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バンコク生活の中で気づいたことや感じたことを書き連ねます。タイの生活情報やタイ語のあれこれ、タイ国内旅行、近隣諸国訪問なども織り交ぜながら。

年に数日だけオープン!タイ湾を一望できる絶景「カオロームムアック」登山。(まだ見ぬ絶景『UNSEEN THAILAND』プラチュアップキリカン)

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10月にナコンサワンの絶景「カオノー」に登って以来、ここのところ絶景登山にはまっているまなおです。

【追記情報】2019年の開山カレンダーをアップしました(2019年2月21日)

 

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タイのプラチュアップキリカン県といえば、王室の避暑地「ホアヒン(フアヒン)ビーチ」があることで有名ですが、今回は、ホアヒンからさらに100キロ近く南下したところにある県庁所在地プラチュアップキリカン郡内の絶景ポイント「カオロームムアック(เขาล้อมหมวก / Khao Lom Muak)」に登ってきました。

ちなみに、カオ・ローム・ムアック(เขาล้อมหมวก)という名前は、

  • カオ(เขา)=山
  • ローム(ล้อม)=囲む
  • ムアック(หมวก)=帽子

という意味があり、この地域に伝わる昔話(伝承)に基づく名前だそうです。

このロームムアック山(以下『カオロームムアック』)からは、プラチュアップキリカン湾とマナオ湾そして広大なタイ湾の大海原、そしてプラチュアップの街並みと遠くミャンマーへと続く山々の絶景を360度のパノラマで見渡すことができるんです。

ただし、カオロームムアックはいつでも登れるわけではなく年に数日だけ決められた日にしか登山が許可されていないため、この絶景を見に行きたい人は事前準備が必要です。

この記事では、2019年度の開山予定や登録方法なども紹介していきますので、カオロームムアックに登りたいという人はぜひ参考にしてください。

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※地名の表記について
プラチュアップキリカンは、「プラチュアップキーリーカン」や「プラジュアップキリカン」など様々な表記がありますが、ここでは「プラチュアップキリカン」で統一します。
また、カオロームムアックも「カオロンムアック」や「カオロムムアック」なども散見されますが、本記事では「カオロームムアック」とします。

 

 

カオロームムアックはいつ登れる?(年に数日だけ)

カオロームムアックはタイ国空軍の第5航空団(WING 5 ROYAL THAI AIR FORCE / กองบิน ๕ กองทัพอากาศ)の敷地内にあり、一般の人がカオロームムアックに登れる日は限定されています。
カオロームムアックは、3連休以上の長期休暇の時だけ開放されているのです。
しかも登山前には受付登録を行う必要があり、この登録時間に遅れると山に入れてもらえません。
また、登山道や頂上の展望スポットが大混雑しないよう、係官の指示に従ってある程度の人数ごとに分けて登ることになります。

  • 決められた3連休以上の休みの日にしか登山できない
  • 当日の朝6時から10時30分までに登山の受付登録が必要
  • 登山者が多い場合は時間ごとに入山制限あり(係官の指示に従う)

 2019年のカオロームムアックの登山可能日

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(2018年度のカオロームムアックの登頂カレンダー)


今年2018年に登山できる日は、年末年始(12/29、12/30、12/31、1/1)を残すのみです。
そして、2019年は・・・
残念ながら、まだ正式に発表されていません。おそらく、来年の2月くらいに発表されるかと思います。
というのも、いずれにしても正月以降の1月、2月、3月には3日間連続の休日がないので、慌てて発表することもないから・・・というスタンスのようです、毎年。タイですもの。笑

2019年のカレンダーが発表されていましたので、下に載せておきます(2019年2月21日)

第5航空団のフェイスブック及びHPで発表されると思いますので、また正式にアナウンスがあったら情報を追加したいと思います。

タイ国空軍第5航空団公式ホームページ

第5航空団(Wing 5)Facebook

 

ただ、毎年の傾向から、ある程度の日程は予測できます。
以下、わたくし、まなおの予想カレンダーです。(間違ってても怒らないでくださいね!笑)

 <2019年度の登山開催日まなお予想>

  • 4/6~4/8
  • 4/13~4/16
  • 5/18~5/20
  • 7/27~7/29
  • 8/10~8/12
  • 10/12~8/14
  • 12/28~12/31(1/1)

 ※あくまで勝手な予想です。予定を立てるのは正式な発表を待ってください


2019年登頂カレンダー

正式にカレンダーが発表されていましたので、アップしておきます。
まなお予想ドンピシャでしたね!(ただし、2019年から2020年の年末年始はカレンダーに記載されていません。開催しないのか保留なのかはわかりません)

