ここ数年毎回訪れているプラナコーンキーリー(通称:カオワン)のお祭り。
今年もお気に入りの宿から華麗な花火を鑑賞し、古き良き時代の面影残るレストランや景色のいいレストランでタイ料理を堪能し、温泉で疲れを癒してきました。
プラナコーンキーリー祭りとは
ペッチャブリー市内の小高い山には、ラーマ4世ゆかりの宮殿(夏の離宮)や寺院が立ち並び、プラナコーンキーリー国立歴史公園として整備されています。
(プラナコーンキリと表記される場合もあり)
このプラナコーンキーリー(通称カオワン)は、ペッチャブリー県のシンボルであり、ペッチャブリーを代表的する観光地のひとつとして人気を博しています。
そして、このカオワンを中心としたエリアで、年に一度(だいたい2月か3月)、盛大なお祭りが開催されます。
それが、ペッチャブリー・プラナコーンキーリー祭り(งานพระนครคีรี–เมืองเพชร)で、おびただしい数の屋台や観光ブースが立ち並び、ステージでは様々なショーや催し物が繰り広げられます。
なかでも、カオワンの山頂から打ち上げられる豪華な花火は、そのハイライトといってもいいでしょう。
今年2025年の開催は、2月21日(金)から3月2日(日)の10日間。
ご都合つく方は、ぜひお出かけになってはいかがでしょうか。
ペッチャブリー最古の宿のレストラン
ペッチャブリー1日目の昼食は、市内を流れる川沿いのレストラン「ラビアン・リムナーム」です。
端のたもとの細い素地を入って行かなければならず、入口は少し見つけにくいかもしれません。
ただ、その奥に現れる古民家風レストランの雰囲気は、どこか懐かしく、落ち着いていていい感じです。
路地に書いてあった看板によると、この家はもともとペッチャブリーの政府高官のお屋敷だったようで、その後ペッチャブリー最古の宿として改装・開業したそうです。
つい数年前までゲストハウスとして営業を続けていましたが、老朽化が著しく雨漏りなども多発したため宿泊棟は解体したのだと店員さんに教えてもらいました。
ということで、現在はレストランのみが残っています。
「ラビアン・リムナーム」というのは、「水辺(川辺)のテラス」という意味で、その名前の通り川原の上に建てられた木造家屋の窓からは川が眺められ、緑と木漏れ日が揺らめく素敵な空間でした。
ちなみに、家屋の間にある小さな階段を上がっていくと、まさに秘密のテラス的な空間がありました。
屋上なので日中は使用していないようですが、夕方以降ここで夜風に吹かれてビールを飲むのもいいでしょうね。
焼き豚入りシュガーパームのスープ(แกงหัวตาลหมูย่าง 150THB)
シュガーパームの柔らかい部分をスライスしたものと豚肉が入ったクリーミーなゲーン(タイカレー)
ペッチャブリー風玉子焼き(ไข่เจียวเพชรบุรี 80THB)
玉子焼きの中にプリック(青唐辛子)と玉ねぎが入っていました。これがペッチャブリー式なんですかね。
牛肉のビール蒸し(เนื้ออบเบียร์ 119THB)
ユニークだったので注文してみました。確かにビールの風味がありましたが、肉が若干パサパサしていたのが少し残念。
エビとニンニクのヤム(ยำกุ้งกระเทียมโทน 150THB)
らっきょうのような酢漬けニンニクが美味しかったです。(ただしめちゃくちゃ辛かった)
屋台散策
夕方宿にチェックイン。
2年前にも泊った「DAAD-FAH home and cafe」
ここは屋台通りも近く、カオワンをほぼ正面から望むことのできる最高のロケーション。
全3室しかない小さな宿なので、お祭り期間の予約はなかなかの競争率です。
少し部屋で休憩してから、イベントブースや屋台通りを散策してみました。
本当にすごい賑わいです。
昼にたっぷり食べたので、夕飯は軽めに屋台で買ったクンチェーナムプラー(エビの辛子ナンプラー漬け)とカノムチーンを。




(アボカドジュースもいっときました)
打ち上げ花火
花火は21時からなので、20時過ぎには宿に戻ってスタンバイ。
前回は、このホテルの売りでもある屋上に三脚を設置して花火撮影をしましたが、今年はこの宿唯一のマウンテンビューの部屋を予約できたので、部屋のテラスから花火鑑賞&花火撮影を行うことにしました。
ホテルとしても、屋上は、花火が見えない部屋の宿泊客や有料のビジター見物客を優先してあげたいという意向があるので、もちろん私たちも協力します。
21時ちょうどに花火が打ち上げられました。
2年前の設定を参考にしてほぼ同じようにカメラをセッティングしていたのですが、最初の設定では画角に花火が入りきらず、かなり見切れてしまいました。
確かに屋上より1階下ではあるのものの、1階分の高低差でこれほど見え方が変わるものなんですかね。
もしかして、花火自体がグレードアップして高く打ち上がっているんじゃないかと思ったり。
この日は微風だったので煙が流れずどんどん空に溜まっていき、我々が若干風下側であたことから、上空のモクモクが激しくなりました。
写真写り的にはモヤっとしましたが、花火自体はきれいだったのでよしとしましょう。
ちなみに、去年は山の反対側と山の上からの撮影に挑戦しました。
よかったらその時のようすもご覧くださいませ。
広州水上マーケット
翌日、Googleマップを見ていたら40キロくらい山側へ行った場所に温泉があるのを発見。
バンコクに帰る前に温泉に立ち寄ってみることにします。
宿のチックアウトをしたら、とりあえずペッチャブリー市内から西の方へと車を走らせます。
なだらかな丘陵地に差しかかってしばらく行くと、水上マーケットの看板が。
