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バンコク生活の中で気づいたことや感じたことを書き連ねます。タイの生活情報やタイ語のあれこれ、タイ国内旅行、近隣諸国訪問なども織り交ぜながら。

世界遺産の棚田「ジャティルイ村」の田園風景に魅了!(インドネシア・バリ島)

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バリ島と言えばビーチリゾートやヒンドゥー教寺院の数々を連想される方も多いと思いますが、昔から受け継がれてきた稲作の水田システムが世界遺産として登録されていることは、あまり知られていないかも知れません。
山間の丘陵地帯に広がる、自然と調和した棚田の景観の美しさは感動的でした。
(お米の国の人だもの)

ジャティルウィという表記も多くみられます


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世界遺産とスバック

世界遺産に登録されているというと、どこか特定の棚田だけかと思いがちですが、登録内容は「バリ州の文化的景観 : トリ・ヒタ・カラナの哲学を表現したスバック・システム」ということで、「スバック」という水田の灌漑システムが機能する(結びつきの強い)広範囲の地域に及んでいます。

※ユネスコによる英語での正式な登録名称は、Cultural Landscape of Bali Province: the Subak System as a Manifestation of the Tri Hita Karana Philosophy となります。


今回紹介するジャティルイ村(Jatiluwih)には最大規模の棚田が広がっていますが、ここ以外にも、ウブドから比較的近いテガララン棚田(Tegallalang)や、重要な水源のひとつであるバトゥール湖、水を祀ったウルン・ダヌ・バトゥール寺院タマン・アユン寺院なども、このバリ州の文化的景観に含まれます。


また、バリ島の稲作では「スバック」というのが重要なキーワードとなります。
スバックとは伝統的な水利組合のことで、ヒンドゥー教哲学に基づいた水の分配システムを構築し、それぞれのエリアで棚田を共同運営・管理しています。


スバックのシステムは、「神と人間」「自然と人間」「人間と人間」という3つの調和を大切にすること(トリ・ヒタ・カラナの哲学)、助け合いを基本理念に、ここバリ島で何百年と受け継がれてきました。

各スバックにはスバックのメンバーから選ばれた長がおり、組合をまとめたり水路からそれぞれの棚田への水を公平に分配する任務を担っています。



 

ジャティルイ(ジャティルウィ)棚田へ

ちょっと難しい話はこれくらいにして、ここからは、私たちが実際にウブドからジャティルイ棚田へ行った時のようすをお伝えしたいと思います。

ウブドからジャティルイ(ジャティルウィ)までは、約40キロ。
車で1時間半程度の場所にあります。





当初の計画では、バイクをレンタルしてのんびり行ってもいいかなと思っていたのですが、訪問時のバリ島は雨期ということでバイクはあきらめ、車を1日チャーターして他の観光地と一緒に回ることにしました。
(結果的に雨は降らず良い天気だったのですが、あの距離をバイクであちこち回るとちょっと疲れてしまうだろうなと思いました。乾季でバイク好きの方ならツーリングも気持ちいいと思います)

12時間車をチャーターしたので、はりきって朝一から行動することにしました。
前日行ったバリ島東部への貸し切りと同じく、朝5時にウブドの宿を出発です。

前日のようすは、よかったらこちらからどうぞ。

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ウブドを5時に出発してしばらくは、まだ暗い田舎道を進みます。
5時半過ぎくらいに、ようやくあたりが明るくなってきました。

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朝の6時ですが、乗合バスを待っている小学生がいます。中学生かも?
(写真ブレブレ・・・)

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長閑な村の風景画続きます。

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そろそろジャティルイ村に近づいてきました。

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6時20分。
ジャティルイ村の棚田に到着です。

ちなみに、村の手前には観光客から入村料(?)を徴収するゲートがあるのですが、この時間は誰もおらず、そのまま通過しました。



立派な世界遺産の記念碑が建っています。

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朝露で文字はほとんど読めませんでしたけど。(笑)



世界遺産の田んぼトレッキング

朝の空気がとても気持ちいです。

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ドライバー兼ガイドさん自身も朝にここを訪れるのは初めてだそうで(大体昼間だそう)、早朝の気持ちよさに感激していました。
他に観光客もいないし、これからは朝をお薦めしようかなと言っていました。

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水田が広がる景色は、どこか日本の田舎を思わせます。
ここだけ見たら、本当に日本かと思ってしまうくらい。

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やっぱりお米の国の原風景は似ているんですね。
緑広がる景色はとても落ち着くものがあります。




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あぜ道から、遠くアグン山が見えました。
流石に霊峰ですね、堂々とした秀麗なお姿。

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さて、水田の中のトレッキングコースを回ってみましょう。

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看板によると、いくつかのコースがあるようですが、我々はこの後の予定もあったので、オレンジ色の比較的短いコースを歩いてみることにしました。
(歩くだけなら、大体20〜30分くらい?)

