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バンコク生活の中で気づいたことや感じたことを書き連ねます。タイの生活情報やタイ語のあれこれ、タイ国内旅行、近隣諸国訪問なども織り交ぜながら。

新元号「令和」を読み解く(タイの反応)

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新元号が「令和」に決まりましたね。
ここタイでも、多少は注目されてニュースになっています。
というか、今朝、タイ人からのメッセージで新元号「令和」となったことを知らされました。
「なんで、日本人より早く把握してるんだよ!」と少し悔しかったまなおです。
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タイのネットニュースの中で比較的早く「令和」について考察している記事がありました。

www.posttoday.com

 
令和の読み方や意味について、タイ人のライターさんが割とわかりやすくまとめていたのが印象的だったので、おおざっぱに訳したものを紹介しておきます。
基本はタイ語原文からの直訳ですが、一部意訳している部分もあります。


新元号「令和」を読み解く

 

日本の古典詩を集めた「万葉集」から選ばれた新元号は、今まで中国古典文学を典拠としてきたのに変わり、初めての日本文学からの選出となりました。

 

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 コーンキット・ディッサターン

 

日本の皇室の伝統として、天皇が即位をした年を元年として数え、それぞれの天皇の時代を表す年号(元号)というものがあります。例えば、アキヒト天皇には平成という名の元号があり、天皇が即位された1989年1月8日から始まり、2019年の4月30日で終わりを迎えます。

日本の内閣は、皇太子ナルヒト親王のための新元号を発表しました。現天皇の在位中に新元号を発表するのは初めてのことです。なぜなら日本の近代史において初の天皇在位中の譲位となるからです。

新元号の令和(Reiwa)の表記はレイワですが、レーワと読みます。

この元号の読み方は世界で話題になりつつあり、タイでもどう読むのか議論の的となっています。つまり上記のように、読みはレーワだけれども表記はレイワとなることについてですね。

そして今、もうひとつ熱く議論されているのが令和にはどんな意味があるのかということです。

NHKニュースによると、新元号は日本の古典詩集「万葉集」から選ばれた言葉で、日本の文学を典拠とした初めての元号とのことです。今までは中国の古典文学から選ばれてきました。

いずれにせよ、万葉集は中国語を多く借用した日本の古典であり、中国式と日本式の双方の捉え方ができるため、令和の意味も複雑なものととなっているのです。

「令和」という言葉は、万葉集巻5、「梅の花」という題の32首の歌の序文に表れる言葉で、内容は以下の通りとなります。

于時、初春令月、氣淑風和、梅披鏡前之粉、蘭薫珮後之香。

意味は、

時に 春は美しい始まり 空気は心地よく風は和やか 梅の花は鏡の前で粧し込み 蘭は香りを漂わす (タイ語からの翻訳)

令和という言葉の由来は、この詩の中にある、美しい始まりという意味の令月(れいげつ)と、穏やかな風という意味の風和(かぜやはら)という言葉からきています。

日本語は中国の文字を借用しているので、漢字の読み方には中国読みと日本読みが存在します。「れいげつ」という言葉は中国読みで、「かぜやはら」は日本読みですが、「かぜやはら」という言葉を中国読みにすると「ふうわ」となります。

略して組み合わせた2文字を中国読みすると「れい(げつ)」と「(ふう)」となるわけです。

よって、この詩の文脈に従えば、「令和(れいわ)」は「美しい平和の始まり」という意味になり、「平和の達成」という意味を持つ平成の元号とシンクロするのです。

これが、日本の文学的な意味解釈です。

しかしながら、先に述べたように、令和には中国語的な意味もあるのです。「令(れい)」は中国語では「リン」と読み、訓令や命令を意味し、「和(わ)」は中国語では「ハ」と読み、平和や調和を意味します。

従って、この捉え方における令和は、調和をもたらす命令というような意味合いとなります。

平成という年号は2019年4月30日をもって終了し、令和は2019年5月1日から正式にスタートすることになります。

 (https://www.posttoday.com/world/585207より)

 

元号を使用している国は、今や日本くらいだし、タイの方にはあまりピンとこないとは思います。ましてや万葉集の「やまとことば」と「漢語」との関係なんてちんぷんかんぷんだろうに、短時間でいろいろ頑張って記事にしてくれたんだなあと感心したもので。
一般のタイ人にとってはほとんど興味ない話題でしょうけどね。

さあ、私も久々に万葉集でも開いてみようかなあ。

 

ではまた。