先日、バンコク自宅のベランダでイチジク(無花果)の栽培をはじめた話を書きました。
イチジクは比較的丈夫で栽培の容易な果物のようですが、結実させてたくさん収穫するためには多少のコツが必要だとかいろいろあるので、ネットで情報収集をしています。
数ある情報の中でも、まなお的にわかりやすいなと感じるのは、やっぱりYoutubeの解説動画なんですよね。
なんといっても、作業内容や手順を実際に動画で確認できるのは強いです。
文字で読んでいるだけだと今ひとつイメージしにくい剪定の位置だったり、樹形の整え方だったり、挿し木での増やし方なんかが、とても理解しやすいんです。
そんなわけで、今日は、私が日頃参考にさせていただいているYoutubeチャンネルを(勝手に)紹介したいと思います。
『もうこの動画の通りにやればイチジク栽培のすべてがわかるんじゃない?』
というくらい詳しく丁寧に解説してくださっているチャンネル(後述)もありますので、興味のある方はぜひご覧ください。
※以下紹介するYoutubeチャンネルの方々と私はまったく面識ありません。(一方的に私が拝見しているだけです)
日本のYoutubeチャンネル
まずは、私がイチジク栽培において参考にさせていただいている日本のYoutubeチャンネルを紹介したいと思います。
日本の方のチャンネルって、本当に簡潔かつ丁寧で見やすく作り上げられていて感心します。
「カーメン君」ガーデンチャンネル
以前にも紹介したことがありますが、最近私がしょっちゅう見ている園芸関連のチャンネルです。
総合園芸専門店の店長「カーメン君」の軽快でユーモアたっぷりの解説がわかりやすくて、毎回ついつい最後まで見てしまいます。
園芸初心者の私なんかにも非常にわかりやすくて、勉強になります。
そんな「カーメン君」ガーデンチャンネルで取り上げられたイチジクの回を見たのが、今回私がイチジクの鉢植え栽培に挑戦してみようと思ったきっかけでした。
園芸農家イシヅキちゃんねる
新潟県で園芸農家を営んでおられるイシヅキさん(3代目)が、主に鉢植えイチジクの栽培方法について解説してくれています。
とにかく、毎回、非常に丁寧でわかりやすく、ためになる内容ばかり。
淡々とした語り口調で理路整然と説明していただけるので、聞いていてすんなり入ってくる感じです。
季節ごとの作業や、植替え、剪定、樹形作り、水やり、施肥、挿木、芽かき、摘芯などの具体的な方法を本当にわかりやすく教えていただけるので、もう、この方の動画をしっかり見ていればイチジク栽培のほぼ全てがわかるんじゃないかと思うくらいです。
本当にありがたいです。
何度も繰り返し見ては、その度に「なるほど〜」と納得しています。
いちじく専門 まるはち果実園
富士山麓にあるいちじく専門「まるはち果実園」の園長さんが発信するチャンネルです。
穏やかな語り口調で丁寧に説明してくれています。
このチャンネルでも、月毎の作業や、剪定、水やり、増やし方などの基本的な栽培方法を丁寧に紹介していただいており、私はたいてい上の「イシヅキちゃんねる」さんと並行して拝見することが多いです。
イチジク栽培の基本の部分はもちろん同じながらも、中には若干違うアプローチがあったりもします。(どちらが正解とかはありません)
ですから、お2人の動画を拝見することで「ここは絶対に押さえておくべきポイント」がわかったり、「こうじゃなきゃダメ」ではなく「そういう方法もあり」と捉えたりすることもできます。
ちなみに、私が特に興味を持った動画は、「取り木」についての回です。
というのも、私がタイのイチジク農園から購入した苗は、取り木によって発根させた苗だったからなんです。
勉強になります。
ゆっくりとした話し方は、穏やかなお人柄が表れているようで、聞いていて癖になります。
個人的には、再生速度を1.5倍から2倍にして聞くことが多いです。
タイでも同じでいいの?
