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バンコク生活の中で気づいたことや感じたことを書き連ねます。タイの生活情報やタイ語のあれこれ、タイ国内旅行、近隣諸国訪問なども織り交ぜながら。

謎多き古代都市!?ムアン・シーテープ遺跡(ペッチャブーン県)

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今日は、ペッチャブーン県にある遺跡「シーテープ歴史公園」を紹介します。
近代のタイとは少し異なる文化の香り漂う遺跡でした。

ルーイ県の奇祭「ピーターコーン祭り」に参加し、タイのスイスとも呼ばれるカオコー高原に滞在した帰りに立ち寄りました。

※2023年9月19日、古代都市シーテープの遺跡がユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されました!

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シーテープ歴史公園

カオコーを後にして、一路バンコクへと向かって車を出した私たちですが、「せっかくペッチャブーン県まで来たのだから、他にどこか観光で立ち寄れるところはないだろうか?」と、Googleマップを眺めてみたら、ありました、ありました。

シーテープ歴史公園(อุทยานประวัติศาสตร์ศรีเทพ)なるところが。

ムアン・シーテープは、プッチャブーン県シーテープ郡にある遺跡で、周りを掘と城壁で囲まれた古代都市です。

広さは約4.7キロ平米あり、円形のムアン・ナイ(内都市)と、東側に隣接する四角いムアン・ノーク(外都市)のふたつのエリアに分かれています。

考古学的研究により、有史以前である約2千年前にこの地で集落が形成され、後にドヴァーラヴァティー(タワーラワディー)や古代クメールといった、外国の文化の影響を受けて社会的な集落が発展していったことがわかっています。


というようなことが、歴史公園の説明看板に書いてありました。
ただ、詳しいことはよくわかってないようです。


歴史公園散策(ムアン・ナイ)

国道21号線を南下し、シーテープ交差点で左折して東へしばらく進むと、シーテープ歴史公園の入り口に到着しました。


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守衛のおじさん、
「もうこんな時間だから入場料は取らないけど、自分で遺跡を回らなきゃいけないよ」と。

ん?
よくわからないけど、入場料は要らないんだ。
それは嬉しい♪

なんて思いつつ、駐車場に車を停めてビジターセンター(公園管理事務所)の方に向かうと、すでにセンターは閉まっていて、帰り支度の女性職員さん2人がこう言いました。

「もう園内を回る電動の車(トラム?)はないから、自力で行くしかないですよ。自転車乗って行きます?」

センター前に置いてある自転車を指差しています。

ああ、そういうことか。
もっと早く来ていれば、園内を車で回ってくれたんですね。

「歩いて遺跡までは、遠いですか?」

「4〜5百メートルくらいだけど、公園16時30分で閉まりますよ

(えっ、今もう16時10分なんですけど・・・)

自転車お借りしまーす!

「好きなの選んでいいわよ。16時半までに返しておいてねー!」

「は、はーい!」

みたいなやり取りをして、速攻で自転車にまたがってガタガタ道を遺跡へ向かいました。

これ、歩いてたら、片道で時間終了になるやつ!(笑)

20分しかないから、とにかく、大急ぎで見て回るしかないです。



プラーン・シーテープ

最初にたどり着いたのが、プラーン・シーテープ(ปรางค์ศรีเทพ)という塔堂です。
クメール様式の神殿建築です。ラテライトの基盤の上にレンガで塔が建てられています。
ほとんどが崩壊しており、塔堂の一部しか残っていません。

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プラーン・ソーンピーノーン

先ほどのプラーン・シーテープと並列するような形で建てられているもう一つの塔堂が、プラーン・ソーンピーノーン(ปรางค์สองพี่น้อง)です。

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こちらもほとんどプラーン・シーテープと同じような雰囲気でしたが、主塔の隣にあるまぐさ石のレリーフ(おそらく修復されたもの)が見どころ的な感じでした。

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牛にまたがるシヴァ神と妻のパールヴァティー神(ウマー)ですね。



カオ・クランナイ

プラーン・シーテープとプラーン・ソーンピーノーンの裏手にあるピラミッド型の大きな遺跡が、カオ・クランナイ(เขาคลังใน)です。

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カオ(=山)という名前が付いているだけあって、なかなか大きな遺跡です。


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ピラミッドの基盤部分の一角に屋根が取り付けてある箇所があったので、近寄ってみると、漆喰作りの奇妙なレリーフ像が並んでいました。

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なんだか、タイの一般的な寺院や遺跡でよく目にするレリーフのモチーフ(ヤックと呼ばれる鬼とか猿とか象とか天人など)とは異なる不思議な彫刻たちでした。


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最初見た時は、なんとなく南米の古代文明的な印象を受けました。
(ちょっとバリ島っぽくもある?)



