こんにちは。5月。
タイは今月も非常事態宣言および夜間外出禁止令が延長されましたね。
さて。
新型コロナウイルス(COVID-19)が猛威を振るう中、除菌・消臭効果で注目を浴び出した「次亜塩素酸水(じあえんそさんすい)」
肌に触れても、間違って口に入れてしまっても、ほぼ無害なほど、人体には安全でありながら、しっかり殺菌消毒をしてくれるということで話題です。
そんな『次亜塩素酸水を自宅で作れる機械があったらいいな』と思ったまなお。
タイのネット通販で次亜塩素酸水生成器を買ったら、失敗しました。
しかも、2回も。
購入した電解水生成器は「次亜塩素酸水(Hypochlorous Acid Water)」ではなく、
塩素系漂白剤『ハイター』の主成分でもある「次亜塩素酸ナトリウム(Sodium hypochlorite)」を生成する機器だったんです。
それでも、往生際の悪いまなおは、
本当に次亜塩素酸水を作るマシーンじゃないのかどうかを調べるために、
パタフライピーの青色の色素を利用した実験をしてみることにしました。
はたして、まなおの淡い期待の行方は・・・?
実験に至る経緯
今回、ハーブティーや美容ケア商品などでもおなじみのバタフライピー(タイ語では『アンチャン:อัญชัน』)を使ったおもしろい実験を行ってみたんですが、
実験内容を書く前に、簡単に今までの経緯をおさらいしておきたいと思います。
■タイのネット通販でスプレー式のボトル型電解水生成器を買ったら失敗。
その生成器でできる電解水は、
「次亜塩素酸水」ではなくハイターの主成分である「次亜塩素酸ナトリウム」だったんです。
中国語の説明書を解読したら「次亜塩素酸ナトリウム消毒液製造」と。
とほほ・・・
思うところはあるものの、
まなおの事前確認が甘かったことも、認めざるを得ない失敗でした。
■別の次亜塩素酸水生成器を購入したら、またもや失敗。
一度目の失敗で悔しさに火が付いたまなおは、
電気ケトルのようなコーヒーメーカーのような形状の、ちょっと値の張る「次亜塩素酸水生成器」を購入してリベンジすることにしたんです。
そしたら、再び失敗!
あろうことか、届いたその生成器も「次亜塩素酸ナトリウム消毒液製造」だったんです!!
完全に打ちひしがれたまなおですが、
説明書の中に、のどスプレーのように口内消毒をしている写真を見つけて、淡い期待を抱きます。
『ハイターのような成分を口の中に噴霧するなんて、さすがにないだろうから、
実は、この生成器、やっぱり次亜塩素酸水メーカーなんじゃない?』
と、思ったりしたわけです。
完全に自分の都合のいい方向への妄想が入ってますがね。(汗)
もともと、ネットショップの商品タイトルには、
次亜塩素酸水生成器を意味する「Hypochlorous Acid Water Making Machine」と書かれていたのに、
届いた商品の中国語の説明書には、次亜塩素酸ナトリウム(次氯酸鈉)製造器となってたり、
2つの商品は、違うメーカーの製品にも関わらず、説明書の写真や内容がほぼ同じものの転用だったりと、
この時点で、あれやこれや信じられなくなっていたんです。
それなら、届いた商品で実際に電解水を作って、自分で確かめてみようと思ったわけです。
※あくまで、まなおの楽しみでやってる実験です。
科学的知見に基づいた正確な実験ではありません。(改めて言うまでもない・・・?)
突っ込みどころも多々あるとは思いますが、なにとぞご容赦ください。
実験準備
今回、実験で使用するのは、バタフライピーです。
バタフライピーは、花弁の青い色素「アントシアニン」を利用した色鮮やかなハーブティーやスイーツが人気です。
このアントシアニンは、ブルーベリーや紫キャベツ、ナスなどにも含まれる成分なんですが、酸性に傾くと赤っぽく、アルカリ性に傾くと緑から黄色っぽく変化する性質があります。
バタフライピーのジュースやハーブティーに、マナオ(タイのライム)を絞ると、色鮮やかな紫色に変色するのをご存じの方もいらっしゃると思いますが、
これは、アントシアニンのpH(ペーハー)に対する性質を利用したものです。
酸性かアルカリ性かの「pH」を調べるために、昔、理科の実験でリトマス試験紙というものを使いましたよね。
今回、あのリトマス紙の代わりにバタフライピーを使ってみようと思いついたわけです。
※リトマス紙とアントシアニンの色の変化は、少し異なります。
バタフライピー水を作る
タイで市販されている乾燥したアンチャン(バタフライピー)の花にお湯を注ぎ、青色のバタフライピー水を作っておきます。
電解水を作る
購入した2つの生成器で、水と食塩から電解水を作ります。
【生成器(小)】
スプレー式ボトル型の生成器で電解水を作ります。
300mlの水にスプーン1杯分(15g)の食塩を入れ、かき混ぜてからスイッチを入れます。
約8分で電解水ができあがります。
ちなみに、この生成器では、食塩の分量(7.5g、15g、22.5g)により、それぞれ、低濃度、中濃度、高濃度の電解水が生成されるとのことです。
今回は、中濃度の電解水を作ります。
【生成器(大)】
コーヒーメーカーのような電気ケトル型の生成器で電解水を作ります。
2リットルの水にスプーン2杯分(30g)の食塩を入れ、かき混ぜてからスイッチを入れます。
この生成器では、同じ分量の水と食塩で、電解時間(5分、15分、30分)を変えることにより、それぞれ、低濃度、中濃度、高濃度の電解水が生成されるようです。
まずは、5分の低濃度電解水を作ってみました。
(後ほど、30分の高濃度電解水を追加で作ります)
実験開始!
