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バンコク生活の中で気づいたことや感じたことを書き連ねます。タイの生活情報やタイ語のあれこれ、タイ国内旅行、近隣諸国訪問なども織り交ぜながら。

ラーマ1世通りは「タノン・プララーム・ヌン?」or「タノン・プララーム・ティー・ヌン?」

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先週末の深夜便帰国の疲れが今頃になって出てきたまなおです。こんばんは。

 

バンコクには、ラーマ(ラマ)1世通りやラーマ4世通り、ラーマ8世橋といった「ラーマ」(あるいは『ラマ』)という名前を冠した通りの名前や橋の名前があります。
この「ラーマ(ラマ)」というのは、タイ語では「พระราม [phráraam] プララーム」というのですが、「พระรามที่ 5 [phráraam thîi hâa] プララーム・ティー・ハー」のように、ラーマ○世の何番目かを表すときの「ที่ [thîi] ティー」は必要なのでしょうか。
今日は「ラーマ」が付く地名の正しい読み方の話です。

 

 

ラーマ(ラマ)ってなに?

そもそも、タイではよく使われるこの「ラーマ(ラマ)」ってなんのことなんでしょう。
ラーマ5世、ラーマ9世という国王や治世を表すときにおなじみですよね。
このラーマというのは、もともとサンスクリット語の「राम(rama)」のことで、古代インドの大長編叙事詩「ラーマーヤナरामायण:Ramayana」(タイ語では『ラーマキエンรามเกียรติ์』という)の主人公である王子の名前です。このラーマ王子はヒンドゥー教徒の間ではヴィシュヌ神の7番目の化身であるとされています。

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その「ラーマーヤナ物語」及びヒンドゥー教の世界観がタイに伝わり、タイ人の間では国王もまたヴィシュヌ神の化身だと信じられるようになったことから、国王の名前に「ラーマ= พระราม プララーム」を冠することになったそうです。

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つまり、国王はヴィシュヌ神の化身という意味合いで「プララーム」と崇められているんですね。
例えば、前国王のラーマ9世プミポン国王陛下は「พระบาทสมเด็จพระรามาธิบดีที่ 9(プラバート・ソムデット・プララーマ―ティボディー・ティー・カーオ)」と呼ばれます。

 

通りの名前は「ティー」が必要

プララームという言葉の由来はおわかりいただけたと思いますので、通りの名前の正式な呼び方について話を戻したいと思います。

みなさんは、テレビやラジオのニュースやトーク・バラエティー番組などで、また、新聞や雑誌、看板、SNSなどで、あるいは普段のタイ人との会話で、例えば、ラーマ1世通りのことを「タノン・プララーム・ヌン(ถนนพระรามหนึ่ง)」と言ったり「タノン・プララーム・ティー・ヌン(ถนนพระรามที่หนึ่ง)」と言ったり、その呼び方や表記の上で「ที่ ティー」があったりなかったりすることに気付かれたことはないでしょうか。

でもこれ、一応、正しい呼称・表記方法があるんです。タイの王立協会(王立学士院)は以下のように定めています。

通り名の「プララーム」には「ティー」を付ける。なぜなら、通り名の「ラーマ(พระราม:Rama)」という名前は、ラーマ6世陛下から下賜されたものであり、その際に「ティー」を付けていただいた名前であるため。
ただし、ラーマ9世通りだけは例外で、「ティー」を付けない。理由は、1996年9月19日にラーマ9世国王陛下がバンコク都知事に対して、「ティーは付けなくてもよい」というご意向をお示しになったから。

とのことです。(สำนักงานราชบัณฑิตยสภา (Office of the Royal Society) :http://www.royin.go.th/ より一部抜粋)


つまり、現在、バンコクには、ラーマ(ラマ)の付く通りが1世通り、2世通り、3世通り、4世通り、5世通り、6世通り、そして9世通りがありますが、ラーマ9世通りだけは「タノン・プララーム・カーオ」で、その他の通りには全て「ティー」が付き「タノン・プララーム・ティー・○」となるわけです。

 

橋の名前やダムの名前は?

一方、チャオプラヤー川にかかる橋の中で「プララーム」が付く橋が7つ(ラーマ3世橋、4世橋、5世橋、6世橋、7世橋、8世橋、9世橋)あるのですが、橋の名前にはすべて「ティー」が付きません。「サパーン・プララーム・〇」となるわけです。
また、ダムの名前で「プララーム」を冠したラーマ6世ダムも同じく「ティー」は付けず、「クアン・プララーム・ホック(เขื่อนพระราม 6)」となります。

 

まとめ

ラーマ(ラマ)が付く地名の中で、通り名には「ティー(ที่)」が付きます。ただし、ラーマ9世通りだけは「ティー」を付けません。
橋とダムの場合は、いずれも「ティー」を付けません。
というのが、王立協会(王立学士院)が規定する正式な呼称・表記です。

ただし、実際には、通り名でも「ティー」を付けずに言うことや書くことも多々あります。
特に、日常会話やタクシーで行き先を告げる場合など、たとえラーマ9世通り以外だったとしても、ほとんどの人が「ティー」を付けずに「タノン・プララーム・スィー(ถนนพระราม 4)」などと言うと思います。
そんな時には、「間違っているよ、本当は『プララーム・ティー・スィー』だよ」とタイ人に教えてあげましょう。
「はあ?」と一蹴されるだけでしょうけど。笑

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ではまた。