新型コロナウイルスCOVID-19が世界的に猛威を振るう中、人体には安全ながら、インフルエンザウイルスやノロウイルスなどのウイルス及び細菌の不活性化、消毒・滅菌・消臭効果のある「次亜塩素酸水(Hypochlorous Acid Water)」が注目を集めています。
この魔法のような水「次亜塩素酸水」の魅力に興味津々のまなお。
「自宅で手軽に次亜塩素酸水を作ってしまいたい!」という安直な発想で、次亜塩素酸水生成器なるものをタイのネット通販で購入して失敗した話は前回書きました。
今回はその続きで、わたくしまなおがリベンジに挑戦する話です。
ハイター製造器を買ってしまった!?
次亜塩素酸水の生成器だと思って買ったものが、実は次亜塩素酸ナトリウムという別のものを製造する機器だったんですね。
次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムとは、似て非なるもの。
次亜塩素酸という名を冠していることや、水と塩(塩化ナトリウム)から生成することができる点、いずれも殺菌や消毒作用があることなどから間違えやすいんですが、
次亜塩素酸水(Hypochlorous Acid Water)は、酸性の電解水で肌にもやさしく、健康に危険を与えることがほとんどない安全な除菌消臭剤として使用できます。
一方、次亜塩素酸ナトリウム(Sodium hypochlorite)の電解水はアルカリ性で、いわゆる塩素系漂白剤ハイターの主成分だったりします。除菌や漂白には有効ですが、肌にダメージを与えるため、使用の際には直接触らないように注意が必要です。また、食器やまな板などの殺菌に利用した後は水で洗い流す必要があります。
意気揚々と購入したマシーンが、実はハイター製造器だったとは。とほほ。
※ハイターは花王株式会社の商品名です。実際にハイターが作れるわけではありません。念のため。
リベンジ
今回の失敗は、ちゃんと確認しなかったまなおにも責任があるんです。
でも人間って、自らの失敗をなかなか認めたくないものなんですよね。
時には、その失敗を振り返ることもなく、むしろ失敗などなかったことにしてしまおうというような行動を、無意識のうちにとることがあるわけです。
失敗を別の成功でチャラにしたい。
あわよくば倍返しで見返したい。
とっさにそう思うことってないですか?
ギャンブルには疎いんですが、例えばパチンコですった分をチャラにするために万馬券を狙うとか。(違う?)
はい、わたくし、受け取ったスプレーボトル型の電解水生成器が次亜塩素酸水生成器ではないと悟ったその5分後には、コーヒーメーカー型の次亜塩素酸水生成器の購入ボタンをポチってました。
スプレー式の生成器を購入する際、数十バーツを節約するために最安値のショップを探しまくってた私が、2,500バーツ(約8,300円)超えの、4倍以上の価格の次亜塩素酸生成器を即決でポチったわけです。
どうです、この行動力、決断力!
え、浅はか? ( ゚Д゚)
いいんです。
次亜塩素酸水の魅力に片足を突っ込んだ私は、なんとしても自宅で作れる生成器を手に入れるため、リベンジに燃えたんです。
もちろん、今回はちゃんと購入店での商品説明を読んで「次亜塩素酸水生成器」であることを確認。
(スプレー式の生成器を購入した前回、実は購入店の説明には次亜塩素酸という文言が一切なかったんですが、同じような商品を扱う他のショップの商品説明を読んで勝手にそうだと思い込んでいた。という失敗をしていました)
(購入店の商品説明:一部抜粋)
商品到着!!
新型コロナウイルスの影響でしょうか、当初の配達予定日より2日遅れで商品が届きました。
帰宅後、マンションの管理事務所で受け取ります。
わりと厳重に包装してありました。
私も部屋に持ち込む前に、廊下で厳重に殺菌消毒を行います。
次亜塩素酸水生成器の梱包を、「セラ(CELA)」という日本から買ってきた次亜塩素酸水のスプレーでシュシュっと滅菌。
ふふふ。これでもう、今後はわざわざ日本から次亜塩素酸水を買ってくる必要もなくなるんです。
消毒が済んだら、梱包材はそのままゴミ置き場へ持っていき、中身だけを部屋に運び入れました。
これが一式です。
うーん・・・。
中国製ということはわかっていたけれど、やっぱり気になるなあ。
「消毒液制造机」
というか、マシーンの下部分の色、画像と違うくない?なんで青色?(ただの保護シートでした。ごめんなさい!
上部の金属部分、錆みたいに汚れてないか?
まったく・・・。
言っちゃなんだけど、やっぱり中国クオリティーなんですね、こういうところ・・・。
まあ、不満は残りますが、とりあえず次亜塩素酸水が作れるならよしとしておきましょう。
デジャヴ(既視感)
とりあえず内容物はそろっているようなので、さっそく説明書を開いて詳細を確認。
前回大失敗したので、今回はなんとしても次亜塩素酸水を作れるマシーンが欲しかったまなお。
はやる気持ちを押さえつつ、説明書のページをめくります。
あれ?この写真、どっかで見たような・・・。
ショッピングサイトの商品説明画像だったかな?
