私の中のタイのふるさと、ピサヌロークへ1泊2日のひとり旅2日目。
2日目は、朝からワット・ヤイを再び参拝したり、摩訶不思議な仏像に出会ったり、ナーン川に浮かぶ水上レストランでランチを食べたりした後、再びタイ国鉄に乗ってのんびりバンコクに戻りました。
今回のピサヌローク旅行の前編と中編もよかったらご覧ください。
朝のワット・ヤイへ
ぐっすりと眠ったピサヌローク2日目の朝。
ロビー前に用意された朝食を食べに降りて行きました。
トーストにお粥、スイカ、コーヒー、紅茶、ココア、といった本当にシンプルなものですが、私には十分でした。
(宿の値段を考えたら、朝食付きというだけでもありがたい)
美味しいお粥を1杯と、スイカをいただきました。
朝ご飯を食べ終わったら、その足でワット・ヤイ寺院(ワット・プラシー・ラッタナ・マハータート・ウォーラマハーウィハーン)へ再度参拝に行くことにしました。
本堂
まずは本堂(布薩堂)をお参りすることに。
ワット・ヤイは、チンナラート仏があまりにも有名すぎるのもあって、本堂への参拝者はそれほど多くはなく、ひっそりとしています。
本堂はスコータイ時代のリタイ王の治世に建てられたと推測され、その後アユタヤー時代に大規模な修復が行われたそうです。
よって、本堂はアユタヤー様式の建築となっています。
ルアンポー・トー(หลวงพ่อโต)と呼ばれる本尊は、降魔印を結んだスコータイ様式の美しい仏像です。
野天の立像(プラ・アッターロット)
クメール様式の立派な塔堂(プラーン)の東側に立つ巨大な仏像。
この立像は、プラ・アッターロット(พระอัฎฐารส)と呼ばれ、スコータイ時代によく造られた仏像で、現在タイには6体存在するそうです。
かつては、大きな礼拝堂の中に安置されていましたが、今は建物は崩壊し、ラテライトの基盤と柱が数本残るのみです。
約10メートルという高さと、彩色されていることもあり、いつ見ても印象に残る仏様です。
珍しい仏像(足がにょき)
続いて、境内南側にある仏堂へと行きました。
この仏堂は、ウィハーン・プラチャーオ・カオ・ニッパーン(วิหารพระเจ้าเข้านิพพาน)、または、ウィハーン・ルアンポー・サーム・ピーノーン(วิหารหลวงพ่อสามพี่น้อง)と呼ばれています。
ニッパーンというのは、涅槃(ねはん)のことなので、つまり最初の方の呼び名は、釈迦入滅の礼拝堂という意味になるのですが、いったいどういうことでなんでしょうね。
さっそく堂内に入ってみましょう。
正面には、3体の黄金の仏像が安置されています。
これが、ウィハーン・ルアンポー・サーム・ピーノーン(3兄弟仏の礼拝堂)と言われる所以でしょうね。
上の写真では真ん中の四角い箱が邪魔して3体のうち2体の仏像は頭しか見えていませんが、ちゃんと3体安置されています。
これがそうです。
そして、この手前の四角い箱が重要なわけです。
実は、この四角い箱は、「棺(ひつぎ)」なんです。
入滅されたお釈迦様がこの黄金の棺の中に安置されている姿を表しているんですね。
ただですね、ちょっと不思議なんですよ、この棺。
この画像をもう1度、よーくご覧いただきたいんですが、箱の向かって左側です。
ニョキーン。
足が箱から出ています。
実は、この足がにょきんの仏像、以前にもバンコク・トンブリーにある、ワット・インターラーム・ウォーラウィハーン寺院(วัดอินทารามวรวิหาร)で見たことがあります。
その時の画像が、こちら。
よかったら、その時の記事もご覧ください。
【下町タラートプルー散歩】ステーキ丼と伝統菓子とタークシン王の眠る寺と子供たち - siam manao-life
この足が棺から出ている仏像のことを、プラ・プッタチャオ・カーオ・ニッパーン仏(พระพุทธรูปปางพระพุทธเจ้าเข้านิพพาน)と呼びます。
釈迦入滅仏ですね。(そのまんま)
のですが、なぜ足が出ているのかは謎。
だったのですが、人に聞いたり私なりに調べたりしたところ、
お釈迦さまの死を数日後に知り、急いで駆けつけたカッサパ尊者が、仏陀の足に頭をつけて礼拝したところ、今までどうやっても燃えなかった薪が燃え上がってお釈迦さまが荼毘にふされた。
という話が元になっているようでした。
お釈迦さまは、愛弟子のひとりカッサパがやってくるのを待っていてくださったのですね。
そして、カッサパが最後のお別れができるように、お釈迦さまが棺から足を外に伸ばしてくださったというのが、この仏像の解釈のようです。
なんと!