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(2019年度のカオロームムアックの登頂カレンダー)



また、これもタイらしいのですが、正式な開山カレンダーが発表されてからも多少の変更はあります。

現在のカレンダー上では飛び石で3連休になっていないようなところでも、政府が直前になって連休にすることも多々あり、そうすると急きょ登山許可日になったり(ならなかったり)する場合もあります。

逆に、登山可能日になっていても、市民マラソンだとか県のお祭りだとかの開催と日にちがタブった場合は臨時で閉山されることもあります。(対応する職員がイベントに駆り出されたり、軍の敷地内が混雑したりするからだと思います)

ですから、登山予定日が近くなった時に、念のためフェイスブックやHPで再度確認した方がいいです。

 

カオロームムアック登山の手順と注意事項

カオロームムアックに登るための手順
  1. 登山登録
    登山当日に登山道入口前の受付にて。
    受付時間は、6:00~10:30 まで。(この時間に遅れたら登山不可
    名前と連絡先の電話番号と認定書の要否を書く程度のものです。
  2. 認定書発行の申請
    カオロームムアックの登頂認定書を希望する者は申請。(非強制)
    1人30バーツ。
    ※通常は当日渡しのようですが、私が登った日は他のイベントと重なって職員が足りないのか、後日郵送とのことで、封筒に住所と名前を記入しました。郵送代も含めて1人40バーツでした。
  3. 健康状態のチェック
    受付の隣で血圧を測ります。
    ただ、特に血圧を測った後に測定済であることの確認をされるわけでもなく、「健康に自信あるならパスしてもいいよ」というかなりゆるいものでした。笑

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注意事項・禁止事項

一部重複するところはありますが、カオロームムアックに登るにあって、第5航空団からの注意事項を書いておきます。

  • 手袋を着用すること(ロープや尖った岩場を掴んで昇降することがあるため)
  • スニーカーを着用すること(サンダルは不可)
  • 滑走路付近は絶対に撮影しないこと(軍事施設内ですので注意しましょう)
  • ごみを捨てないこと
  • 健康体であること(階段があるのは山の中腹までで、後半はロープを使って急傾斜を登頂します)

 ※基地内移動の際にパスポートの提示を求められることがあるので、パスポート(またはタイの運転免許証)は携帯してください

カオロームムアックへの行き方

カオロームムアックのあるプラチュアップキリカン郡まで、バンコクからは南へ約300キロの距離があり、私たちは自動車を運転して行きましたが、バンコクからはいくつかの交通手段があります。

バンコクからプラチュアップキリカンまで

  • 自家用車
    (所要約4時間前後)
  • タイ国鉄
    フアランポーン駅またはトンブリー駅から(所要約5~6時間)
  • 長距離バス
    モーチット北バスターミナル、南バスターミナルから乗車(所要約5~6時間。バス会社やクラスにもよるが1等車で運賃250~300バーツ程度)
  • 乗合バン(ロットゥー)
    モーチット北バスターミナル、南バスターミナル、ピンクラーオ付近から乗車(所要約4~5時間。運賃250~300バーツ程度。昇降場所や運賃は会社による)

第5航空団基地内まで


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自家用車で行く場合はそのまま運転して行けばいいのですが、気をつけないといけないのは、基地内へは徒歩では入れてくれません
したがって、基地の敷地内に入る時には、車か自転車かバイクに乗って行く必要があります
町の中心部から第5航空団内のカオロームムアックまでは約4〜5キロほどです。

レンタル自転車

プラチュアップキリカン市内やビーチロード沿いにいくつかレンタサイクル屋さんがあるので借りるのもいいです。
カオロームムアックだけでなくプラチュアップの市内を観光するのにも便利です。
レンタル料は1日50〜80バーツ程度です。

車を手配

宿泊施設に車を手配してもらうのが便利です。(流しの車をつかまえるのも可)
車といっても、バンコクでいうトゥクトゥクとバイクタクシーの中間のような、「ロットプアンカーン(รถพ่วงข้าง)」とか「ロットサーレン(รถซาเล้ง)」と呼ばれるバイクに荷台をつけたものです。
距離にもよりますが、町の中心部からカオロームムアックまで40〜60バーツくらいのようです。
できれば帰りの迎えも頼んでおいた方がいいです。運転手さんの携帯番号を聞いておいて、帰る時に呼ぶのもいいでしょう。

 

登山受付

私たちは7時過ぎに登山道入口前のテントに着き受付を済ませました。その時点で50人くらいの人たちがいたでしょうか。
受付では、名前と電話番号と登山認定証の発行希望の有無を書きます。