次のページ。
このたらい、この蚊、この入れ歯・・・
なに?このデジャヴ感・・・。
デジャヴ=既視感
既視感(きしかん)は、実際は一度も体験したことがないのに、すでにどこかで体験したことのように感じる現象である。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より
商品説明のページはどこだっけか?
ああ、ここ、ここ。
「产品概况」って、ところでしたよね。
ん・・・?
って、これ、たしか先週もこんな展開あったような・・・
え?え?えーーーーーっ。
なんの冗談なの?
前回ミスって次亜塩素酸ナトリウム製造マシーンを買ってしまったのが悔しくて、
確か、それを帳消しにしようとしてたんだよね?
それなのに、今回もまた次亜塩素酸ナトリウム製造マシーン買っちゃった!?
リベンジで倍返しにしてやろうと企んでたのに、まさかの4倍返しくらったってねー!(*^◯^*)
またひとつ大容量ハイター製造器が増えましたよ、お母さん。(*´▽`*)
笑えない。
クレーム!?
今回のは、完全に詐欺レベルじゃない?
購入ショップの商品タイトルにも「Hypochlorous Acid Water Making Machine」って書いてあったし、商品説明でも次亜塩素酸ナトリウムにはない次亜塩素酸水の利点とかさんざん説明してましたよね?
それなのに、届いた商品にはいっさい英語の説明書もなく、あるのは中国語オンリーの取扱説明書のみ。
なんか見たことあるような気がしたら、この取扱説明書の中身、この前のスプレー式のやつとほぼ同じでした。
で、私が欲しかった次亜塩素酸水生成器ではなく、
次氯酸鈉=次亜塩素酸ナトリウム生成器だったなんて・・・。
もう、ちゃぶ台ひっくり返す案件ですよ。
自分で片付けるの嫌だから思いとどまりましたけど。
これはクレームっしょ。
って、ふつう思いますよね。
でも、まなおはもうクレームするのもやめたんです。
ふたつのハイター製造マシーン、引き受けることにしました。
なぜって、クレームしても徒労感が残るだけなのはわかってるから。
もう少し若い頃の私なら、間違いなくクレーム、もしくは返品してました。
でも、『もういいや』と今回考えたのは、この手のクレームや返金手続きにかける労力が割に合わないってことを知るほどには、長くタイに住んでいるってことなんだと思います。
もちろん、その気になって手続きすれば、なんとか交換なり返金なりはできるでしょう。
ただ、それにかかわる対応のストレスが半端ないのも目に見えているんです。
しかも、今回の出品業者は中国企業ですしね。さらに手強い。
「何を大げさな」
「こんなことであきらめる人がいるからこの国のサービスはいつまでたっても進歩しないんだ」
「抗議するべきところは抗議すべきでしょ!」
こういったご意見もあるでしょうが、すみません、そういう情熱は他の方にお任せして、まなおはもう「マイペンライ」ってことにさせていただきます。(^◇^;)
まあ、レビューに「次亜塩素酸水生成器ではなかった」ということくらいは書くかもしれませんけど。
むしろ、ここで私の2度にわたる失敗を報告することで、もしかしたら次亜塩素酸水生成器を購入しようと思っている方の目に留まり、少しでも注意喚起になればそれでいいやくらいに思っています。
※次亜塩素酸ナトリウムが悪者というわけではありません。使用方法さえ間違えなければ、次亜塩素酸ナトリウムは厚生労働省も推奨する優れた消毒液として活用できます。
ただ、次亜塩素酸水だと勘違いして皮膚や直接口にしてしまうと危険なので注意が必要です。
わずかな期待
前回のスプレー式ハンディタイプの電解水生成器(もうあえて『次亜塩素酸水生成器』とも『次亜塩素酸ナトリウム生成器』とも書かない)に付属の取扱説明書と、今回のコーヒーメーカーみたいな電解水生成器に付いてきた説明書が、ほとんど内容が同じだと書きましたが、よく見たら、数か所違うページがあったんです。
例えば、この下のページはコーヒーメーカー型の取説の中にしかなかったんですが、男の人が喉スプレーのように口に吹きかけているような写真があるんです。
これ、次亜塩素酸ナトリウムの生成器だとしたら、ハイターのようなものを口に直接噴霧するとかありえます?
いくら希釈するとはいえ、さすがにそれはないんじゃないかなとも思うんです。
だとすれば、この電解水生成器は、やっぱり人体に安全な次亜塩素酸水を生成するマシーンだったりする?という淡い期待も芽生えたりするわけです。(←往生際が悪い)
なんだか、そんなことを考え出したら、すべてがよくわからなくなってきました。
ネットショップの商品説明も、商品に付属している取扱説明書も、どっちも適当でいい加減な可能性だってある?
それならば、実際に電解水を作ってみるしかないんじゃないかなと思ったんですが、そのお話はまたの機会に。
ではまた。