電解水が出来上がったところで、さっそく実験開始です。
今回、実験してみる液体は以下の通りです。
- マナオ(タイライム)のしぼり汁
- 米酢
- ハイター
- 生成器(小)で作った電解水(次亜塩素酸ナトリウム液)
- 生成器(大)で作った電解水(←次亜塩素酸水だったらいいなと願っているやつ)
アントシアニンの性質をもう一度おさらい。
酸性・・・青 ⇒ 紫~赤へと変化
アルカリ性・・・青 ⇒ 緑~黄色へと変化
そして、次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの違いもおさらい。
次亜塩素酸水・・・微酸性~弱酸性(←作りたいやつ)
次亜塩素酸ナトリウム・・・アルカリ性
以上を踏まえて、さっそく実験を見ていきましょう。
マナオ
アンチャン水にマナオのしぼり汁を入れると・・・
紫色になりました。
これは、マナオに含まれるクエン酸の酸性成分に、アントシアニンが反応した結果ですね。
米酢
次に米酢を試してみると・・・
予想通り、こちらもきれいな紫に。
米酢の主成分である酢酸が、アントシアニンと反応した結果です。
ハイター
ハイターは、次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする漂白剤なんですが、
どうなるでしょうか・・・
入れた瞬間、緑がかった色になりましたが、その後すぐに黄色っぽい透明な色に変わりました。
そうなんです、ハイターは強アルカリ性の液体(次亜塩素酸ナトリウム)なんです。
ですから、直接肌に付着したり目に入ったりしないように十分気を付けなればならないんですね。
生成器(小)の電解水
次は、スプレー式ボトル型の小さめ生成器で作った電解水です。
これは、あらかじめ次亜塩素酸ナトリウムの生成器だと覚悟(?)していたものですが、はたしてどうでしょうか・・・
結果は、予想通り、アルカリ性を示す緑色になりました。
やっぱり・・・。
生成器(大)の電解水
いよいよ、今回まなおが一番ドキドキしている実験の開始です。
これは、私がほしかった「次亜塩素酸水」なのか、
それとも「次亜塩素酸ナトリウム」なのか・・・!?
次亜塩素酸水なら微酸性なので、赤っぽく紫に変化してくれることを祈って・・・
はい、みどりー!
ダブルハイター決定♪ (T_T)
いやね、そんな予感はしてましたよ。
でも、こう、決定的に突きつけられるとやっぱり・・・ね。
生成器(大)の電解水 ー その2
さっきの実験で現実を突きつけられたにもかかわらず、
諦めの悪いまなおは、こう考えたんです。
『もしかしたら、別のモードで作ったら次亜塩素酸水になったりするかも?』
んなこたーない
と、頭の片隅…どころか大半で分かってはいましたが、
一応、30分の高濃度設定で電解水を作ってみました。
で、
できあがった電解水をバタフライピー水に投入してみると・・・
はーい、みどり。
しかも、さっきより鮮やかな緑。
単純に、高濃度の次亜塩素酸ナトリウム液ができただけのようです。
これでハイターいっぱい作れるわ!(*^-^*)
ちーん
(画像:少し明るくして色の違いを分かりやすくしてます)
ということで、
どうやら、今回まなおが買った電解水生成器は、いずれも次亜塩素酸水ではなく、
次亜塩素酸ナトリウムの製造器だったということが、ほぼ確定しました。
おつかれさまでした〜 (T . T)
全員集合(⌒▽⌒)
きれーだなー・・・
次亜塩素酸水スプレー
蛇足ながら、市販の次亜塩素酸水スプレーでも試してみました。
スプーンにシュッシュッとスプレーしてから、バタフライピー水に入れてみました。
すると・・・
肉眼で確認できるような、色の変化は認められませんでした。
ただ、これは、
商品自体が弱酸性の次亜塩素酸水のため、ほとんど変色しないのかも知れませんし、
もしかしたら、2年前の購入品のため、すでに中の次亜塩素酸水の成分自体が分解・変化してしまっているのかも知れません。
※次亜塩素酸水は紫外線や温度に影響されやすく、長期間タイの室内で保管していたたこの商品が変質している可能性は高いです。
(すっきりしない実験でごめんなさい!)
【まなお実験教室】バタフライピーで検証!「タイで買った次亜塩素酸水生成器、何ができた?」
おわりに
実験してみた結果、
やっぱり、どちらの電解生成器も、まなおが欲しかった次亜塩素酸水生成器ではなく、
次亜塩素酸ナトリウムの生成器だったようです。
結果自体は、期待していたものではありませんでしたが、
小学校の頃にもどったような、面白い実験ができてよかったです。
(誰の役にも立ちそうにないけれど)
新型コロナウイルスにより、非常事態宣言発動中のタイ。
引きこもり自粛生活の中で、つかの間、刺激ある楽しい時間を過ごすことができました。
もう、こうなったら、いっぱいハイター作って、せっせと台所用品とか食器とか水回りの消毒に勤しみますかね。
ではまた。