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草を詰めたカゴを運ぶ男性の姿。
家畜へ与える餌なんだとか。

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緑の中を朝日を浴びながらゆっくり歩くのは最高ですね。

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ジャティルイの棚田の西には、バトゥカル山、サンヤン山、アデン山という3つの小高い山が見えます。
東のアグン山方面もきれいですが、こちら側の風景もなかなか牧歌的で素敵でした。
(日本人的には『〇〇三山』というような呼び名をつけたくなるくらい、形の整ったわかりやすい山々でした)

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家畜小屋です。
ガイドさんの話によると、バリの農家の人々は副業的に牛を飼っているところが多いのだそうです。

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この子はまだ子供ですね。
つぶらな目がクリクリで可愛い。

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水路。
全ての棚田にきちんと水が行き渡るように管理しているのが、スバック(水利組合)です。

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パパイヤがなっているのを見ると、ここは日本じゃなく南国なんだなと思い出させてくれますね。

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あと、バナナやヤシも。

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さっきの牛くんの餌でしょうか。

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棚田を見ながらバリコーヒーブレイク

いくつかの緩やかなアップダウンを経て、谷から上がる坂道の先にとても可愛いもの発見!

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小さな小屋の横にちっちゃなわんこ。

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きゃわえーーーー!!😍


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この小屋、ちょっとした売店も兼ねているようです。

バリのコーヒーでも飲んでいきますか?」とガイドさん。

普段あまりコーヒーは飲まないのですが、この時は無性にここでバリ島のコーヒーを飲んでみたくなり、「はい!」と即答しました。

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作業小屋兼売店には、おじさんとおばさんが2人。
私たちが最初のお客さんみたいで、お湯を沸かす準備から。

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急ぐこともないので、板の長椅子に座りながら、ゆっくり田んぼを鑑賞。

ここ最近、タイでは田んぼの中や田んぼの見える場所におしゃれなカフェが建てられ、いわゆる今どきの田園カフェが流行っていたりしますが、ここは飾りっ気のない正真正銘の田んぼカフェという風情です。

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気取ることのない、散歩の途中の一杯。
最高ですやん。


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バリ島のコーヒーはフィルターで濾したりしないので、コップに注いでもらったら、コーヒー豆の粉が沈澱するまでしばらく待って、上澄みを啜るように飲むようです。

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思ったほど苦味はなく、飲みやすくて美味しかったです。


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キャッサバチップスもお茶請け代わりにいただきました。

サクサクで微かな塩気が美味しい。

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そして、相変わらずチビ助はかわいい。

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田園風景あれこれ

素朴だけど最高のコーヒーを頂いた後は、付近の棚田を散策。

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バリ島で開催されたG20の前だったののもあり、のぼり旗が並んでいました。

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少し先に、ちょっとした見晴らし台のような場所がありました。
撮影スポットでもあるようです。

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ここからは、すり鉢状になった棚田がきれいに見渡せました。

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張り巡らされた水路のせせらぎが耳に心地よく響きます。

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この水路の管理は、上で少し説明したスバックという水利組合の最も重要な仕事のひとつです。

その時々の天候や各棚田の状況を踏まえて、上手に水の管理や調整をしなければなりません。

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このように水路の分岐点では石などの詰め物を置いて水を堰き止めたり水量の調節をしたりして、均等に上の水田から下の水田まで水をうまく行き渡らせます。

これは誰にでもできるものではなく、長年の経験と勘による細やかな采配が必要となるそうです。


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行き交う地元農家の方々のシャイであたたかな笑顔も印象的でした。

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いつか時間があったら、この景色が見える場所で宿泊して一日ゆっくり過ごしてみたいです。

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以上、世界遺産の棚田の紹介でした。


ではまた。

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