"Long ago, there was a long slope in the city of Edo.
It was a very lonely place..."
この英語の一節、見覚え・聞き覚えのある方いらっしゃいませんか?
「ある!」という方、
もしかしたら、私と同世代で、同じ教科書を使って英語を学んだ方かも知れませんね。
(近年の教科書事情を知らないので、世代についてはなんとも言えませんが)
これは、かつて私が中学生だった頃の英語の教科書(確か『New Prince』)に載っていた「MUJINA」というタイトルの読み物の冒頭部分なんです。
小泉八雲こと、ラフカディオ・ハーン(Lafcadio Hearn)の著書「怪談」に収められている「貉(むじな)」の話を、中学生にもわかりやすい英語で編集したものでした。
当時、クラスの全員がこの物語の英文を暗唱させられました。
あまり英語の勉強に熱心ではなかった、というか、苦手だった私は、この冒頭文だけしか覚えていないのですが・・・。(汗)
それはともかく、この「怪談」の中には、あの有名な「耳なし芳一」の話も収められており、日本文化に興味を持つ、日本に帰化した白人の作家が、明治時代にいたんだということを、何となく意識したことは覚えています。
その小泉八雲が、一時期、妻節子の故郷である島根県の松江に住んでいた住居は、現在国の史跡となっています。
先日、冬晴れの穏やかな朝に、松江城城下の古い町並みが続く一角にある「小泉八雲記念館」を訪れました。
そこで、ひとつ賢くなったことがあったので、備忘録として書いておきます。




小泉八雲記念館には、小泉八雲が生前使用していた書斎の机や椅子、衣服、生活用品、執筆道具、お気に入りの玩具、直筆のメモや挿絵、手紙などがいろいろ展示されているのですが、その中に見覚えのある鉄の塊がありました。
それは何かというと、筋トレ用のダンベルだったんです。
江戸の末期から明治にかけてを生きた人が、その時代から筋トレにいそしんでいたということにも驚いたんですが、
それよりも私が衝撃を受けたのが、そのダンベルの説明書きに書かれていた文字でした。
館内は撮影禁止だったので、実物の写真をお見せできないのが残念ですが、
何と書いてあったのかというと・・・
「鉄亜鈴(てつあれい)」
( ゚д゚)
いや、それがどうした?
ってお思いでしょうか・・・。
私、生まれてこのかた、鉄アレイの『アレイ(アレー)』って、てっきり英語か何かの外来語だと思っていたんです!
これって、鉄アレイって、日本語だったんですね!!
は~~~ん!
鉄亜鈴(てつあれい)又はダンベル (英: dumbbell) とは筋肉を鍛練するために用いられる、棒の両端に鋳鉄製の重しが付いた体操器具である。鉄唖鈴、鉄アレイとも書く。プレートがついたものがダンベルで、丸い鉄球がついたものが鉄アレイと分けて認識されていることもあるがダンベルの和訳が鉄アレイにあたる。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
軽自動車の「軽」が「K」ではないと知った時くらいの衝撃!
ダンベルと鉄アレイの由来について、端的にわかりやすく書いてあるページがあったので、勝手に貼り付けさせていただきます。
もう、目からうろこです。
何歳になっても、改めて知ることっていっぱいあるもんですね。
以上、英語は苦手だったなんて言ってましたが、日本語もずいぶんあやしいまなおでした。
<おまけ>
小泉八雲記念館で買った記念グッズ。
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が描いたカエルがかわいいです。
暇なときには、一人『芳一ごっこ』もできます。(笑)
ではまた。