小規模遺跡とムアン・ノーク遺跡

シーテープ歴史公園のムアン・ナイ遺跡には、上記の代表的な3つの重要遺跡以外にも小さな遺跡が45ヶ所も点在していたり、大小の溜池なども存在しているようですが、ピラミッド(カオ・クランナイ)をぐるっと一周した時点でタイムアウトとなったため、公園の管理事務所まで戻ることにしました。

また、ムアン・ナイ遺跡に隣接する同じく広大なムアン・ノーク遺跡も、同じ理由で今回は見て回ることができませんでした。

私たちが自転車を返す頃に、ムアン・ノーク遺跡(こちらにも小さな遺跡が50ヶ所以上点在しているそう)の方から悠々と自転車で帰ってきたグループがおられ、私たちも時間があったら気持ちのいいサイクリングができたんだろうなと、少し残念でした。

歴史公園には時間に余裕を持って行きましょう。(反省)



<歴史公園情報>
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シーテープ歴史公園
อุทยานประวัติศาสตร์ศรีเทพ
Si Thep Historical Park
所在地:208 หมู่ 13 ตำบล ศรีเทพ อำเภอศรีเทพ เพชรบูรณ์ 67170
    208 Moo 13 Si Thep Si Thep Phetchabun 67170
TEL:056-921-322
時間:08:30-16:30
入園料:100バーツ
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城壁外のピラミッド(カオ・クランノーク)

16時半過ぎ、慌ただしいシーテープ歴史公園訪問となりましたが、実はもうひとつ寄りたい遺跡があったので、そちらへ向かいます。


先ほど、シーテープ歴史公園の中にピラミッド型の仏塔のような遺跡「カオ・クランナイ」がありましたが、これから向かうのは「カオ・クランノーク」という遺跡です。

ノーク(=外)という名前でもわかるように、この遺跡はシーテープの城壁外、北側に位置します。

歴史公園外ということもあって、こちらは入場料も徴収されず、時間制限もありません







カオ・クランノーク(เขาคลังนอก)は、思っていたより大きな遺跡でした。
こちらもなんだかピラミッドのような造りです。

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スコータイ王朝よりも古い、ドヴァーラヴァティー(タワーラワディー)文化の影響を受けた建築物だそうです。
8〜9世紀頃に建てられたのではないかと推測されています。

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階段は四方にあるのですが、現在、訪問者が登れるのは西側の階段のみ。
せっかくなので、上ってみましょう。
土台部分はラテライトで作られているようです。

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階段の上には、レンガを積み上げたストゥーパ状のものがありました。

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それ以外にはこれといって何もないのですが、ここから日が少し傾きかけたシーテープの町並み(というか田畑と平原)を眺めるのは、気持ちがよかったです。

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なんとなく、悠久の時間を感じてしまいました。

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そうやってしばし黄昏てみたものの、
ふと、これからまた運転してバンコクへ帰らなければならないという現実に引き戻され、再びピラミッドの階段を足早に降りて車へ戻ったのでした。



シーテープの遺跡群は、何かのついででないとなかなか足が向かない場所かも知れませんが、観光客も少なくひっそりとした、そしてある程度整備された、いい歴史公園だと感じました。

現在、ユネスコの世界遺産に申請しているそうです。(数年前から?)

※2023年9月19日、古代都市シーテープの遺跡がユネスコ世界文化遺産に登録されました!(2023年9月19日追記)

ペッチャブーン県やルーイ県方面へ行かれる際に、もし時間に余裕があればお立ち寄りになってはいかがでしょうか。



ではまた。