上記の3つのチャンネル以外にも、イチジク栽培に関する日本のYoutube動画はいくつかあり、いろいろと参考にさせていただいています。
どれも非常に興味深くてためになる内容のものが多いのですが、私、まなおには、どうしても解消できない疑問点があるんです。
それは、日本のイチジク栽培動画(イチジクに限らず園芸チャンネル全般に言えることですが)は、当たり前ですが、日本で育てることを前提にした栽培方法なりテクニックを紹介しているわけです。
つまり、気候も風土も違うタイでの栽培方法と、日本の栽培方法は、当然違うと思うんですよね。
いや、日本の春から夏、秋くらいまでなら、なんとなく無理やりタイの気候に当てはめて考えられなくもないんです。
例えば、真夏の植え替えや無理な剪定は控えたほうがいいというなら、タイの暑季にあたる3月下旬から5月初旬には避けようとか、梅雨時期の作業や注意点などはタイの雨季に重ねてみたり、秋ならタイの乾季(寒季)に、といった具合に。
ただ、決定的に違うのは、タイには冬がないということなんです。
日本では、イチジクは秋に葉を落として冬には休眠するわけです。
その休眠している時期の手入れ(植替え・剪定など)とか、休眠から覚めて春先に根や芽が動き出した時点で行うべき手入れについては、どうしてもタイで育てるイチジクに当てはめることができないんです。
(私は勝手にタイで育てるイチジクは休眠しない・葉を落とさないのだろうと思っているのですが、本当に休眠しないのか、一年中実を収穫することができるのか、その辺りもまだよくわかっていません・・・)
例えば、日本でも沖縄とかで育てている方の情報なんかがあったら参考になるのかもしれませんが、あいにく今のところそういった情報を探し当てられていません。
上記のユーチューバーさんに聞くのもお門違いな気がするので、こうなったら自分でタイの情報を収集したり試行錯誤でやってみるしかないですね。
タイのイチジク栽培動画
というわけで「郷に入っては郷に従え」です。
タイのイチジク栽培をしているYoutube動画を探してみました。
いくつかヒットしたうち、わりと多角的にたくさん動画をアップしている方のチャンネルを2つほど紹介しておきたいと思います。
学校では教えてくれない農業
ひとつめは、イサーン地方のナコンパノム県からイチジクの様々な栽培テクニックなどを紹介している面白いおっちゃん(ヌワットさん)のチャンネルです。
เกษตรนอกโรงเรียน ปลูกได้ ขยายเป็น - YouTube
チャンネル名は、「เกษตรนอกโรงเรียน ปลูกได้ ขยายเป็น」で「校外農業・植えて増やそう」みたいな意味でしょうか。
学校では教えてくれない農業、みたいな?
いきなりおっちゃんが歌い出したり、しょーもないギャグを言って1人で笑ったりと、ある意味タイらしい動画チャンネルです。
編集というのもを細やかにしていないので、ダラダラとおっちゃんのオンステージが続く感はありますが、取り木や接木などのちょっと変わったテクニックの紹介が多く、割とためになります。
最初は「なんだこのおっさん?」と思っていたのですが、見ているうちにこのおっちゃんのキャラにハマってしまいました。
Wasanadee Home
次は、私が取り木した苗を植えるにあたって情報を探している中で見つけた方の動画です。
Wasanadee Home は、「福徳の家」「幸福な家庭」みたいな意味でしょうか。
この方は、イチジクだけでなく他の果樹や観葉植物などの植物に関する動画もたくさんあげています。
以下では、イチジクの取り木の方法やイチジクが枯れた原因などを取り上げています。
椰子の繊維など日本とは違う資材を使った取り木の方法や、蟻による被害など、タイでのリアルな栽培方法がのぞけて参考になります。
おわりに
日本とタイのいろんな園芸系のユーチューバーさん(と言っていいのか?)を見比べてみると、それぞれお国柄が出ているようで面白いです。
あくまで傾向としてですが、
やっぱり日本のチャンネルはうまくまとめられていて、見せ方も上手いですよね。
もちろんプロの園芸農家の方々ということもありますが、園芸資材や使用器具も立派で、全てが整然と準備されていて扱い方も丁寧。スタイリッシュでわかりやすい。
すごく勉強になります。
一方、タイの動画はよく言えばワイルド、悪く言えば雑です。
動画の作りや編集も大雑把だし、どっかで今まで使っていたような土がこびりついている鉢を持ってきて植え付けを行ったり、土がボロボロこぼれても気にしない、せっかく消毒したナイフをいきなり地面に落としてしまいそのまま続行とか、「このようにします(キリッ)」と言った尻からうまく行かなくて「やっぱりこうします」ってやり直したりと、なんていうかいい意味で人間臭いんですよね。
だから、私はタイの方々の園芸動画を見るのも好きです。
型にとらわれない独創的なアイデアとか、あるいは失敗とか適当さとか、リアルな面を見せてくれるので親近感を覚えてしまうのかも。(笑)
あと、もちろん、タイの土壌にあった栽培方法ということを学べますのでね。
※タイでも丁寧でスタイリッシュな園芸チャンネルはあります。
以上、私がイチジク栽培で参考にしているYoutubeチャンネルの紹介でした。
ではまた。