前回の記事で、13基の真っ白な仏塔が圧巻の「ワット・アソカラーム」を参拝して、再びサムットプラカーン県の中心部であるパークナームまで戻ってきたところまでを書きましたが、今回はその続きです。
チャオプラヤー川対岸にある「プラサムットチェーディー」へ向かいます。
パークナームから渡し船に乗って対岸へ
ランチを食べながら近くに船乗り場があることを知った私は、対岸へ渡ってみることにしました。
船乗り場の入り口は、タラート(市場)の小さな道の先にあります。
道の両脇にはいろんな店が並んでいます。
まっすぐ進んでいくと渡し船乗り場の改札があるので、そこで5.5バーツを払います。18時以降は料金が6バーツになるようですね。
いっそ、一日中6バーツでよくない?と思ってしまいましたが、そこは庶民の足として利用されているから簡単に値上げとかはできないんでしょうね。
乗り込んでしばらくすると船が動き出しました。
河口付近ということもあって川幅も広く、さまざまな国のたくさんの貨物船が停泊したり往来したりしていました。
10分ほどで対岸に到着です。
プラサムットチェーディーへ
こちら側はさらにローカル度がアップした感じでした。
出口の改札を過ぎて小さなお店がならんだアーケードを進みます。
道に出たら右側に曲がって歩いて行くとプラサムットチェーディーが見えてきました。
「河口」という意味を持つ「パークナーム(ปากน้ำ)」は、アユタヤー時代から交易や防衛上非常に重要な場所であり、ラーマ2世が建設したプラサムットチェーディーは、チャクリー王朝の歴代国王が毎年御座船で参拝にくるほど重要な建物であったらしいです。
また、プラサムットチェーディーの前方にある「ピースア・サムット島(เกาะผีเสื้อสมุทร)」には要塞が築かれ、今でもその要塞跡が残っています。
赤く巻かれた布が印象的でした。
ピースア・サムット島へ
仏塔の上に上って景色を眺めていたら、渡し船の中から見えた橋がプラサムットチェーディーのすぐ隣から架かっていることがわかったので、渡ってみることにしました。
実は、この橋、ちょっと気になっていたんです。
橋を渡って階段を降りると、マングローブの森のような木々の中にコンクリートの遊歩道が続いていました。
その道を500メートルほど進んでいくと(思ったより距離がありました)、開けた場所に出ました。
そこはかつての要塞跡で、博物館と書かれた資料館のような建物(大したものではありません)や火薬庫跡や何かの資材置き場跡のような建物が点在しており、なんとなく公園的な感じになっていました。なんとなくです。
ここの見どころは、隠蔽砲(Disappearing gun)と呼ばれるW.G.アームストロング社製の大砲が残っていることでしょうか。
この大砲は、普段は敵に見つからないようにレンガで作った丸い穴の中に隠されていて、攻撃するときだけ油圧ポンプで穴から顔を出して発射するという代物なんだそうです。
その姿からタイ語では伏せた虎の大砲という意味合いの「プーン・スア・モープ(ปืนเสือหมอบ)」という名前が付けられていました。あえて日本語に訳すとすれば、「虎伏砲」とか「臥虎砲」とかでしょうか。(適当です)
歴史や戦場跡や武器などが好きな人にはいいかも知れませんが、私も含めてあまりそういったことに興味がない人は、わざわざ何分も歩いてここに来なくてもいいかなとも思いました。(あくまで個人の感想です)
ただ、島の端に見えた海側というか河口に向かって建っているモニュメント的なものの後ろ姿がちょっと気になったので、何なのかを確かめにそこまで歩いて行くことにしました。
要塞名とか仏塔名とかが大きく刻まれているのだろうか?もしかして「ウェルカム・トゥ・タイランド」的なものだったらウケるなとか考えながら。
正面に回ってみたら、改修中!
結局なんの記念碑なのかわからずじまいでした。
帰路
再び橋を渡ってプラサムットチェーディー側に戻ってきました。
また渡し船でパークナーム市街地まで戻ってもよかったのですが、なんとなく別の方法で帰ってみたくなり(というかただ暇だっただけ)、20番のバスに乗ってみることにしました。
この20番のバスはチャオプラヤー川の西側を斜めに北上していくので、途中BTSのウォンウェンヤイ駅の近くで降りて、そこからBTSに乗って帰りました。
まとめ
白亜の仏塔が美しいワット・アソカラームからパークナーム、対岸のプラサムットチェーディーを巡る小旅行は、暑くてとても疲れましたが、1日かけてチャオプラヤー川の下流地域をぐるっと一周制覇したような感じがしてよかったです。
ええ、ただの自己満足ですが。(笑)
2018年12月にBTSの延伸区間が開通すれば、今まではなんとなく近くて遠い県とう印象があったサムットプラカーン県が、もっと身近に、もっと行きやすくなると思います。
ではまた。