鑑賞するのですが、こちらは既に記事にしていますので、よかったら下記もご覧ください。
ではまた。