タラートナム・クワーンジョウ(ตลาดน้ำกวางโจว)と書いてあります。
せっかくなので、ここも立ち寄ってみます。
入場料1人20バーツで、どうやら土日だけ営業しているようです。
駐車場からすぐのところに、天然か人工か微妙な感じの滝がありました。
クワーンジョウ?なんだか中国語っぽい響きだなあと思っていたら、看板に「森林中央的水上市場 広州」と書いてありました。
(広州となんの関わりがあるのかはちょっとわかりません)
地方によくある、村おこしのために頑張って作った水上マーケット的な雰囲気で、特にこれといったものがなく、ちょっとさみしい感じは否めませんが、時間がたっぷりあるなら立ち寄ってみてもいいかもです。
一応、池っぽいところに舟を浮かべて食べ物や飲み物を売っていたり、水辺には食事をする座敷があったりします。
スパイダーマンがカキ氷作ってたりしました。笑
一番奥にあるお花畑や蝶々園にも行ってみましたが、時期的なものなのか、蝶々はいませんでした。
個人的なここでの思い出としては、竹から抽出した「バンブーウォーター」なるものを飲んだことでしょうか。


丘陵地の素朴なレストラン
水上マーケットがもう少し活気があったらそこでランチでもしようかと思いましたが、なんとなく食べたいものも見つからず、温泉方面に向かって移動することにしました。
途中、丘陵地の道路沿いにあった「プルーンパーク」というレストランに入ってみました。
対応してくれたスタッフの方が気さくな方で、注文を済ませたら「料理が出来上がるまで、この辺りをちょっと散策してきてはどうですか?この先1分ほどのところに池があって景色もいいですよ」なんて言ってくれたので、ブラブラ歩いてみました。
緩やかな坂を越えると、その人が言っていた通り、貯水池が見えてきて気持ちのいい丘陵の景色が広がっていました。
どうやらここは農場とキャンプ場も兼ねていて、テントを張ることもできるようです。
水牛くんも可愛かったです。
散策から戻ってしばらくすると、食事が運ばれてきました。
ここの料理はどれも本当に美味しかったです。
下の緑の実は、タイ語で「タリンプリン」(ตะลิงปลิง)といい、日本語では「ナガバノゴレンシ」というそうなのですが、私はもしかしたら初めて食べたかもしれません。
実は、この1品はお店のサービスでいただきました。
ナムプラーワーン(น้ำปลาหวาน)と呼ばれる茶色のつけだれは自家製で、美味しいから試してみてくださいと。
タリンプリンはとても酸っぱいので、確かにこの甘いタレはよく合います。
タイ友はよっぽど気に入ったのか、帰りに瓶詰めのナムプラーワーンを買ってました。(商売上手)
ノーンヤープローン温泉
ペッチャブリーから車で小一時間ほどの場所にある温泉、ノーンヤープローン温泉(น้ำพุร้อนหนองหญ้าปล้อง)にようやく到着しました。
結論から言います。
この温泉、とても良かったです。
おすすめ!
個室完備だし、源泉掛け流しだし、安いし、のんびりしてるし、マッサージもあって最高でした。
もちろん、高級スパ的な雰囲気やサービスを求める方には不向きですが、ローカルでありながらそこそこ清潔感とクオリティのある施設という点において、私的には満点に近かったです。
バスタブ付き個室
個室は、入り口で50バーツ(約200円)を払って、空いている部屋に入ります。
バスタオルは、10バーツで貸してもらえました。
浅めながら足を伸ばして横になれるバスタブ。
蛇口を捻るとたっぷりのお湯(温泉)が流れ出し、あっという間にバスタブを満たしていきます。
もう一つの蛇口は水で、これで湯加減を調節するようですが、私的にはお湯だけで十分でした。
20分くらい浸かっていると額から汗が吹き出していい感じに。
普段シャワー生活なので、こうして明るい日差しの中で湯船に横たわっているだけで癒されます。
足湯
個室バスルームは駐車場から徒歩すぐですが、足湯コーナーまでは700メートルほどあり、ブラブラ歩くと10分くらいかかります。
ある程度人が集まったら発車するソンテオ(1人20バーツ)もあります。
私たちは、売店が40バーツで貸し出してるバイクに二人乗りで向かいました。
(売店のおばちゃんが1キロの坂道だからキツいよと言ったのでバイクにしましたが、後で思えばそれほど大した坂でも距離でもなかった)
足湯のすぐ横にある池の源泉に手を触れてみたところ、日本のお風呂くらいのちょうどいい熱さでした。
ここからパイプで先ほどの個室に引いているんですね。
ちなみに、足湯の利用料は1人20バーツでした。
マッサージ
そしてそして。
「温泉の後はマッサージでしょ」ってことで、敷地内のマッサージへ。
大部屋にベッドやマットレスが並べてある仕様ですが、シーツや枕カバーも都度交換しているので清潔で、エアコンはないながらも扇風機で十分涼しい環境でした。
しかも、タイマッサージもフットマッサージも1時間150バーツ(約600円)という良心価格。
バンコクなんかだと、「安いから手抜きかも」なんて、つい思ってしまうのですが、私の担当してくれた人は本当に上手で気持ちよかったです。
タイ友にも感想を尋ねたら、上手だったと言っていたので、ここはある程度ちゃんとしたレベルのマッサージ師の方が揃っているのかもしれません。
(もちろん個人差や、合う合わないはあるかもですが)
大満足!!
おわりに
今年もまたペッチャブリーのプラナコーンキーリー祭り(カオワン祭り)の花火を見ることができました。
お祭り自体はもちろんのことながら、美味しい料理や気持ちいい温泉まで堪能できたのが、今回の大きな成果でした。
また来年も行けたらいいな。
以上、ペッチャブリー旅行のお話でした。
ではまた。