ナーン川補給
ワット・ヤイでの朝の参拝を済ませたら、ナーン川のほとりで一休み。
昔からナーン川の河原でボケーっと景色をみたり考え事をするのが好きだったんですよね。
次はいつピサヌロークに来られるかわからないので、ナーン川チャージをしておきます。(笑)
ナレスースアン橋からも景色を堪能しておきました。
ホテルに戻る前に、もう一度ワット・ナーンパヤー寺院のルアンケーオ仏にご挨拶。
昨日初めて参拝しましたが、美しさに魅了されてしまいました。
ハウスボートの水上レストランへ
ピサヌロークといえば、昔はハウスボートとも呼ばれる水上家屋のある町ということでも有名でした。
ナーン川に浮かぶ水上家屋で生活をしている人々がいたのです。
私がこの町に住んでいる頃までは、ぎりぎりそういった水上生活者がいました。
ところが、その後、政府の方針により水上家屋は禁止となり、住居として使用することができなくなりました。(たしか)
今は、水上レストランとして営業することは許可されているようです。
私たちが、住んでいた時にもレストランとして営業している水上家屋はいくつかあり、週末に仲のいい友達と食事をしたり飲んだりした思い出があります。
ということで、バンコクに戻る前に、水上レストランでランチを食べてから列車に乗ることにしました。
ホテルのチェックアウトは12時のところを、好意で少し延ばしてもらったので、13時前に荷物をまとめてチェックアウト。
キャリーケースを持って暑い中を歩くのもどうかと迷いましたが、ホテルに預けておいてまた戻ってくる方が面倒な気がしたので、ガラガラ荷物を引っ張りながら、ナーン川沿を歩いて行きました。
川沿いに並ぶナイトマーケットの屋台街も昼間はガランとしています。
向かうハウスボートレストランは、Googleマップで適当に見つけた初めて行く店です。
荷物を持って歩くとかなり遠く感じました。
なんだかんだとゆっくり歩いて30分もかかりました。
そして。
よく考えたらわかることだったんですが、水上レストランは川の上にあるわけで、河岸の道路からは、階段で降りていかなければならないのでした。
キャリーケース、やっぱり預けて来ればよかった。。。
なんて思ったところで、今さら仕方がないので、荷物を引っ提げてよろよろしながら降りて行きました。
でも、私の好きな雰囲気の素朴な水上レストランでした。
川に向かったカウンター席に着いて、注文を考えます。
悩んだ挙句、
結局、一人なので、
エビのカオパット(炒飯)とヤムウンセン(春雨ピリ辛サラダ)、そしてコーラ。
開放的な景色にコーラって最高じゃないですか。(笑)
遅めのランチタイムということもあってか、私の他にはお客さん2組だけ。
あ、対岸に見えるレストランには、昔行ったことがあるなあ。
まだあの店あったんだなあ。。。
静かで穏やかな景色を眺めながら、『もうちょっとピサヌロークに滞在したかったな』という気分に。
14時15分。
でも、もうそろそろ駅に向かわないと。
会計を済ませて、店を出ました。
(ええ、キャリーケース抱えてまた階段上がりましたとも)
<レストラン情報>
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ペー・ターム・サン・ナン・チウ
แพ ตามสั่งนั่งชิว
Rasta restaurant
所在地:พุทธบูชา ตำบล ในเมือง อำเภอเมืองพิษณุโลก พิษณุโลก 65000
Phutthabucha Alley, Nai Mueang, Mueang Phitsanulok District, Phitsanulok 65000
TEL:088-272-9569
時間:11:00-15:00, 17:00-21:00 (Last Order 20:00)
URL:facebook
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列車でバンコクへ
ピサヌローク駅には14時半に到着しました。
チェンマイからくるバンコク行き特急列車を待ちます。
14時50分。
約6分遅れでバンコク行きの列車に乗ります。
もっと遅れるかと覚悟をしていたのですが、なかなか優秀です。(笑)
ピサヌロークを出発すると、すぐに客室乗務員の女性が食べものセットを持ってきてくれました。
(他の乗客は、すでにもらっているようでした)
今回も、行きと同じくおなじみ「プンプイ」ブランドのレトルトおかずが2種類。
そしてスナック菓子と水。
サバのタオチアオ煮は往路と一緒でしたが、もうひとつがマッサマンカレーでした。
これはラッキー!
ただ、ランチを食べてきたばかりで全くお腹が空いていなかったので、結局家に持ち帰りました。
(翌日部屋で食べましたが、美味しかったです)
車内では景色を楽しんだり、ちょっとウトウトしたり、スマホを見たりして過ごします。
不思議と退屈しませんでした。
途中、ナコーンサワンのタークリー郡あたりでおもしろい形の山を車窓から見かけて、いつかこの辺りも探索してみたいなと思ったり。
(シャッター押すタイミングずれた!)
19時30分。
無事、フアランポーン駅到着です。
これで、ふと思い立って出かけた「そうだ ピサヌローク、行こう。」旅行はおしまい。
行く前はクサクサした気持ちでいっぱいでしたが、本当にいい気分転換ができてよかったです。
やっぱり、ピサヌロークは大好きな町です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ではまた。