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バンコク生活の中で気づいたことや感じたことを書き連ねます。タイの生活情報やタイ語のあれこれ、タイ国内旅行、近隣諸国訪問なども織り交ぜながら。

バンコクでも見える!?紫金山・アトラス彗星

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天文ファンや星空好きな人のあいだでここのところ話題になっている「紫金山・アトラス彗星」(C/2023 A3 Tsuchinshan-ATLAS)

世紀の大彗星となるか!!
と、期待されている(いた?)彗星で、北半球では9月の末から10月いっぱいくらいが見頃とか。
タイのバンコクでも観測することができるのでしょうか。


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バンコクでも彗星見れるかな?

ここ数日、早起きしてバンコクの夜明けの写真を撮っていたのですが、実はこの紫金山・アトラス彗星をちょっと期待していたからなんです。

ただ、紫金山・アトラス彗星は高度が低い場所に現れるため雲がかかったり霞んだりしがちなのと、そもそも光害の激しいバンコクではよっぽど彗星自体が明るくならない限り観測するのは難しいだろうなとは思っていました。

しかも、当初、0等級くらいの明るさになるだろうと予想されていた紫金山・アトラス彗星は、最近の発表では3等級程度にとどまるだろうと修正されたこともあり、さらに期待値は下がりました。
それでも「大化けする可能性もなくはないかも」なんて希望は捨てず、毎朝待ち構えていたわけです。


9月下旬の紫金山・アトラス彗星観測

彗星が太陽に最も近づく(近日点)2024年9月27日から、私の早起きははじまりました。
(毎日押し掛けた友人には感謝しかありません)

最初の3日間は、低空に厚い雲が広がって全くダメでした。
(そもそも今タイは雨季ですしね)

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4日目の9月30日は、奇跡的に雲はほとんどなかったのですが、日の出前の薄明の時間帯であることに加えてビル群の明かりで、肉眼では全く星らしきものは見えませんでした。

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それでも、夜明けの細い月とバンコクの摩天楼の写真なんかをそこそこきれいに撮れたので、それで満足していました🌙



え、これはもしかして!?

ところがです。
先日、その写真たちを見返してたら、気になるものを発見!👀

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肉眼では全く見えなかったんですが、ビルの上に少し尾を引いたような点が…🤔

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これは!と思い、同じタイミングで撮った他のいくつかの写真を拡大してみたら、やっぱり尾っぽらしきものが写っていて、どうやらそれが紫金山・アトラス彗星のよう🙌

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撮った日時の彗星の位置をアストロアーツ社の「ステラナビゲータ」で調べてみたところ、おそらく紫金山・アトラス彗星で間違いないかと💡
(Bangkok THAILAND 5:11 a.m. 30/Sep/2024)

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(画像:アストロアーツ StellaNavigator)



知らないうちに彗星を写真におさめていました😆
肉眼では認識できないくらい小さな点でしたが、バンコク都心でもとりあえず写ることに感動です。
地方ならもっとはっきりと尾も長く撮れるのでしょうね。

※彗星の尾ができるだけ見えるように、写真の色やコントラストなどいじっています。(それでもこんなに小さくぼんやりとしか見えないんですけど…)

あと、明るい望遠レンズを持っておらず、画質ザラザラなのはご愛敬ということで(汗)


今回、撮れたのはまぐれみたいなものですが、嬉しかったのでインスタにも投稿しておきました。笑

 
 
 
 
 
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10月以降の紫金山・アトラス彗星観測

以下、今後の彗星の動きと観測のタイミングを書いておきます。
まだ観察チャンスは残っていますから、ご興味あればぜひチェックしてみてください。
9月下旬は明け方の東の空でしたが、10月半ば以降は太陽が沈んだ後の西の空に彗星が現れます。

10月上旬:太陽と彗星の位置関係により観測は困難
10月11〜12日以降日没後の西の空に出現
10月12日:地球と最も接近(近地点
10月下旬:彗星の明るさは暗くなるが、高度が高くなるので観察しやすいかも


理論的には、地球に最も近くなる10月12日前後に彗星が大きく明るく見えるのですが、この時期の彗星は日の入り直後の地上から近い位置となるため、沈んだ太陽光の影響により彗星が見えにくいかもしれません。
よっぽど光害の少ない郊外の西の空が開けた場所でないと厳しいでしょう。
(バンコクで肉眼で見るのは難しいかも)

10月中旬から11月頭にかけてしだいにに彗星の高度が上がるため観察しやすくなりますが、彗星自体の明るさは徐々に暗くなっていきます

彗星がまだ明るい10月13日から16日くらいに観察できればいいのですが、並行して月明かりも増していくので、はたして彗星がきれいに見えるのかどうか、微妙なところです。
ちなみに、10月17日がスーパームーンの満月です。

そうすると、月の出が遅くなる10月20日以降も狙い目ですが、先述のようにしだいに彗星の明るさも落ちていくので、これまた予測が難しいところです。(空自体は暗いので、意外とはっきり見えたりするかも?)


下の図は、10月12日から10月31日までの彗星の位置を表しています。(タイの日没から約45分後の位置)ちなみに左下の白の軌跡は金星です。
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(画像:https://thaiastro.nectec.or.th/skyevent/article/c2023a3/ より)



いずれにしても11月はじめくらいまでは紫金山・アトラス彗星を観察したり撮影するチャンスはあります。

彗星は専門家でも予測が難しく、どう転ぶかわからないのですが、見えても見えなくても楽しみに待つことにしましょう。

 

あ、蛇足ながら、バンコクだと肉眼ではほとんどわからないかも知れませんが、とりあえず今回の私のように、彗星があるであろう方向にカメラやスマホを向けて写真を撮っておけば、彗星が写っているかもしれません。
「10月11~12日以降、日が沈んだ後の西の空」です。
よかったらトライしてみてください。

日本とタイとでは若干位置や時間が異なりますが、下記サイトも参照ください。

(解説)紫金山・アトラス彗星の観察チャンス(2024年10月) | 国立天文台(NAOJ)

ดาวหางจื่อจินซาน-แอตลัส (C/2023 A3) - สมาคมดาราศาสตร์ไทย


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(数日間の早起きのおかげで素敵な日の出にも出会えました)



ではまた。