認定書の発行希望した場合は、隣で認定書発行手数料(30バーツ)を支払います。
ただ、この日はイベントと重なったため即日発行ができないらしく、後日郵送扱いとなりました。
なので、封筒に住所と名前を書き、送料込みで40バーツ支払いました。

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シロマブタザルが出迎え

カオロームムアックの登山道入口には、たくさんの「ダスキールトン」というかわいい猿が出迎えてくれます。というかエサをねだってきます。


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このダスキールトンは、マレー半島に生息するオナガザルの一種で、別名「シロマブタザル」といい、その名前の通り目の周りが真っ白なのが特徴です。
準絶滅危惧種として国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに指定されています。


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ここにいるシロマブタザルたちは比較的大人しく、タイの他の地域で見る猿のように威嚇してきたり無理に食べ物を奪いにきたりすることはありませんでした。

受付終了後、登山開始までのひと時をこの愛らしい猿たちと過ごします。

カオロームムアック登山開始!

7時45分。職員に促され、いよいよ私たちの一団は登山開始です。

最初は階段

登山開始直後は階段の道が続きます。雨上がりの朝で気温はそれほど高くありません。この階段は山の中腹まで496段あるそうで、意外ときついです。
ただ、大勢でゆっくり進むのでなんとかなります。


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岩が混在した山道に

階段が終わると岩がごろごろの山道に変わりました。
ここからは各所にロープが張られており、足元がおぼつかない人はロープを頼りに進みます。
昨夜の雨で地面がぬかるんでいたので、岩や石の上を歩くと非常に滑りました。

要所要所には軍の若い職員が待機しており、道の誘導をしてくれたり昇降のアドバイスをくれたりします。


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最後は崖

終盤は、もはや道というよりは崖に変わります。(笑)
足だけで登るのは困難で、みんなロープを掴んでよじ登る感じになります。
ただ、全行程の中で最も楽しくワクワクするのもこの崖登りだといえます

ロープをしっかり掴むためにも、滑らせたロープの摩擦熱で火傷しないためにも、また、尖った岩に手をついて怪我をしないためにも、手袋は必須です

全体的に各所で自然渋滞になるため、意図せず適度な休憩も取れます。(笑)


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ついに登頂!広がる絶景!!

8時45分頂上に到着。登り始めてからちょうど1時間でした。

そこには素晴らしい絶景が広がっていました。360度のパノラマです。あいにくの曇り空でしたが、それでも十分に感動的です。
これで快晴ならどれだけきれいなんでしょう。

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山頂には仏像を安置したモンドップ(มณฑป:お堂)があり、一部平坦になっていますが、尖った岩場もあるので足元にはくれぐれも注意が必要です。


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切り立った岩場の端に立って記念撮影するのがタイ人スタイルです。足を滑らせたら一巻の終わりのこんな場所を柵もなしに解放するなんて、日本では考えられませんよね。

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ここからは、眼下にマナオ湾とプラチュアップキリカン湾、プラチュアップの街並み、遠くにはミャンマーに続く山々、そしてタイ湾の水平線という絶景が楽しめます。

朝から(私たちは2時起きでバンコクを出発)がんばって登った甲斐がありました。

 

下山も侮れない

頂上で小一時間ほど景色を堪能してから、下山することにしました。
下りは楽勝だと高を括っていたんですが、実際は下りもそこそこ地獄でした。
というのも、雨上がりの泥がついた岩場は非常に滑りやすく、普段ならなんともない足場が恐怖のアトラクションに!
年配のおばちゃんたちはロープに掴まったままフリーズしてなかなか先に進めず、渋滞しまくり。
私もトレッキングシューズを履いていたにもかかわらず、泥が溝にこびり付いて滑るので、変なところに力が入ってしまい、下山するのに3倍くらい時間も体力も消耗した気がします。雨上がりのカオロームムアックは要注意です

翌日はバリバリの筋肉痛。あ、これは日頃の運動不足ですね。^^;

 

まとめ

タイのまだ見ぬ絶景、「アンシーンタイランド」を求めてプラチュアップキリカン県のカオロームムアックまで山登りしに行きまさしたが、本当に素晴らしい眺めでした。
早起きして眠かったことも、汗だくになって登った疲れも、吹っ飛んでしまうくらいでした。

雨あがりの山道に苦戦したり筋肉痛になったりしましたが、何はともあれ、無事に登頂を果たすことができて、非常に満足度の高い山登りでした。あー、楽しかった。

年に数日しか開放されないカオロームムアック。
登山というほど厳しいものではなく、基本的な装備と準備だけしておけば幅広い年齢層の方々が楽しめる山登りですので、みなさんもぜひトライしてください。

私は、またいつか、いい天気の日にリベンジする予定です。

 

ではまた。

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